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俺=ワタシ!?  作者:
6/7

第五話 ミッション・イン・でぱーとめんと

前回の更新から、随分時間が経ってしまいました。 代わりと言っては難ですが、普段より長文となっております。

デパート、三階・・・婦人服 の階の、

「ある」店舗の前で 中に入っていかず、店の前で躊躇っている男女がいた。

男は、比較的端正な顔立ちをしているが、見た目、雰囲気で不良っぽい感じである。

一方、女のほうは、陶器のそれように白い肌、目はぱっちりと開き、唇は見事な朱色、まさに美少女という言葉を、現実に体言したような少女であった。

二人とも歳は、十代後半、高校生といったところだろう。 イケメン不良と大人しそうな美少女、まあ一見するとまあまあ、お似合いカップル。というのが客観的な感想。と言った感じろうか。

二人して入ろうとするも躊躇って、それを続けた後、男が美少女の手首をつかんで

「その」店舗にずんずんと、入っていった。



「田中ぁ・・・変じゃないかなあ・・・」


「何がよ?俺はともかく司は女、なんだしな」田中と呼ばれた男が答えた。

「そうだけどさぁ・・・やっぱなんか、緊張しちゃうよね。女の子はいつもこんな感じなのかな? 」司は、商品棚に置いてある

「オススメ」などと書かれている、それをちらちら見ながら言った。

「知るかよ・・・つうか、さっさと買っちまおうぜ」

「で・・・でもどうゆうの買ったらいいのかわからないしっ。それに・・・」

「それに? 」

「サイズとかわからないし・・・」

田中は、少し固まった後、慌てて弁明し赤面した。

「あ・・・あぁ、わりい・・・変なこと言わせちまって」

「一応、姉貴よりは大きいっぽいんだけど・・・」

司は、自分の胸元を見ながら言った。

「あ、あーっ、あー!あー言わんでもいい!」


そんなやりとりをしていると、いつまでも商品を見始めない、二人を見かねてか店員が、さりげなく寄ってきた。

「どのようなものをお探しでしょうか?」

「あ、あのですね・・・」

「彼氏さんの方にはご希望の色などはありますか? 」

突然話を振られたかつ、彼氏と誤解された、田中は一瞬固まった後、すぐに対応した。

「あ、いや希望と言うか、なんとゆうか」

「ウフフ・・・派手な方がいいのか、清純な方がいいのか・・・」

店員は、お節介なおばさんのように、まあ実際お節介なのだが、色々な ブラジャーを二人に見せ始めた。


そう、つまり二人が現在いる店は下着屋 女性下着を扱う店だった。



「あ〜、なんか疲れちゃったねえ・・・」

デパートの上階、俗に言うレストラン街の洋食屋で、司と田中は、昼食をとっていた。

司は、オムライス。田中はハヤシライスを注文し、半分くらい二人とも食べ終わっているときに、司がそんなことを言った。

田中は、ちょっと考えた後すぐに、

「あぁ。あのときのおばさんか」と答えた。

あの後、おばさんは、司のバストのサイズを測ってくれた。

その上で、司は下着を選んだのである。


「あ、そうそう、それでさCだったよ」

司は急に、思い出したように、言った。

「なにがよ?」

「バストのサイズ」


ブハッ、と田中は飲んでいたウーロン茶を吹いた。

「そーゆうことは軽々と言うもんじゃない!」

「あ、ごめんねえ」


田中はやれやれという感じで自ら吹いたウーロン茶の、残骸を拭き始めた。

「つーかさ、俺らってさ」 「俺らって?」

「おばさんも言ってたけど、カップルに見えるのな」

今度は、司が飲んでいた水を吹いた。

「か・・・カ、カ、カ、カ、カップル!?いや 確かにそうかもしれないけどっ!!」


「おいおい、慌てすぎだろ。ま、司みたいな美少女と、俺みたいなやつはつりあわないかも知れないけどな」


その後、適当にぶらぶらして二人は解散した。


「じゃあ、また月曜日な」

「うん。じゃあね」

羽山家前で司と田中は別れを告げた。帰り道、田中の家は司の家とは逆方向だったのだが、田中は

「最近何かと物騒だからな」

という理由で送ってくれたのだ。

帰路についた田中の背中を見ながら、司は少しため息をついた後


「カップルかあ・・・」

と一人呟いた。







だいたい同じ頃・・・

「だから君ね、なんであんなところで、隠れて覗きみたいなことをやってたの」

「作戦については口外することはできない」

「・・・あのねえ」


未だに美浜は警官に、こってり絞られていた。

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