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第6話 追跡行(その1)

「――ということがあったっす」

 ベッドの上で意識を取り戻した充駆にボレロが語る。

 充駆は半ば無意識に自身の手を顔の前にかざしてみる。

 まだ身体はイートンのままだった。

 ごそごそとシーツの下で胸元をまさぐる。

 触手が貫通していた傷はふさがっていた。

 続いて“ここはどこだ”と周囲を見渡して室内の様子と窓から見える外の駐車場に、ここが中層域にある校舎の保健室であることを理解する。

「わっしも追うつもりっす。ここで待ってたらいいっすよ」

 ボレロの言葉にイートンがすかさず充駆へささやく。

「充駆さん……行ってもいいですか」

 その一言に充駆は“大会を制した者の責任感”が込められていることを感じた。

 もちろん、充駆に異論はない。

 鍵を奪われたままではトーナメントを制し、ブレザーをも倒したという自分たちの“偉業”がなかったことになってしまう。

 なによりも“覇者”として、取り返しにいったセーラーたちが帰ってくるのを黙って待っているわけにはいかない。

「うん。行こう、一緒に」

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