表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
両片想いでラブコメで!~想い人一筋なのに、隣人の金髪碧眼美少女がやたらとちょっかいかけてくるんだが?~  作者: 咲来青
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/156

第20話 結太、イーリスの『仲を取り持つ』発言に一瞬期待する

 結太が机に突っ伏し、小さく(うめ)いていると、右の二の腕をポンポンと叩かれた。

 顔をしかめたまま、僅かに顔を上げた彼の目に、ニコリと微笑むイーリスが映る。

 まだ浮かれてるのかと思いつつ、結太が『何か用か?』と訊くと、彼の方に体を傾けながら、


「ねえ。結太と桃花って、まだギクシャクしたままなの? 今日のお昼も、一言も話してなかったじゃない?」


 などと、ささやくような小声で訊ねて来た。



(はあ?……ったく。何を呑気(のんき)に。こんなことになってんのは、誰のせーだと思ってんだよ?)



 イーリスの態度にイラッとし、軽く睨んでやる。

 すると彼女は、結太の機嫌が悪いことなどには、全く気付く気配もなく、


「ねえねえ。だったら、アタシが取り持ってあげましょうか?」


 いきなり何を思ったか、楽しげな様子で訊ねて来た。


「はああ? 取り持つ? 取り持つ、って…………いったい、どーやって?」


 イーリスが悪いわけではないが、彼女が原因で、桃花と気まずくなってしまったのに、何を言ってるんだと、一瞬思った。

 思ったのだが……。


 本当に〝取り持つ〟ことが出来ると言うのなら、いっそ、彼女を頼ってみてもいいのではないか?――と、すぐさま思い直したのだ。



「どーやってって、そんなの決まってるじゃない。アタシが直接、桃花に訊いてみるのよ。『もしかして、この前のことが原因で、結太とギクシャクしちゃってるの?』って。それで、『そうだ』って答えたら、彼女が納得するまで説明するの。『あの時は本当に、急に現れたGに驚いて、目の前の結太に飛びついちゃっただけなのよって。怖くて堪らなくて、パニックになって、何が何だかわからなくなっちゃったの。他に頼れる人もいなかったから、(わら)にもすがる思いで、誰でもいいから助けてって気持ちで、結太にしがみついちゃっただけなのよ』ってね」


 そう告げると、イーリスは『任せなさい』とでも言うように、軽くウィンクする。

 だが結太は、その言葉を聞き、一気にテンションが下がってしまった。


「なーんだ。どんな風に取り持ってくれんのかと思ったら、それだけかよ。……その説明なら、とっくにしてくれたじゃねーか。それでも納得してもらえなかったから、今、こんな状況に(おちい)ってんだろ?」



 ……そうなのだ。

 あの時の説明なら、後日、イーリスからも咲耶からも、桃花に散々してくれている。

 だから結太も、これでわかってもらえただろうと、ホッと胸を()で下ろしたのだ。


 しかし、その考えは甘かった。

 結局、その日からずっと、結太は桃花に避けられ続けているのだから。



「一度説明してダメだったことは、何度繰り返したって同じなんじゃねーの? じゃなかったら、最初に説明した時に、理解してもらえてたはずだろ?」


 絶望的な気分になりながら伝えると、イーリスは不満げに、ぷうっと頬を(ふく)らませた。


「やーねぇ、結太ったら。たった一度説明しただけで、諦めちゃうの? 一度でダメだったら、二度三度って、頑張ってみればいいじゃない。そしたらいつかは、想いが届くかもしれないわ。よく言うでしょう? 〝三度目の正直〟って」

「……〝二度あることは三度ある〟、とも言うよな……」


 小声で反論する結太に、イーリスは呆れ、更に何か言おうと口を開く。

 ――が、教室の壁掛け時計に何気なく目をやり、五時限目が始まる二分前だと気付くと、


「そろそろ先生が来ちゃう頃だから、ここはいったん引いておくけど……。とにかく、放課後にもう一度、桃花に話してみるわ。それでわかってもらえなくても、何度でも、説明し続けるつもりよ。アタシのせいで、結太が桃花と気まずいままだなんて嫌だし、何より申し訳ないもの。だから……ね? ここはアタシに任せて?」


 可愛らしく小首をかしげるイーリスを、ぼんやりと眺めつつ……。

 結太は『一応、自分が原因だってことは認識してるんだな』と思い、力なくうなずいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