ロリと可愛いは正義
朝起きたら、マリアベルちゃんが俺の顔を覗き込んでいた。
「qあwsえdrftgyふじこlp;@:!?」
「言葉になってないぞ?」
そりゃ驚きますて!顔近いし!
ネグリジェ姿で俺の上跨ってるとか・・・っ駄目だ、変なこと考えちゃう。勇者の前に男だもの。
「勇者、王都観光に連れてってくれ!」
マリアベルちゃんの吐息が唇にかかった。
顔が近すぎだぁぁぁぁぁっ!!
「っ!それより顔っ近・・・!」
「ああ、すまない」
ぴょこんっとベッドからおりるマリアベルちゃん。
冷静さが欠けてしまった・・・今の俺の顔多分真っ赤だ。
「王都観光ってなんでまた」
「私は殆ど魔王城から出たことがなくてな、前々から行ってみたかったんだ。それに魔族が王都に入れるわけがないだろう」
そりゃそうだ。
特にマリアベルちゃんなんか絶対入れんね。王都大パニックになることは必死です。
「行ってもいいかと獣人のメイドに聞いたら勇者とならといわれた」
獣人のメイド・・・ああ、フェリアちゃんか。
俺といれば万が一暴れても大丈夫だと思ったんだろう。
「だからつれてってくれ」
「っ・・・わかった」
目を輝かせてしかも上目遣いでいわれたら断れないでしょうよ。
・・・・・どうか何も起きませんように。
っつーわけで、王都観光スタートです。
・・・あれ?
冷静に考えりゃこれデートじゃね?
「そこの美形の兄妹さん、みてかないか?」
八百屋さんに声をかけられる。
そーですよねー、兄妹で観光してるよーにしかみえないすよねー。
そんでもって今は八百屋に用はない。
「城壁に囲まれているんだな~」
「魔族の襲来を防ぐ為に作られたんだと」
ってリオンが言ってた。
・・・魔族の頂点であるマリアベルちゃん普通に入っちゃってるねー。
それにしても目立つね。
マリアベルちゃん、俺がこの前買ったゴスロリ服を着てるからね。
それにあの容姿ですよ。目立たないわけがないね!!
めっちゃ似合うんだ!!あの可愛さは異常だ!!ほら今振り返った爽やか系のお兄さんも顔を赤くしてたよ!ようこそ、此方へ。
「勇者!こっち!」
マリアベルちゃんがぴょんぴょんとびはねた。
か・・・・・かわえ・・・。
飴屋の前でマリアベルちゃんは林檎飴を指差した。
そしておずおずといった。
「これ、・・・・・買って?」
・・・やめろぉぉぉ!!
上目遣いで恥らいながらおねだりとかなんなの俺を萌え殺す気なのか!?
可愛すぎるやろ!?鼻血でそうじゃねえかうわあああああ!!
とかなんとか心の中で思うのを必死に押し隠す。
俺ちゃんとしてるよな、顔ヤバいことなってないよな!?勇者の尊厳まもられてるよな!?
「何個がいい?」
マリアベルちゃんの顔が輝いた。
かわえええええ!!
もうなんなの!?
なんでこの世界にカメラってものがないのさ!!
あったら撮りまくって永久保存するのにさあああ!!
「いっぱい!」
可愛くて仕方なくて林檎飴を5個買ってあげました。
自分の含めて6個。
マリアベルちゃんがおいしそうに食べてる姿もヤバかった。
本気でヤバかった。舌がチロリとでて妙にえr・・・げふんげふん。
ああ、ロリって最高!!!
それから俺はマリアベルちゃんに絵本を数冊買った。
ロリ×絵本とか超萌えシチュエーションだろ。
マリアベルちゃん文字読めないから、俺が読んであげましょう。
膝の上に座らせて絵本を読み聞かせ・・・うへへ。
はい、完全に俺得です。
俺のお金だからいいんです。
ここで問題。
俺らはどうやってお金を稼いでるんでしょう?
正解は簡単です。
魔物倒して皮とか角とか肉とか売ってる。いわゆる冒険者ってやつです。
意外に儲かるんだなー、これが。
魔物退治したら村人とかにも喜ばれるし一石二鳥。
え?なんでいきなりこんな問題だしたかって?
後々説明するのが面倒だからさ。
「さて、マリアベルちゃん。床屋行くか」
「床屋?」
「そ。床屋」
「床屋ってなんだ?」
「ついてからのお楽しみだよ」
マリアベルちゃんの髪、だいぶ傷んでるからな。
どれくらいまで切ってもらおうかなー?
そろえるだけでもいいし、短くするのも可愛い。
想像だけでもう、ウハウハだ。
ロリは正義。
可愛いは正義。
さぁ、床屋にlet'go!