三話 兵士とスライム狩り
申し訳ございませんでした。
ボクの言い訳は、後書きに……
南門に向かって早歩きしてるけどNPCしか見かけないなぁ。
街の家々は白の塗り壁メインで屋根はレンガで作られているものが多い。
今は、夕方であるため人通りは少なめ。非常に通りやすい。
南門に着いた。
塀の高さは5mくらいで2.5mほどの木製の扉が付いている。
門をくぐる際に横幅を見ようとすると底には検査場らしきカウンターがあった。
因みに、横幅は1.5mの二重塀のようだ。カウンターには兵士がいた。
「嬢ちゃん、今から狩りか?日が沈む前には帰ってくることだな。野宿になるぞ」
「そうなんですか。ご忠告ありがとうございます。初めての狩りなんですよ」
「そうなのか、気をつけてな。っつても遠くにさえ行かなければ大丈夫だと思うがな」
「はい」
日暮れには門が閉まるなんて、知らなかった。危うく野宿をすることになるとこだった。
ありがとう兵士さん。お仕事がんばってね。
南門を抜けて一番先に思ったのは、人がいない。皆他のところに行ったのかなぁ。だった。
南門の先は草原になっている。そこには、水色のゼリーみたいなものとウサギがポツポツといる。
水色のは皆さんお馴染みのスライムさんではないでしょうか!
「とりあえず人が少ないのは都合がいいね。狩りがはかどりそう」
とりあえず手始めに、スライムらしきものに接近して>鑑定<と念じてみる。
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Job:ブルー・スライム スライム 無性
Lv.01
状態:ノンアクティブ
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無性ってw
逆に性別があったら怖いかも。
思っていたより情報が少ないのは、>鑑定<がLv.01だからかな?
この手のファンタジー系のゲームは初めてだけど、武道は嗜んでるから大丈夫だよね。
基本的に、他の戦闘系のゲームは武道を噛んでれば結構出来たからね。
武道ではできないことをしたくて、このゲームを始めたからできるだけ楽しまなきゃ。
盾と刀を持ち直して、盾を前に刀を下向きに構えた。本当はよくない刀の持ち方だよね、剣道では。
そのまま背後に近づき、盾を左に退かしながら右上に刀を上げ左斜めに振り下ろす。
するとブルー・スライムに当たり……
刃が戻ってきた。
ブルー・スライムの上の緑色の体力ゲージを見てみると1/4ほど減っている。
ふむ、Lv.01のブルー・スライムは四発必要ですか。
Lv.02になったらどれくらい強くなるのだろう。
とりあえず残り三発たたきましょうか。
叩き終えましたよ。結構大変だった。
叩いている途中にブルー・スライムが二回跳ねて攻撃してきたけど盾でガードしました。
倒すと、水色のゼリーが残った。
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ブルー・ゼリー レア度:01 食用可
ブルー・スライムが残すゼリー。倒すと必ず一つは出てくる。食べることもできるが味がなく、腹持ちがとても悪い。
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うん。何とも言えない。受容性あるのかな、これ。
あと、インフォメーションが流れたよ。
|経験値を獲得しました|
|<歩行>がLv.upしました|
とこんな感じです。初戦にしては上出来?
盾で受けた攻撃は盾の耐久が減るようで、盾の耐久が2だけだけど減ってたよ。
ということは全然攻撃力は高くないのかも。
攻撃を食らっちゃっても222回は耐えられるけど、受けたくないなぁ。ヌルヌルしそうだし。
日暮れまでにこの調子でスライムを倒そう。ウサギは明日倒せばいいしスライムだけで。
狩りを続けて行くこと十分。五匹狩ったよ。インフォもいい感じに流れてた。
|経験値を獲得しました|×5
|Lv.upしました|×2
|<鑑定>がLv.upしました|
今までのインフォです。|経験値を獲得しました|のインフォが毎回流れるのはうっとおしいかも。>メニュー<の設定を見てみると>インフォメーション設定<があったのでoffにしておいた。
「そろそろひが暮れるから帰らなっくっちゃね」
そういい、街の南門へ向かって歩き出した。
「おっ、さっきの嬢ちゃんじゃないか。丁度いいそろそろ門を閉めるか」
「ご忠告をいただきましたから」
「そうか。収穫はあったか」
「はい。ブルー・スライムを七匹ほど」
