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僕を受け入れてください  作者: 中村アヒル
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アイネ リタ 2

この星リシアは七つの種族が共存し生きている


火の加護を受けるガドゥー

水の加護を受けるシャジャラ

木の加護を受けるナシュタ

風の加護を受けるセルミ

土の加護を受けるトヌマ

闇の加護を受けるユパーフ

そして光の加護受けるミーナ


今は世界中では七つの種族は皆平等と定められているが以前は種族が争い、

「自分達が上等種族だ」とか

「奴らは下等種族だ」と言い争い戦争が絶えなかった。


しかしライラが種族統一を訴え戦争の果てに七つの種族が平等である事を定め条約を結んだ。


種族統一戦争


これが彼がこの世界で英雄と言われるひとつだ。



私達ミーナ族はこの世界の中で一番人口が多いし、穏やかな性格なので他から嫌われることも少ない。

だから私の周りの人はとても親切にしてくれる。

リタを見ては可愛がってもらえるし困った時は種族関係なく助けくれるからありがたい。


けど種族統一戦争から七年、いまだに種族の偏見、差別はたしかにある。


種族によって性格や容姿、考え方が全然違うだから条約前は戦争起きて当然だった。


特に木のナシュタと水のシャジャラ、この種族達は他の種族を見下したり差別する人が多い。


木の加護を受けるナシュタは容姿はミーナとそれほど変わらないが身体のどこかに花が付いている。

手はツルになっていて伸縮自在に操れて切られても再生するらしい。

顔もちょっと白い。


性格はプライドが高いが勤勉で真面目で紳士的だ。

あとナシュタこの世界の宗教、エルヴァを信じてる人が多い種族だ。


エルヴァと言うのは私たちが住む国リアエルの中心の大きな樹の事で、ナシュタは唯一エルヴァと交信できるらしい。


「ナシュタはエルヴァが作った種族」と考える人が多いから他の種族を見下すのだろう。



水の加護受けるシャジャラは殆んどの男性は魚のような容姿でどの種族よりも大きい。女性は反対に容姿端麗で身体にヒレが付いている。


性格は短気で好戦的だから戦争になると多くのシャジャラは戦場に行く。

獰猛な性格だから他の種族達は「死にたくなかったらシャジャラを怒らすな」と言うのは常識で子供だって知っている。


またシャジャラは私達が使うリシアと異なる独自の言葉で会話をする。

リシア語を話す人もいるが殆んどがシャジャラ語で話す。シャジャラはリシア語を使えないのではなく使わないのだ。

だから他の種族はシャジャラ語が分からないからトラブルになることも多い。

シャジャラは私達の言葉は理解できるから正直タチが悪い。


そんなプライドが高いナシュタと気が荒いシャジャラ。

この二つの種族は統一の条約を拒んでいたからライラを嫌っている人が多い。

だから私もこの二つの種族はちょっと苦手だ。


他の種族も変わってる、

火の加護を受けるガドゥーは物静かで誠実。

風の加護を受けるセルミは楽天的で社交的。

土の加護を受けるトヌマはお人好しでのんびりしていて

闇の加護を受けるユパーフは欲が強いが気まぐれですぐ飽きてしまう。


おのおのの容姿、性格は違うが今は七つの種族が共存してうまく生きている。

だけど一つ例外がある。


それはこのリシアでごく稀に別の世界から召喚されることがある「シサム(拒む者)」の存在だ。


シサムは私達ミーナ族と何一つ変わらない。だけどリシア語が話せないからすぐシサムだとわかる。


「シサムが訪れはリシアの厄災」とエルヴァでは教えらている。

なぜならシサムがリシアに現れるたびに、リシアを揺るがす事件が起きるからだ。


その一方で


「シサムは悪い奴なんかじゃない、なんなら一緒に飯食べてみろよ!スゲーいい奴だから!…まぁ話しは通じないけど」


「言葉が通じないならダメじゃないですか…」


「そんなことは無いよ、用は気持ちの問題さぁ!こいつと仲良くしたいって心で思って話せば何だかんだあっちもわかってくれるさ!

それにあいつらの世界は面白い物が沢山あるらしい、俺もいつか行ってみたいな、あいつの故郷に…」


そう言ってライラは子供用にワクワクしながら私に話す。

ライラには心をゆるしたシサムの親友がいたから色んなこと聞いたらしいでも話している途中、彼のことを思い出したのか、少し悲しそうだった。




シサムはそう頻繁にはリシアには現れない。前にシサムが現れたのはライラが死んだ時だから7年前。その前が16年前だから10年か20年、それ以上の稀な出来事だからまだ先の事だと思っていた。


でも私達は出会ってしまう。私が愛した人に少し似たシサムに。

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