二日目 朝御飯と岡崎
この話も読んで頂けるとうれしいです
「・・・・・」
今日は入学式の翌日。曜日は火曜日だ。時刻は6時
「・・・もう少し寝れるけどどうしよう・・起きよう」
俺はベットから降りて壁に掛けている学園指定の制服に着替えて居間に向かう。居間に向かう途中で居間の方から何か音が聞こえる
「・・・?なんだろう」
居間の扉を開けるとそこには料理をしているちづ姉がいた。ちづ姉の名前は西谷 千鶴俺の実の姉だ。髪の色は茶色でストレートヘアー。俺とは違い今は俺と同じ学園の完璧生徒会長様だ。才色兼備、文武両道等はちづ姉のためにあるようなものだ。俺が扉の前で突っ立っているとちづ姉がこちらに気が付いた。
「あっ直ク~ン・・ヒシッ」
ちづ姉が擬音語を言いながら俺に抱き着いて来た。まあちづ姉に問題があるとすればここだいわゆるブラコンだ。
「ちづ姉離れて下さい」
「やだ、だって昨日の夜から会えなかったんだもん」
ちづ姉はそう言って腰に回してる手に(ギュッ)と力を入れてきた
「当たり前じゃないですか。もう子供じゃないんですから」
「ウーッでも一緒に居たいんだもん・・・直くんは違うの?」
ちづ姉が眼をうるうるさせながら俺を見上げる。こういう時の俺は何も言えないので
「・・ちづ姉何を作ってるんですか?」
「ムッ、何かごまかしてる気がするけど今直くんの弁当を作ってるんだよ」
最初ちづ姉は頬を膨らませて少し怒ったような顔をするがすぐに笑顔になった
「ほらほら直くんすぐに朝御飯作るから椅子に座って待っててね」
「あっちょっとちづ姉そんなに引っ張らなくても」
ちづ姉は俺の腕を引っ張って俺を椅子に座らしてキッチンに向かって朝御飯を作る。ジューという何かを焼いている音がして、ちづ姉が俺の方を見て
「そういえば直くん起きるの早いね」
「んっ?まあ早く起きちゃっただけだけど」
「フ~ンそっかぁ。・・・ハイ朝御飯」
ちづ姉はそう言って俺の目の前にベーコンと目玉焼きというベタな朝御飯を置く。俺はそれを口に運ぶ
「(ウ~ン、ベーリーシャス・・ちょっと変になった気がするけど気にしない)」
「・・・どう?」
ちづ姉が不安そうな顔で味を聞いてくる
「うん。美味しいよ」
「ホントに!?よかったぁ」
ちづ姉は胸を撫で下ろす
「(ちづ姉っていつも心配し過ぎな気がするんだけど、黙っとこ)」
俺は朝御飯を食べ終わるとカバンを持つ
「行って来ます」
「行ってらっしゃい」
とちづ姉に送られながら家を出て学園に向かう
俺は学園の自分の教室に入る。クラスは1-C。各学年に四組ありA~Dとある。
「・・あっ、俺以外にもう一人いた」
教室の中に読書をしている女子が一人だけ(ポツンッ)といた。俺は仲良くなっても損は無いからと話しかける
「おはよう。俺はこのクラスの西谷 直哉です。君の名前は?」
初めてなので丁寧に話す。そう聞くと彼女はゆっくりとこちらに顔を上げてゆっくりと口を動かす
「・・堀川、杞沙」
堀川 杞沙これが彼女の名前らしい。
「そっか、じゃあ堀川さんこれからよろしく」
俺の言葉に彼女は(コクり)と頷いた。俺は席に戻って時間が来るまで待っていると堀川さんがこちらにやってきた。
「どうしたの?堀川さん」
「・・・これ」
堀川さんは俺に本を差し出す
「?これは何?」
「・・・本」
「うん。それは分かるけどこの本がどうしたの?」
「・・・読んで」
「読むの?うん、わかった」
