似た者同士
別サイトの作品と連動しようかな
彼はいつもマスクを付けている。
「どうして?」
彼に尋ねると困ったような顔をした。
私はいつも左目に眼帯をつけている。
「同じだね」
彼のマスクの下を私は見てそう言った。
みんな同じ。
傷を隠している。
それは同じ。
彼のマスクの下は裂けていた。
それはまるで口裂け男と呼ぶべきもの。
現に彼はそう呼ばれてきた。
だから隠す。怖いから。
私の左目はすでになくなっている。
それはまるで一つ目女と呼ぶべきもの。
現に私はそう呼ばれてきた。
だから隠す。怖いから。
いえない傷を抱えていきる。
私たちは似た者同士。