「初めてにしては上々だな」
「私もそう思います」
「おっと、一応俺に手を乗っけてくれ」
そう言って占い師が持っていそうな水晶玉をカウンターへ出した。なんだろうか。
「まあ、問題ないだろうな」
「それは何ですか」
「これか。これは犯罪歴がないか見るためのもんだよ。嬢ちゃんは問題ないぜ」
「そうなんですか、犯罪なんてしませんよ。あともう一つすみません、安目の宿を教えていただけますか」
折角なので聞いてみることにした。やっぱり郷は郷に従えともいうし、聞いてみるのが一番かなって思って。適当に入るより安全そう。
「俺は"安らぎの樹木亭が"お薦めだぜひ行ってみてくれ。飯もそこそこうまいしな」
「"安らぎの樹木亭"ですね。ありがとうございます」
「ああ、噴水広場からこっち側に五軒だ。左側な。明日も狩りだろ、ゆっくり休めよ」
「はい。それではおやすみなさい」
他愛ない会話をしてから、教えてもらった宿へと足を運んだ。
この時間になると夕飯を食べるのかNPCの姿もほとんどない。
夕日も見えなくなりかけている。空一面にオレンジ色が広がり曇とその影が味を出している。
そんな風に空を眺めていると噴水広場がもう目の前にある。
噴水広場から五軒目っと……そこのカウンターにはおじさんがいた。
「いらっしゃい、宿泊か?食事か?」
「宿泊です」
「宿代だけ先払いだがいいか」
「はい」
「100Gだよ。飯は朝と夕にここで食えるが別払いだ。湯も用意できるが飯の時にここにきて言え」
「はい。これで」
確認画面のYESを押す。
「おう、飯はそっちでな。余り遅くまでやってないから早めにな」
そういい奥のほうを指すそこには思いのほか多くの人がいる。
酒が入っている人が少々騒がしいが、ご愛嬌っと。
「お前さんの部屋は二階の三番目の部屋な。これが鍵だ」
渡されたのは木製の鍵だった。木製で大丈夫かなぁと思ったけど部屋に行くと分かった。鍵穴で上手く調整されているらしい。奥にさして閂を上に上げる。
「まあまあかな。値段の割にはいいほうなのかな」
ベッドは一応きれいに整っているし、埃も見えるところにはない。
ベッドに腰を下ろして、ステータスを確認するとGoldが52Gだけ増えていた。
元々ブルー・スライム一匹当たり5Gなのかな。
宿代だけでスライムさん20匹分かぁ。結構きついかもね。
明日も頑張りましょう!
とりあえず、ご飯でも食べてからログアウトするかな。
下へ降り奥のほうへ行く。
そこで飲み食いしている冒険者らしき荒くれ者たちがいるなか。
健気に机に物を運んでいる女の子がいた。きっとさっきのおじさんの娘さんなんだろうなぁ。私よりでかいよ158cmくらいかな?
「空いてる席に座って」
そういわれたので壁よりの空席に座った。
メニューがあったので見てみたが料理名、多分食材名だけど分からない。
"スローラビットの肉"って何かな。草原にいたウサギかな?
15Gとお安目である。これにしよう。
「すみません」
「はーい!ちょっと待って……はい、お待たせ」
「スローラビットの唐揚げ定食下さい」
「ハイ。ご注文は以上で?」
「はい」
「じゃあ、少し待っててすぐ持ってくるから」
メニューを眺めて待つことほんの数分、ほんとうに早い。
「お待たせ。はい」
スローラビットの唐揚げ定食がきた。パンと唐揚げだけだけど唐揚げのみよりかはまし。
とりあえず添えられているレモン(みたいなもの)は、唐揚げの半分にだけ絞る。
まずは、一つ唐揚げを口にする。うん、鳥の唐揚げみたいだね。ころもはサックっとしてていい感じ。揚げたてなのか熱い。パンも一口サイズにちぎって食べてみる。フランスパン級に固いけど食べられなくはない。唐揚げにはご飯が好きかな、私は。
いやぁ、意外と美味しかった。15Gでこれなら結構いいね。私は少食だからこれくらいがちょうどいい。
「ごちそうさまでした」
「はい。これカウンターに持ってって、会計してもらって」
「はい。分かりました」
カウンターで、受け取った木版をおじさんに渡す。
「15Gな」
と言われ、確認画面が出てくる。確認っと。
「おやすみなさい」
「おう、ゆっくり休んでいきな。朝飯は太陽が真上のちょっと前ごろまでやってるから心配すんな」
「はい。では、失礼します」
自分の部屋へと戻ってきた。ベッドに寝てログアウトをする。
おやすみなさい
==>ログアウト/23:30
言い訳
投稿確認を押し忘れました。その後一回も見なかったので気づかずにいました。
お詫び?として少し書き足しました。
それと、以前載せたスライムさんのステータスを改正しました。