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窓の外の世界 恋する勇気のない私たち  作者: chippirock
prologue

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6 helios prologue

「エミリー、映画どれにする?」

レイラが私を置いて部屋のドアを開けた。

あっ、ノア

そして——

止まった。

視線の先。

ベッドの端に座る少年。

ノア。

数秒の沈黙。

「Hi……エミリーこれ誰?」

レイラが振り返って言う。

ノアはまだ固まっている。ノア口開いてるよ!

私は慌てて言う。

「えっと、隣の——」

「ノア。」

ノアが先に口を開いた。

「……こんばんは。」

レイラは腕を組む。じっとノアを見る。

上から下まで。レイラは眉を上げ、そして言った。

「いくつ?」

「十六。」

私はその空気を感じて、思わず笑いそうになるのをこらえた。

レイラは18歳。ノアより2歳上。

彼女は小さくため息をついた。

「子どもじゃん。」

ノアの顔が少し引きつる。

「そんな変わんない。」

「言い返す所が可愛い」

レイラはあっさり言った。ノアは完全に固まっている。頑張れノア。


「映画どれにする?」

レイラがクッションを並べた床に寝転がる。ノアが一緒でもいいのね?

「ホラー?」

「無理。」

「じゃあ恋愛。」

「もっと無理。」

「じゃあアクション。」

「それで。」

私たちは笑う。

完全にノアから興味を失った様子だった。

でも——

私は気づいてしまった。

ノアの顔を。

彼は、完全に固まっていた。

視線がレイラから離れない。

瞬きすら忘れている。

その表情を見た瞬間、

私の頭の中で何かが爆発した。

(ええええええええ?!)

(ちょっと待って)

(今の一瞬で?!さっきのアレで?どこで?)

(恋?!)

心の中で私は叫ぶ。

新しい友達が!

友達に!

一目惚れした?!

ドラマみたい!!

というか、人が恋に落ちた瞬間を初めて見たかも。

でも顔には出さない。

ノアを恥ずかしくさせるわけにはいかない。

ただ胸の奥で、

小さな花火が弾けていた。


あっ、ノアこの人は大変だよ。ルーカスに恋してる私は人のこと言えないけど。

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