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僕だけは知っている〜〜そこがチュートリアルダンジョンである事実を〜〜  作者: バゑサミコ酢
第2章 ダンジョン試験 頼れる相棒は素っ頓狂な犬 救うは囚われ令嬢
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第39話 ダンジョンアタック

「では皆さん。これより冒険科クラス定期試験。ダンジョンアタックを開始します」



 ついに……ついにきてしまった。



 僕の運命の日——



 冒険科クラス定期試験【ダンジョンアタック】——僕はこの日を待ち望んでいた。



 寮費の支払い10日前——



 ちょうど、この日は冒険科クラスの定期試験の日。そして今日、この機会に一攫千金を狙う。


 と、言うのもだ。


 冒険科の生徒は、大抵は冒険者を目指して戦闘訓練や魔物の解体、素材の採取方法、ダンジョン知識なんかを日々学び、身につけているわけだが……それでも、僕たちはまだ冒険者じゃない。冒険者の真似事で、チュートリアルダンジョンに突貫してお小遣いを稼ぐなんて荒療治は許されない。そもそも子供だしね。

 冒険科の生徒は、いくつかの定期試験ののち、合格者だけが冒険者ギルドでのギルド登録が認められて、初めて冒険者としてダンジョンの中に潜ることが許されるのだ。


 例外を除いては……



「では、ルールのおさらいから……まず皆さんにはツーマンセルのチームを作ってもらい。学園の地下にある特殊ダンジョン【夢想】に入ってもらいます。そして、いくつか素材を採取してここまで戻ってくるのが課題となります」



 そう、この日は冒険者資格がなくともダンジョンに潜ることが許される日——とは言っても正規のダンジョンとは違うのだがな。



「事前に資料を配っておいたと思いますが。そこには【夢想】で手に入る素材の一覧が記されているわけです。名前の隣に数字が書かれていたのはお気づきですか。手に入れた素材の数字はそのままチームの点数となり、これが100点になるように頑張ってください」



 そして、今もフェル先生が試験の内容を語ってくれてるが、そんなことは大切じゃない。



「そして、合格ラインは点数50点以上となります。ちなみに手に入った素材は、各自の持ち物としてください。もし、換金が望みでしたら私のところまで……学校をかえしてギルドへの換金をさせてもらいます。あと、注意点ですが……素材は採取方法に気をつけてくださいね。正しく採取されていないものはギルドでは買い取ってもらえません。したがって、点数も……」



 そう! 僕の狙いはこれ!!


 ここ夢想は超初心者ダンジョン。可笑しな事さえしなければ、雑魚しか湧かない特殊なダンジョンだ。

 このダンジョンは学校の地下にあるのだが……普段は教職員か、管理人が管理、監視をしていてなかなか近づけない。神器と己のレベルを上げればなんとかいけそうだと思うんだけど……今の僕では、こっそり忍び込むのは難しそうだ。


 だが……


 今日は、公式に侵入が許される日——しかも、試験で手に入った素材を換金してくれるオマケ付き!! 至れり尽くせりなモッテコイな話なのだよ。

 そして、僕はこの日、寮費を稼ぎにかかる。そのプランは既に考えてある。いや、()()()()()()()んだ。あとは、知識と記憶に基づいて、ダンジョン素材を漁るだけさ。


 さて……


 僕のチームメートだが……どうか! 神よ!! トロットロ〜〜に、トロ〜い子——だぞ!! そんな子と組ませてくれ!! 間違ってもアグレッシブ令嬢と、なんてやめてくれよ!!



 ……え? その肝心のアグレッシブ令嬢がどうなったかって?? 気になる??



 まぁ、その事は——話せば長くなるんだが……いや、そうでもないか??



 えっとね……彼女は……


 


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