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俺の学園生活  作者: BJ
34/45

三十四日目 デート練習

日向巳琉視点です。


MiRu SIDE


僕は今、駅前で待ち合わせをしています。

誰かが走って来る。

・・・梨華様だ。

「・・ハァ・・ハァ・・ごめん・・待った?」

現在の時刻。

12:11。

約束の時間。

13:00。

遅れてないのにこの台詞。

これは僕を試しているのだろうか?

なんか溜息が出そう。

「・・・いえ、僕も今来たばかりだから」

そう言うと梨華様は笑顔になった。

何故?

喜ぶ場面などあっただろうか?

そんな事聞いてもはぐらかすだけだろうから聞かない。

「では、行きましょう」

梨華様が頷く。



デートと言ったら・・・・・・何処だろう。

デートスポット等は梨華様が苦手だから却下で他にどういう所があるのだろう。

梨華様に聞いた方が良いかも・・・

デートの下見等はしておいた方が良いだろうから。

「梨華様は相手の人と何処でデートするの?」

「ひゃあ!!」

突然、梨華様が跳びはねる。

「どうしました?」

「う、う、う、うん。と、特に決まってない」

「そうですか」

決まってないのか・・・厄介かも知れませんね。

決まってないのは致命的です。

最終的に何処か不穏な空気になりやすいって聞きますから。

満足仕切れないんですよね。

なら・・・

「相手の好きな場所とか知りませんか?」

こちらが決めればいい。

相手がただ何処に行くか決まっているのならそこに行くに越したことはないけど決まってないのは駄目だ。

梨華様には成功してほしい。

「・・・わからない。相手は自分よりも相手を立たせるから自分を見せない」

「そうですか・・・では、何処でも良いですね。結構あれな遊園地でも行きますか?」

梨華様が頷く。

決まり、デートの練習場所は遊園地。






遊園地も終わり僕は梨華様を家まで送っています。

恥ずかしながら、途中からは自分が楽しんでしまった。

「すいません梨華様。デート練習なのに僕が楽しんでしまいました」

「ホントに!?」

何をそんなに驚いているのだろうか?

「はい」

僕は正直に答える。

すると梨華様は急に顔が赤くなっていく。

どうせ、相手と楽しくデートしているのを想像したのだろう。

そうしていると梨華様の家の前まで来た。

もうデート練習は終わり。

梨華様は走って家のドアノブに手を掛けた。

梨華様が僕を見る。

「・・・ありがとう。巳琉。私も楽しかった・・・じゃあまた」

そう言って家の中に入る。

僕は家に帰った。






一人玄関に背を付ける。

「・・・・・・私・・・・どうしたんだろう・・・・変な気持ち・・す・・・・・なはずなのに・・・」





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