素敵な出会い・・・?
「で、移動手段の方だが」
「勿論、キャロラインの転送陣はあてになんないから馬車で行こう」
「「同意」」
「え、ちょ、皆ひっどーっ!」
むくれるキャロライン。
そういうところも可愛いよ、ロリ顔だからこその可愛さだ。
なんか俺、可愛いしか言ってない気がしてきたぜ・・・心の中で。
「デルなんとか山ってここから近いのか?」
「デルヒ山はここから北方へまっすぐ行って馬車で、そうですね・・・1週間もかからないくらいだと思います」
む。1週間も馬車生活か。
・・・・・・馬車でロリを堪能しよう、そうしよう。極上の暇つぶしだ、げへへ((
「ちょっ・・・勇士君?」
キャロラインが俺の顔をみて顔を引きつらせる。
自慢のポーカーフェイスが崩れてしまっていたらしい。慌てて顔をひきしめた。
やっぱさ、勇者たるものクールでかっこよくないとね。
ロリと戯れてる時にニヤついてたら絵柄的にアウトじゃん?
かっこいいイケイケなお兄さんと萌え系ロリだったら目の保養だけども。
まぁ、俺はそこまでイケメンじゃないけどな!
・・・言ってて自分で哀しくなる俺だった。
兎にも角にも。
目指すはデルヒ山に囚われている(予定の)美人ロリお姫様!!
待ってろよ、あなたの騎士(tk勇者)が助けにいくぞ!
「勇士君、顔がすごい凶悪に・・・」
あ、すいません引かないで!
~1週間後~
馬車に乗り続け、やることも流石になくなってきた頃だった。
馬車が突然、急停止した。
「!?」
そんでもって、
「ピィィィィィ!!!」
み、耳が!
鼓膜破れるレベルの甲高い鳴き声が聞こえると共に、
バリィン!
・・・・・・馬車のガラス割れたorz
高すぎたらしい、声が。
凶器レベルの鳴き声でガラスが割れて、破片がとんでくる。
よけれねぇ!?
と思ったが、全部マリアベルちゃんが風で弾き飛ばしてくれた。ありがとう。
「なんだなんだ!?」
「とにかく外にでよう!」
慌てて馬車をでると、御者をやってたリオンが気絶していた。
リオンは獣人なので、人間よりかなり五感が優れている。
勿論、聴覚も例外ではなく・・・さらに馬車の壁越しだった俺達と違ってモロに聞いてしまったわけで。今の声はかなりきつかったらしい・・・ご愁傷様です。
そんでもって、ものっすごいのがいた。
「え?」
「は?」
「む」
「ピイ?」
キャロラインがぽつり。
「・・・・・・ヒヨコちゃん?」
なんと、まぁ。
馬車の2倍はあるであろうキュートなヒヨコが、俺達を見下ろしていた。