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異世界から来た魔術師  作者: ちゃい
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結婚生活

 元の世界から戻って来て、みんなでおみやげを分け合って、新婚旅行から帰って来たようにいつもの生活になった。

 

 「ミサトが家にいないのは嫌だ」

 アレクはわたしに仕事をやめてほしいようだ。外交員としてユーリさんの評価は高いけど、白の塔に夫婦で働いている人はいない。夫婦の仲が悪いわけではないけれど、他の家よりわたしの出張が多い、どうしよう。


 上司であるユーリさんに相談してみた、これが意外と選択ミスだったけど。


 「今辞めてもらっては困るな、せっかく安定してきているのに。私個人にきいているのならアレクと同じで、ユキが外で働くことには反対だね」

 あら、ユキさんは外で働いちゃだめなんだ?アレクには教えられない。


 その息子のケントくんはやはり親子だ。

 「やめれば?仕事なんて」

 逆に異世界人でアレクシスの妻が、なんで普通に仕事しているのかわからないらしい。エマはケントくんに言われたら逆らわないんだろうな。


 サラにも相談してみた、イーリには勝手にしろ!と言われている。


 「ミサトさんはぜいたくな悩みなんですよ!」

と冷たい目でみられる、このエルフ二人は話にならない。


 だから後で考えたらなんでそんなことしたんだろう、ってくらいわけがわからないことをしてしまった。

 うっかり、ヒュー・ベルリハルトに相談していた。

 本当は魔王様のところに、辞めたら会えなくなるから挨拶に来ただけなんだけど。


 「ミサトの仕事を奪うなんてひどいな、直接話をしてあげようか?アレクシス・ファンジュールに」

 アレクと話したくて仕方ないって顔をしているヒューをみて、失敗したと気がついた。


 「今度ここで会わせてよ」

 わくわくしてるな。


 「友人として結婚式に招待するよ」

 これ、国家間のことで、断るなんてありえない。


 「ねぇ、ミサト、いいでしょう?」

 これを断れる人がいるなら教えてほしい。


 「わかりました」


 ユーリさんには、あーあ、やっちゃったね、と笑われた。

 やらかした自覚はあります、どうしてこうなった?

 これじゃ自分で仕事を続けたいと言っておきながら、仕事を辞めさせたい夫にその失敗の埋め合わせをさせるという居たたまれないことになっている。

 

 

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