俺は堀川さんから本を受け取ると堀川さんは自分の席に戻って行った。俺が堀川さんから渡された本(ジャンルはファンタジーで勇者がドラゴンを倒しに行くという話だった)を読んでいるといきなり肩を叩かれた
「よっ、直哉何の本読んでんだ?」
竜二だ
「さぁなよくわからない(堀川さんが何でこれを俺に渡したのか)」
「フ~ン、まあいいや。それより直哉何で昨日走って帰っちまったんだよ」
「・・・ウ~ン、忘れた」
本当は覚えてるけど竜二のために黙っておく
「そっかじゃあ思い出したら教えてな」
「ああ、わかった(一生教えないけどな)」
そうこうしているうちにチャイムがなって昨日と同じこのクラスの男担任がやってきた。
「皆さん。おはようございます。今日は自己紹介をしたいと思っていたので自己紹介をしていただきます。ではまず先生から言いますね。えー、名前は昨日も言いましたが武中 智也です。歳は27でこの学園二年目です。それとこの学園の卒業生でもあります。これから一年間君達の担任をします。よろしくお願いします。・・では、次に左から出席番号順に言っていただきます。出席番号、名前、趣味、特技等を言っていただいて最後に一言お願いします。では、出席番号1番の秋葉さんからお願いします」
武中先生の言葉で秋葉さんと呼ばれた人が立つ
「出席番号1番、秋葉 奈穂趣味は人間弄り、特技は鞭で人を打つことあと人を縄で縛ること、最後の一言は皆私が縛ってあげるからいらっしゃい」
秋葉さんが(ニヤリッ)と嫌な笑みを浮かべる。
・・・・・・・・・
(この人に逆らってはいけない)
とクラスの皆が悟る。(シ~ン)と静まりかえる中。秋葉さんの次の人が立ち上がる。
「えっとぉ、出席番号2番、上原 昇、趣味は人間観察と人体実験、特技は人間解剖、最後に一言・・皆俺に解剖させてくれ」
上原という人が席に(スッ)と座る
・・・・・・
(空気悪!?フザケンな!何なんだあの二人は!早く次のやつ来い!!)
さっきの二人とその次の人以外のクラス全員がその次の人を一斉に睨む。するとその次の人の肩が(ビクッ)と跳ね上がる。そしてその次の人がいきよい良く立ち上がる。
「ぼ、僕の、しゅ、出席番号は、3番で、お、岡崎 結城です、しゅ、趣味はえーと、えーと、えーとえーとえーと・・・えーと・・・フシュぅ」
(バタッ)
岡崎が倒れた。そして武中先生が岡崎に駆け寄る
「岡崎くん大丈夫ですか?岡崎くん、岡崎くん」
武中先生が声をかけているが岡崎は反応しない・・・ただの屍のようだ・・・って違ーう!大丈夫か岡崎、岡崎ぃーーーー!!
岡崎は病院に運ばれて何とか一命を取り留めた。
岡崎が病院に運ばれたのでそこで授業終了皆無事に帰ったとさ
めでたしめでたし
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竜二「あのさぁ。あの岡崎ってやつ、かなりかわいそうじゃなかった?」
秋葉「フフッだったらあなたが代わりにヤラレる?」
竜二「いえっ!遠慮します!」
秋葉「そう。残念ねぇ。フフフッ」
竜二「・・・あ、あとは頼んだぞ。岡崎」
岡崎「えぇっ!?僕!?病み上がりなのに!た、助けて誰かぁ~」
上原「じゃあ。俺が手伝ってあげるよ」
岡崎「余計ダメだよ!しかも手伝うんじゃなくて助けてほしいだよぉ~」
秋葉「大丈夫よ。痛くしないから」
上原「ああ。むしろ気持ち良くなるだろな」
秋葉・上原「フフッフフフッフフフフフッ」
岡崎「イ、イヤァァァァァーーーーーーーーー」