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でも気持ちよければOKです

いつもより短いです。

「では、これでHR(ホームルーム)を終わるぞ〜。あ、夏休みだからってあんまハメを外しすぎてハメハメしすぎないようにな〜」


 明梨が泊まってきた日から一週間みっちり勉強漬けで、迎えた期末テストが終了し、今は一学期最後のHR。先生、女の子が引いてますよ。

 明梨の指導のおかげで無事に赤点を免れた。そしてテストの開放感とともに迎える夏休み。

 これで心置きなくゲームができる。


「和人!ちょっと待ちなさい!」


 俺が早く帰ってゲームしようかと立ち上がったところで、一ノ瀬が俺の机の前に襲来。

 あの日から特に一ノ瀬と関わった事もなく、このまま卒業まで平穏に暮らせると思ったが…。

 俺の警報が鳴っているが、アイドルを無視するほど俺の肝は据わってない。周りの目もあるしね。


「生徒会室に来なさいよ!アタシは先に行ってるから!」

「え、えぇ…」


 嵐はすぐに過ぎ去った。こんなことが前にもあった気がするが、気のせいだろうか。

 一ノ瀬が呼び出しなら行くかどうか迷ったが、相手はおそらく生徒会。面倒ごとは避けるため素直に行くか。


 生徒会室に着いた俺はやけに重いドアをガチャリ。

 中にいたのは三人、それも俺がよく知っている人たち。

 一人はここにいる事は自然だが残りの二人は何故?

 俺がドアノブに手をかけたまま固まっていると、小乃詠ちゃんがゆっさゆっさと揺らしながらこちらへ。


「お兄ちゃん早く入ってよ。冷房が勿体無いよ」


 ごもっともです。

 俺は小乃詠ちゃんにソファーへ案内され、どっさりと座る。対面には、左から一ノ瀬、小乃詠ちゃん、明梨が座っている。

 少しばかり無言になると話を切り出したのは一ノ瀬だった。


「和人、小乃詠から話を聞いたわ。アンタの夢を、ね。ムードを大切にしたいのは分かる。お互いのペースを探り合うようにしたいのも分かる。自分の夢が壊されて辛いのも分かる。

 でも、ちゃんと現実に、私たちに向き合って。童貞なんて処女より価値がない。捨てられてラッキーなくらいよ。だからさ…」


 一ノ瀬は一呼吸置き、


「ここで一発やらない?」

「やだ」

「なんでよ!いい雰囲気じゃない!ここでやらずにどこでするのよ」

「しねぇよ!そもそも俺はなぁ、童貞だよ!心はな!」

「え、何言ってんの?」


 一ノ瀬は俺に白い目を向ける。心なしか小乃詠ちゃんたちも同じ眼差しを向けてくる。

 何故だ、俺は間違った事は言ってないはずだ。


「だから、俺が一ノ瀬たちとヤった事は覚えてないからーー」

「お兄ちゃんごめんね」


 いつの間に後ろに回った小乃詠ちゃんは、俺が後ろを振り向く前に口元に何かを押さえられ…。


 △▽△▽△▽


「先輩、説得が下手すぎです。せっかく途中までいい感じだったのに、最後でぶち壊して…もったいないです」

「しょうがないじゃない!もうすぐ出来ると思うと疼いてくるんだから。それにアンタたちも鼻息を荒くして、人のこと言えるの?」


 確かに私も興奮していたが、流石にさっきの会話はない。あんなに自信満々に、アタシに任せてよ!と言ってたのに。


「まぁ、いっか。ほら、アンタたちも早く脱いで。このアタシが教えてあげるんだから」


 先輩は既に脱ぎ終わり下着姿になっている。経験豊富なのか、下着は私たちと比べて大人っぽい。なんか負けた気分。


「そんなの分かってるわよ。()()()特別だから、あまり図に乗らないで」

「今日でアタシのテクニックを全部教えれるかなぁ〜、どうかなぁ〜」


 今日の朝に、先輩は生徒会室で私がヤってた事を半ば脅しの形で、自分も混ぜるようにと要求された。

 それだけなら無視するだけだが、『なら、もっと気持ちよくなれる方法があるんだけど』と言われた。相手はかなりのヤリ手で、説得力がある。本来なら敵である先輩に教えてもらうのは癪だが、私はお兄ちゃんの事になると弱いだろうか、快く受け入れた。後悔はしてない。


 ちなみに明梨さんには、私が生徒会室で盛ってたのはとっくにバレてた。

 明梨さん曰く、匂いで辿ったらここに着いた、と。警察犬かな?


「じゃあ、さっそく実践を見た方が分かりやすいと思うから」



 ……結論から言うとすごかった。それぐらいしか言えない。早速私も試してみよ。


「ふへへ、一週間ぶりだね…。これからは毎日しようね、お兄ちゃん」


 △▽△▽△▽


 目が覚める。

 右には明梨が寝ている。左にも一ノ瀬が同じく。そして、上に乗っかっているのは小乃詠ちゃん。

 それだけなら、まだギリ分かる。でもなんで俺も含めみんな裸なんだよ。思いっきり事後みたいな感じでじゃないか。


「あ…」


 小乃詠ちゃんも起きたらしく、目を見開き、口をパクパクしている。お魚さんかな?


「…もっかい、する?」


 俺、夢を語っただけなのに。もう、君たちとはしないって遠回しに言ったはずなのに。


 もう泣いていいですか?








これで、一章は終わりです。お楽しみいただけたでしょうか。初めての執筆っという事もあって、見づらい箇所があったと思います。次の二章では、より読みやすいように努力します。


次回がいつになるか未定ですが、出来るだけ早く投稿できるよう頑張ります。

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