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日常の話  作者: 風水立風
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二段ベッド

これはまだ少し肌寒い春の夜の話でございます。その日は月も明るく輝き、庭にあるとても小さくささやかな池が淡く光っていた夜です。私は二階の窓からその光景を暫く眺めてからカーテンを閉め自分のベットに戻りました。私が使っているベットは二段ベッドになっており一階には弟が、二階には私が寝ることになっています。しかし今度から弟と私は別の部屋を使うことにしたため二段ベッドは必要なくなってしまいました。そして父と話しベッドを棄てる事にしたのです。しかしあと数回しかこの場所寝れないとなるとやはり名残惜しくなるものです。その日もその事で眠れなくなってしまったのです。時間は既に午前一時を回っており普段ならとっくに寝ている時間です。どうしても眠れなかったので私ベッドから出て台所兼リビングに向かいました。そしてポットに水を入れ紅茶を飲む事にしました。余計眠れなくなってしまうのではないか?とも考えましたがその事に気づいたのは既にカップに注ぎ終わった頃です。そして蜂蜜を入れてゆっくりと紅茶を飲みました。思えばあの二段ベッドも長いこと使っていました。確か小2の頃に買いそれからは毎夜あのベッドで寝ていました。あのベッドで泣いたことも一度や二度ではありません。そう思うと益々手放したくなくなってきました。しかし、ベッドが部屋の半分を占めているのは事実ですし最近買ったパソコンや机をも置くとなるとやはり少し狭く感じます。

では、どうすべきでしょうか……?





翌朝、と言ってもその日の朝なのですが私は台所兼リビングで目を覚ましました。どうやらあのまま眠ってしまっていたようです。なんとか自分で起きれたようですが時刻は既に六時に回ろうとしていました。このままでは大変まずいです。何せうちの父は毎朝六時には起きて朝ごはんを作りに来るのですから。そして徹夜や夜こっそり起きたりするととても怒ります。急いでコップとポット洗い部屋を出ようとしたら

「おはよう」

「おはよう父さん」




「ベッドは残したいのか」

なんとか夜遅くに起きていたことはバレずに済みました。それで今は二人で朝食中(弟は基本朝は食べない)なのだがせっかくなので昨日(正確には今日なのだが)考えたことを相談したのです。

「それなら二段ベッドの下の部分を物置にしたらどうだ?大抵のものなら載せても安全だろう。」

しかしとてもあっさり解決してしまいました。よくよく考えたら弟はもうベッドを使わないので二段ベッドの一階を物置にしても一切問題ないはずです。これにて私の悩み事はすっきり解決しました。

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