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その日暮らし
今の俺を表した言葉
しかしこの荒廃した世界で「その日暮らしでない」者はほぼ居ないだろう。
そんな世界で俺は目指していたんだ……
「金持ちになりてぇ……」
???「おまえさん、そんな願望があったのか?傭兵稼業なんて、金持ちとは縁遠い気がするがなぁ。」
「ウルセッ。言葉そのものがカビくせぇ、精神まで老いたらおしまいだぜじいさん。」
ジィラン「じいさんと呼ぶな。〇すぞ。あと精神「まで」というが、ワシはまだ50代だ。」
「……そうだな。あんたはまだ老いちゃいない、同意するよ。だから値引きしt
ジィラン「断る」
「守銭奴め……まぁいい。いつもの燃料とレーションで。」
ジィラン「80万円だ。レーション1個オマケしてやるわい。」
「なんで15万円も値上がりしてる?!」
ジィラン「仕入れ値が上がったから。単純じゃろ?」
「おまっ……ネットで調べりゃすぐ分かんだからな?!……マジでどこの店も値上がりしてやがる。」
ジィラン「ワシも忙しい、他に客もいる。おまえさんが買わなくても買い手はおるから、さっさと決断せぇ。」
「……振り込んだ。俺の家まで配達ヨロ。」
ジィラン「おまえさん、魔鎧殻乗って来とるじゃろ。それで自力で持ってってくれ。
配達サービスも採算あわんからやめたんじゃ。」
「キィィエエエエエエエエエ!!!」
俺の叫びは空を突き、山を震わせ、海を割った……というのは嘘だ。
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