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異形が現れてからおおよそ150年ほどの時が過ぎていた


異形は「ホビオルス」と呼ばれるようになり

魔鎧殻によって人の生活圏が守られるようになった


「人は慣れる」


いつしか異形に本気で怯えるものはいなくなり、守られた範囲の中で人生を謳歌していた



ジィラン「倉庫の場所は端末に送った。自動化してあるから領収画面をかざせば勝手にコンテナにまとめて排出するわい。」


「自動で荷造りする倉庫なんていつのまに……結構儲かってんじゃねーのか?益々むかつくぜ。」


ジィラン「あーあとな……」


「……?もったいぶるなよ、なんだ?」


くそじじぃ「カラのコンテナは返却しなかった場合20万円請求が行くから、よろしく頼むぞい。」


「くそじじぃいいいいいい!」



そろそろ俺の名前が気になっているヤツもいると思う いるよな?

倉庫に行くまでの間に自己紹介しておこう 何故かしなくちゃいけないキ ガシ テ イ  ル

名前は大噛ダイガミ 五十耶イソヤ29歳独身 日本産まれ

中流家庭に生まれたハズ なんだが今は傭兵をしている

輸送や護衛で細々と稼いだり、金持ちの道楽で異形を捕獲したりしてたまにいい金額を貰ったりしている


子供の頃TVで見た インタビューを受け、貴金属を大量に身に纏うエリート傭兵に影響を受け

家を飛び出し傭兵をするようになった


しかし、今は正直後悔している この商売は金持ちには程遠い……

マガイカクの燃料は異形から抽出されているのだが、燃料への加工、流通を財閥が一手に押さえている

正直バカにならない金額だ 機体そのものの損耗もある

最初のうちは損耗を抑える為に遠距離武器を主武装にして距離を取って戦っていた

遠距離武器の損耗と弾の金額を計算しているうちに、主武装が近接武器へと変わっていった

刀を振り回している時、銃をまったく使っていないことに気付き軽量化の為に持ち運ぶことすらやめた


話が長くなってきたし、倉庫についたので続きはまたいつか


イソヤ(……倉庫の護衛……じゃないよな?明らかに肉入りのマガイカクだ。

倉庫の自動砲は……壊れた様子は無いのに動いていない……しっかり準備したうえで狙われてるな、コレ。くそじじぃに教えてやるか。)


モニターに映るくそじじぃ「気付いとるか。監視カメラに偽の映像が流れ続けとるし、自動砲は止まっとる。なんとかならんか?」


イソヤ「依頼なら受ける。マガイカク1体につき30万、頭目の機体はかなりイジってあるから40だな。」


ジィラン「下が7体上が1体合計250万か。高すぎやせんか……?」


イソヤ「俺ひとりで8体相手はさすがに危険手当込みだろ。値引きはしねーよ。」


ジィラン「ぬぅ……まぁ無事ならラッキー、おまえさんがしんだら振り込まなくてオッケー、ってとこかの。」


イソヤ「お前いつか痛い目見るぞ……んじゃ依頼成立行ってきます。」


ここで少し解説挟んだら怒る?まぁ解説するんだけど


俺、ことイソヤが乗っている機体は量産型第8世代

今世界で普及しているのは量産型第10世代 今回の相手は下っ端が第7と第10の混合部隊

頭目は第9世代をゴッテゴテに改造してある

第7は普通に古いから問題ない 第10はなんで盗賊団が持ってるのか不思議なくらい高性能高価格

第9は積載量が多い機体で、今回の相手は重火器ペガサス昇天モリモリ状態

アレで機動力が落ちないのはさすが第9世代


イソヤ(まずは第10を減らそう……2体とはいえ厄介だ。 そしてなにより、傷が少なければ「高く売れる」)


第9「セキュリティはまだ抜けねーのか?!しまいにゃお前らごと倉庫の壁ぶっとばすぞ!!!」

下っ端「す、すいやせん……思った以上に強固でして。」


第10「……?!だ


第10-2「誰だてめ


第9「……ネズミが出やがった!ころせぇ!!!」

第9(とはいえ飛車角から狙うたぁよく分かってる、第10の装甲なんてそうそう抜けないんだがな)






時の権力者はいち早く異形と魔鎧殻に目を付け、「環境」を整えた


「環境」とは、壁を作り、魔鎧殻を量産配備し、市民の安全を確保すること……ではなく

上記をこなしつつ、異形や魔鎧殻の技術を独占し自分に都合の良い「環境」を築いたのである


ただ1日を暮らす人間は気付かない


異形だけに効果のある薬品が開発されそうになると、その研究所は不渡りを起こし閉鎖される


魔鎧殻に革新的な技術が産まれそうになると、その国はおびき寄せられたかのような異形の群れに襲われる


英雄的な活躍をする魔鎧殻乗りは、戦場で謎の魔鎧殻に背を撃たれる


どれもただの噂 そう片付けられるのである



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