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腹心の名を忘れる魔王、姫の名を知らない勇者



「あっ!勇士君、魔王が起きたよ!」


キャロラインが言った瞬間俺は高速でマリアベルちゃんのもとにかけよった。

どびゅんとかいう効果音が聞こえた気がした。


「つぁっ!?」


マリアベルちゃんがとびおきた。


「あ・・・そうか、私は負けたのか」


負けてないです、一応相打ちだと思います。

俺のが早く復活しただけです。

けどしょんぼりしたマリアベルちゃん可愛いんでいいません。


「お前が私を倒した勇者か?なぜ私を殺さない?」


そりゃあそうだろう!

ロリを殺すようなやつは勇者じゃねぇ!!

ロリに限らず美人は殺せねぇ←

何か言おうと口を開きかけるもなんていったらいいかわからない・・・。


「勇士さんの慈悲です。勇士さんは貴方の贖罪を望んでいるんです。

ね、そうですよね、勇士さん?」

「あ、ああ」


リオン、GJ!



「じ、慈悲などいらない!さっさと殺せ!」


きっとにらみつけるその顔もそそられます←

微かに震えているところとか←

顔が(^p^)になりそう、ヤバイ、クールな勇者像が崩れる!

と、とにかく顔を隠さねば!

・・・顔をふせたけど不自然だなこれ。


「どうするよ・・・」


コネリが頭を捻る。

どうもできません。


「慈悲っていうか・・・更生してほしいっていうか」

「更生!?」

「人を襲いまくってる魔物とか魔族は貴方を倒したって減らないだろ?」

「それはそうだが、それでも魔王を倒したという華々しい功績を得られるのに」


まぁそうなんですけどね。

俺も英雄になりてぇ!とか思って旅してきましたしね。

しかし状況が違うんですよ。


「魔王を傘下にし、更生させたってのも凄いと思わないか?」

「不満の声があがるぞ」

「そんなんどうでもいいんだよ。俺の自己満足だから」


俺今かっこよくね!?本当のこと言ってるまでだけどかっこよくね!?

惚れんなよ?

いや、惚れてもらえたら本望ですけども!!


「なぁ、俺の意見に反対する奴はいるか?」


俺は仲間達に問う。


「勇士さんがいうなら仕方ないでしょう」

「私も勇士君に従うよ!」


コネリは眉間にしわをよせながらも頷いた。

3人とはいい信頼関係を築いてきたんでな!反対なんてしないわな~。


「な?仲間も歓迎してる」


歓迎はしてないだろうけどな。


「・・・っ」


何もいえないマリアベルちゃん。

そのまま頷いちまえ!


「まぁそれはいいんだけどさ・・・姫さんどこだよ」


あ、そうでした。

勇者俺の使命は、姫様を救うことでした・・・忘れとったw


「そうだったな・・・」

「地下牢にでも幽閉してるんですか?」


リオンの問いに、マリアベルちゃんは舌打ちをする。

うん、可愛いな。


「エーデルワイスは、」


姫様ってエーデルワイスっていうのか。

小学校の音楽でリコーダーで演奏したなー。

確か、白くて小さい花だったね。

tk助けに行くはずの姫様の名前知らないってどうなんだ、俺。


「腹心に預けてある」


腹心んん?


「誰に」

忘れた」


えええええええ!?

わ、忘れちゃったのぉぉぉっ!?

まさか中身もロリなのかぁぁっ!?

っ・・・・・・そんなとこも可愛いね!


「ふざけるなよ?」


コネリさん、あんた、ロリに対して何その態度。


「本当のことだ。破壊神に誓って嘘は吐いていない」


マリアベルちゃんの目はマジだ。


いやいや、困りますって!

王様に殺されますて!殺されなくても罰せられますて!

魔王殺さなかった上姫様行方不明のままとか!!


「勇士、どうすんだ」

「とにかく強い魔族を虱潰しにしてくっきゃないだろ」

「じゃぁまだ、旅するってこと!?」


キャロラインがなぜか目を輝かせる。


「そういうことになるな」

「そっか~!」


なんで笑顔?




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