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僕だけは知っている〜〜そこがチュートリアルダンジョンである事実を〜〜  作者: バゑサミコ酢
第1章 突然知る驚愕事実 僕の胸には野望が芽生えるも 邪魔をするのはアグレッシブ令嬢
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第25話 美少女を奴隷に? はぁぁ……凄く要らない!

 絶対これ、自分が負けると1ミリも疑ってないもんだから、荒唐無稽をポロッとゲロしやがったな! 

 どうするの、もし負けちゃったら?

 もしかしたら決闘の相手がダンジョンの真理を知っていて、神器と言う名の秘密兵器の所持者であり、強者である可能性があるかもしれないでしょう? その点を留意しておくべきだよ!? 人生何があるか分からない。常日頃から警戒を怠らないように!!

 正直言ってしまえば、僕は彼女に勝てる。神器を見せることはできないが、それでも神器のステータスを強化してあるので、彼女の焔の一太刀による赤い残像は余裕で目で追えている。だから、先ほどから回避に成功してるわけだが、わざわざギリギリにかつ危なげに回避する演出までしているんだぞ! もっと僕を褒めて遣わすべきだな!


——ックソ!!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


神器【虚と影】 Lv. 25《Level up!》


 神器所持者【ウィリア】 Lv.1


 攻撃  Lv.1>Level up!>Lv.3


 技量  Lv.1>Level up!>Lv.3


 魔力  Lv.7 


 魔防  Lv.5


 速度  Lv.1>Level up!>Lv.5

 

 抵抗  Lv.1 


 運命  Lv.1


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 スライム狩りの成果はしっかり出てる。


 僕自身のレベルは相変わらず1のままだが、これはチュートリアルダンジョンでモンスターを倒さなくては上がらないから仕方ない。

 だが、魔石を神器に食わせてあるから、神器レベルは上昇している。『速度』を中心とし、『威力』と『技術』を鍛えておいた。このおかげで僕はアイリスの攻撃をスタントのようなギリギリ回避パフォーマンスに成功してるのだよ。速度は、純粋な立ち回りの速さだけでなく、瞬発力も上がるからね。これ、レベル上げてなかったら危なかったかも。1発KOだってあったかもしれん……危ない危ない……

 だが、本当は魔力を強化したかったんだよな。でも、冒険科の生徒になった以上、定期的に水晶でレベルを測る。だから、チュートリアルダンジョンに足を運ぶ機会が訪れるまでは魔力を強化することはできない。

 多分、僕のレベルが3だと観測されたのは、神器ステータスの魔力が原因ではないかと思うんだよね。授業の前に魔力のステータスを2つ強化しちゃったから。その分、滲み出てしまったのではと仮説を立てた。

 同じ理由で『魔防』もおそらくダメだろう。純粋な魔力に対する防御率を示すステータスだが、あれも魔力の底上げができるから、同じく強化してしまえばレベルに影響をきたす可能性は十分にある。


 と、まぁ〜僕の強化状態は以上だ。


 話を戻そう。


 でだ。もし、間違ってヒステリック令嬢に勝ってしまったとする。


 さすれば、彼女はめでたく僕の奴隷——


 あら?! なんと言うことでしょう?

 

 昨日まで凛々しいお姿の公爵令嬢であらせられるアイリス様! 現在、ヒステリックな笑みを浮かべ、田舎者を焼き殺そうと奮闘するアイリス様♪ 

 そんな彼女が四六時中僕に付き従い、どんな命令も聞かせられる従順な犬になってしまわれるではありませんか〜〜?

 これで、あんなことや、こんなこと……どんな願いも思い通り、彼女を好き放題できる〜〜……ッてか?

 

 はぁぁ〜〜…………すごく、いらねぇ〜〜。


 だってさ。僕の求めるものは平凡な生活なの。そこで、公爵令嬢を奴隷にする平凡があってたまるか! この時点で十分アブノーマルなんだよ。それに、周りからの目もある。令嬢を調布くする田舎のガキのどこが普通だ!

 まぁ……よく観察すれば、美人ではあると思うよ? 下着の趣味も十分清楚的ではある。が……今の彼女を見てみろ。



「あはは……今のを、よく避けるわね。悔しいけど、あなたは特別。やっぱり私の目に狂いはなかった。だけど……どこまで保つのかしら? 逃げてばかりで、煩わしい。けど、私はそんなあなたを焼きたくてウズウズして……あぁ〜〜このヒリヒリする感覚たまんない♡」



 見てください皆さん! 完全に出来上がった狂人ではありませんか!


 頬を赤く染めてニタニタで——そのたかぶりは人を焼き殺さんと焦がれてる衝動からきている。


 はい……コレを世間一般では“変態”と言います。アブノーマルと言う言葉は彼女にこそ相応しいですね。皆さんはこんな人間にならないよう、常日頃から道徳心を忘れないようにしてください。はい、ここテストにはでません。が、心のノートに明記しておいてくださ〜い。と現実逃避の授業風解説はどうでもいいんだ。

 でだ……あんな狂気を内包した令嬢に『ご主人様』なんて言って、付き従われたって、ちっとも嬉しくなんかない。無駄にプライド高そうだし、もはや射殺す勢いの眼光で『お帰りなさいませご主人様』が聞けてしまいそうだ。そんな出迎えなんていらん。そんなの僕にとって無価値だぜ。


 ……ん? 何? 気高き令嬢の鋭利に突き立つ眼光は、何物にも変えがたい価値があるって?


 ——はい。意味がわかりません。今すぐ変態は回れ右して地獄に堕ちろぉお!!


 てか、さっきから僕は誰と話してるんだ!? 心に巣食う悪魔かなんかか? てか、それが変態ってどんな心境だよ!!



「——ック!?」


「あら? 柱の裏に隠れて休憩?」



 と、僕が思考を巡らしている間もアイリスは攻撃の手を緩めない。5発目の焔を避けた時……転がるようにダンジョンの柱に隠れた。


 さて……これを踏まえて、どうするべきだろうか……僕は……





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