守護登場
ピロピロ...
語りかけるような鳴き声で目を覚ました。
何?
ベッドの足元に、見たことののない真っ青で長い尾をした小鳥が止まっている。
「きれい。」
思わず手を伸ばし触れようとした時、
「ようやく目が覚めたか、星」
『えっ??しゃべった??はい??』
「私はアラガスタ、ソナタの守護だ。」
守護?てか、しゃべれる鳥もいるんだ!この世界てすごい!
と言った途端強い光が辺りを覆う。次の瞬間、足元にいた青い鳥は消え、白いローブに身を包み、薄いグレーの髪、深い青い瞳、整った顔まるでアニメの中に出てくるキャラクターのよううだった。
『きれい!イケメンだわ!』
「私の姿は他の者には見えぬ。ソナタは、星はあの日死んだのだ。私はソナタを幼い時より、見守ってきた。あまりにも呆気ない死、くだらない失恋が後押しになりあそこまで落ちるとは、私がなさけなく、納得いかなかったのだ。
だから、こちらに連れてきた。皇女プリシラとして転生させた。」
「私ってやっぱり死んだんですか?ハハハ、何日も飲まず食わず、生きたい気ゼロのどん底でしたから。」
「死んで魂が浄化される前に、ソナタの体から魂を追い出し連れてきた。」
ははーん、なるほど!やっと理解したわ。
「ありがとうございました!て言うべきなのかな?でも、私はこれから、どうすれば...」
「ソナタは皇女として生きるのだ。転生した際に、ささやかなプレゼントも施している。自由に使え。」
そう言うと、アルベルトは鳥の姿になり、窓の外に飛び去って
『さっきのイケメンもう少し拝みたかったな。日本人じゃないよね。私の守護ってことはまた会えるのかな。』
大きな窓から、テラスへでると一面に緑と色とりどりの花たちで広がる庭園が一望された。
うわっ、外国の映画にでてくるやつじゃない!素敵!
その時、ドア付近で人の声が聞こえてきた。と同時にノック音がした。
「姫様、お支度の時間でございます。』
中を確かめるようにセイラが入ってきた。
「まぁ、いけません!そのようなお召し物でテラスにお出になられるなど!」
セイラに続き、お付きの侍女も入ってきて慌ただしく着替えせられた。
「陛下や皇后様、殿下達もプリシラ様をお待ちです。それに・・・」
一通り着替えが終わり、改めて鏡に映る自分を見る。
『超かわいいんですけどぉ』
今にも叫びだしたい衝動に駆られたが、グッと堪え平静を装った。
「ありがとう。」
プリシラが皆に感謝を伝える。
侍女達は驚いたように畏まり
「皇女様、大変お美しくあられます。」
とお辞儀をしたのだった。
「では、皇女様そろそろ・・・」
セイラに促され、開いたドアの向こうへ歩き出すと、騎士のような格好の者が傅いている。
「?あっ、あなたは・・・」
金髪に薄いグリーンの瞳、これまた超絶イケメンがいた。
名前は確かカイン、私の護衛騎士だ。
カインはゆっくりと顔を上げ、愛しそうに
「皇女様、お会いしたかったです。加減が悪いとお聞きしてから、生きた心地は致しませんでした。
それにしても、ご病気であった事が嘘のようです。
その・・・大変お美しく」
そう言ってポッと顔を赤らめ、視線を外した。
『なんと〜!!このイケメンはきっと、きっといや、私に惚れてますよね〜』
思わずニヤつきそうになるのをグッと堪え、
「カイル、元気そうね。今日からまた世話になります。」
そう切り替えし、ニコリと微笑んだ。