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一難去ってまた一難

体調不良やパソコンの不調で更新できていませんでした。申し訳ないです。


勇士→キャロラインと視点が変わります。

結局、町にたどり着いたのは、すっかり暗くなってからだった。

泣きたい気分だよ。

あいつらめ、日暮れと同時に襲い掛かってきやがって・・・。心身ともに疲れ果てました。


「どこでもいいから・・・休みたい」


キャロラインさん、同感です、ものっすごく!

宿屋のベッドで寝たい。ふかふかじゃなくていいです。

日本製みたいなふかふかのじゃなくていいです。

シングルより小さくて硬くてもいいから、地べたよりマシだったらいいから。

ソファでも構わない。とにかく体を休めたい。

俺頑張ったじゃん、ご褒美がもらえてもいいだろ?

え、膝枕してもらったじゃんって?それとこれとは別なんだよ。精神的なご褒美と肉体的なご褒美は違うんだからな。


「・・・あ、」


マリアベルちゃんが残酷なことを言った。


「960メートル先、ゴリットの群れが・・・町に向かってきているぞ」


ゴリット。

普通のゴリラの3倍の筋力をもつ、ドンキーコ○グみたいな魔物のことだ。


「な・・・何匹だ」

「100匹くらいだ」



死亡フラグたったよ。

ゴリラの3倍なんだよ!?ゴリラの握力って500をこえるんだよ!?

実は俺の勇者チート、身体的なステータスは王国騎士5人倒せないか倒せるかってとこなんだぞ。ぶっちゃければあんまり強くないんだぞ。聖剣(エクスカリバー)が強いってだけ。

心身ともに疲れ果てた勇者ご一行に何ができるというんだ。

町の警備兵全員出払ったとして半分も減らせないと思うね・・・。


はっ。まさか、こんな辺鄙な町で死ねと仰るのですか?

あんまりだ。勝利の神ニケよ、あまりにもむごいしうちではないですか!!

本来の俺ならともかく今は満身創痍なんだぜ!?


「魔王にやられるならともかく、ゴリットの群れにやられるとか笑えない」











「最悪だな・・・」


コネリが深いため息を吐く。普段冷静な勇士君も憔悴している。

私も転送陣に魔力を注ぎすぎたせいで足手まといにしかならないと思う・・・。まぁ、もともと役立たずなんだけどね。


「キャロライン」

「は、はい!何!?」

勇士君がふぅと息をもらす。

大人って感じがしてかっこいい・・・年はあまり変わらないんだけど。


俺達はゴリットを迎え撃つ。町は、任せた」


100匹のゴリットを。無茶だと、思う。

でも勇士君の目は真剣。あきらめてないんだ。


「わかった・・・必ず、無事に戻ってきてね」

「心配しなくても大丈夫だよ」


この会話恋人っぽくない?

そう思った私の頭を、勇士君が撫でた。


勇士君に撫でてもらった!伝説の勇者の!

旅がおわったらママとパパに自慢しよっ。


「私もついていく!」

「え」


マリアベルちゃんがノリノリで言った・・・え?


魔族の頂点であるマリアベルちゃんが、

魔族の手下である魔物を狩りにいくの??


「いいのか、それ」

「さぁ・・・頼もしいですけど」


勇士君とリオンが苦笑する。


「じゃ・・・行ってくる」

「いってらっしゃい」


私がもっと強ければ皆に迷惑をかけることもないのに。

私に背中をむける勇士君達をみて、そう思った。

マリアベルでなくキャロラインがヒロインになっちゃってる件。


ついでに言えば勇士はめちゃくちゃ強いってわけではないです。

召喚された=勇者 であって、最強=勇者 ではないですからね。

勇士とコネリは勇士が聖剣でなくただの剣を使うなら殆ど互角。かろうじて勇士が勝つ感じです。

リオンは一般の獣人レベル。人間に比べたら強いですが、腕力でいうなら人間の女性くらいです。その分スピードと頭脳でカバーしています。

キャロラインはいうまでもありません。


どうして魔王であるマリアベルが勇士とひきわけたのかは後々明らかになります。

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