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俺の学園生活  作者: BJ
42/45

四十二日目 尾行

「・・・奈穂さん。俺達は何故ここにいるんですか?」

「尾行する為に決まってるわ」

「そんな断定みたいに言われても・・・」

「奈穂。お前が人に興味を持つなんてな。驚いたな」

「俺も昇と同意見です。奈穂さんは人に興味を持たない人だと思っていたんですが・・・」

「二人の言い分も分かるわ。現に私は人に興味はないわ」

「「ですよね~~~」」


読者様に現状を説明します。


いきなり奈穂さんに呼び出されました。


待ち合わせ場所には奈穂さんと俺と昇。


奈穂さんから俺達にグラサンを配布。


奈穂さんに付いて行くと竜二と竜二の彼女、矢口真尋さんがデートをしていた。


奈穂さんの一言で現状を知る。


「尾行するわよ」


つまり、竜二と矢口真尋さんのデートを尾行するらしい。


その為に俺達を呼んだと・・・


以上で説明終了します。


「・・・奈穂さん。何故にグラサン掛けてるんですか?」

「必要不可欠だからよ」

「逆に目立つと思うんですけど・・・ほら、皆さん。僕達を横目で見てますよ」

昇が俺に同意する。

「そうだな。電柱でこそこそしてたら怪しまれるのが普通だな」

「グラサンは顔を隠すつもりで掛けている訳ではないわ」

「じゃあ何でですか?」

「雰囲気でないでしょう?」

「「・・・・・・・・・・・・」」





竜二を追って・・・


今、遊園地に来ていた。

「初めてのデートで遊園地は駄目だって聞いた事があるんですけど・・・」

「どうして何だ?」

「忘れました」

「・・・・・・・・」

「それで、どうするのかしら?」

「「何を?」」

「二人はジェットコースターに乗ったわ。私達も乗る必要はないわ」

「じゃあ、何処かに座って寛ぎましょう」



俺達は近くのレストランで寛ぐ。

「気になってるんですけど・・・何故にこの時間帯に遊園地に来たんでしょう?」

今の時刻。

6:18。

「さあー、他にやる事がなかったとかじゃないか?」

「どうでもいいわ」

「そ、そうですか・・・」




あれから色々回って最後の観覧車。

俺達も乗る事にした。




RYUZI SIDE


俺と真尋ちゃんは向き合う様に座る。

「どうだった?」

「お蔭様で楽しめました。ありがとうございます」

「最初は驚いたぞ。遊園地に行った事が無いなんてさ」

「お恥ずかしい限りです。デートの途中に遊園地に行きたいなんて言ってすいません」

真尋ちゃんが頭を少し下げる。

「別にいいぜ。特に行く所は決まってなかったし、逆に助かった」

真尋ちゃんが恥ずかしそうに微笑む。

「「・・・・・・・・・・・・」」

沈黙が流れる。

俺は真尋ちゃんの隣に座る。

すると、真尋ちゃんが肩を小さくする。

俺は真尋ちゃんの後ろの鏡に手を当てて・・・・・

「・・・い、嫌です!」

真尋ちゃんが俺を引き離す。

「真尋ちゃん?」

俺は驚きながらも理由を聞こうとした。

「ごめんなさい。まだ、一日目なので気持ちやら何やらでいっぱいで・・・」

真尋ちゃんが頭を下げて謝りながら理由を説明する。

俺はそれを呆然と見ていた。

「だから・・・もっと、仲良しになってからでお願いします」

真尋ちゃんが今度は深く頭を下げる。

俺は・・・何を急いでいるんだ?

純粋な真尋ちゃんが一回目のデートでキス出来るはずがない。

ちゃんと手順と時間を掛けて行かないと・・・

「ごめん。もう大丈夫だから」

「ごめんなさい」

「大丈夫だって・・・ハグも駄目か?」

真尋ちゃんは俯きながら首を横に振る。

俺は今度は失敗しない様にそっと彼女を抱き寄せた。





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