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僕を受け入れてください  作者: 中村アヒル
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漫画から離れ、今は絵を描く気持ちが無くなった。

もう一度も絵を描いてない。


夢を諦め、次の目標が無いまま仕事をしては辞め、また就職をしても続かなかった。


今は24歳無職で完全なダメ人間の誕生である。


母さんは「次頑張りー!」「焦らんでシンがやりたいことやりー」

笑顔で励ましくれて暖かいご飯を出してくれる。


正直とてもありがたい。



僕は母さんと二人暮らしだ、いわゆる母子家庭だ。

僕を女一人でここまで育ててくれた母さん。

朝から晩まで働いて辛い顔をけして僕には見せなかった。僕に見せるのはとても暖かい笑顔だった。


母さんは

「シンには母さんがいるから好きな事をしなさい」


「いいシンちゃん?努力と優しさは人の知らない所でやりなさい」


「けして人様を気付ける事、悲しませる事はしちゃダメよ、わかったシン?」


「シン‼︎笑顔、笑顔‼︎悲しくなったら笑顔で笑いなさい」

いつもこうやって励まして笑っていた。


なのに、今は無職。非常に申し訳ない。

24歳で親の脛をかじってどうする。

でも最近やる気が無いんだよなー毎日ダラダラ過ごしたい。

それに最近頭痛が酷いし、小さい子供の声聞こえるし、もしかして呪われてるのか?


イヤ!とにかく仕事を見つけないと母さんに申し訳ない。今日こそはやる!


就職しよう!明日ハローワーク行こう!まずは履歴書買って来なきゃ。



「母さんちょと出かけてくる」


「なに?どうしたの?晩御飯はいるの?」心配そうに僕に訪ねる


「ちょと出掛けてくるよ。晩御飯までには帰るから心配しないで。」


「そう…わかった。じゃあ今夜唐揚げ作っておくから食べてね、母さん今夜も仕事あるから」

母さんは今知り合いの居酒屋を手伝っている


「わかった、ありがとう母さん。行ってきます。」母さんの顔見る。少し痩せたか?っと思った。


「行ってらっしゃい。気をつけてね」

笑顔で手を振る母さん


「行ってきます。」


母さんの為にも頑張らなきゃ、ちゃんと仕事して母さんを楽にさせたい、そう決心して急いで家をでた。



家を出て数分たって異変に気付いた身体が熱い、汗がポタポタとアルファルトに落ちる。

今二月だぞ、それに日だって暮れている。

呼吸が乱れる、息が荒い、頭痛まで来やがった。

近くに公園があったはずだ。そこで少し休もう。



頭を抑えヨロヨロと公園のベンチに座る。

しかし頭痛は治まるどころか悪化する一方おまけに例の子供の声が聞こえてきた。

聞こえるけど…何を言ってるのか聞き取れない。

楽しそうに笑ってる……あー天使か、天使が笑ってるんだ、俺は死ぬんだな…ごめん母さん…親孝行できなかった…ごめ…ん


◆◆◆◆◆


…甘い匂いがする…柑橘系の匂いだ、ガヤガヤうるさい声も聞こえる


生きてるのか?頭痛は治った、天使の声も聞こえない目も開けられる


薄々目を開けて見るとそこは倒れた公園の景色では無かった。と言うか地球の景色では無かった。


人間が沢山いるが見たこともない言わばモンスターもいっぱいいる。

魚見たいなゴリラ見たいな奴、人間だけど手がどう見ても植物見たいな奴、 小さいヌイグルミ見たいな奴もいるぞ


景色だってそうだ、少し紫がかった空、でっかい船と見たことのない生物が飛んでる。


植木みたいな物が浮いてる。そこにはさっきの匂いの元だろう果物が実っていた。


それになんだあの馬鹿でかい樹は。

馬鹿でかい樹の周りには建物が浮いてるし、テレビらしき物に映像が映っている。


…ここはどこだ?



僕は現実を受け止められないままただこの非日常的な光景をただ唖然と見ていた。

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