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ウィーケスト・アーミー  作者: 神楽阪 舞
第1章 「はじまり」の出会い
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宇宙から降り立つもの ~その正体~

【惑星国家連合軍 野営陣地】


(・・・こ、ここは・・・?)

意識がまだぼんやりとしているが、どうやら俺は助かったようだ

うっすらと目を開けると、俺の視界すべてが薄緑色かかっている


「おや、意識が戻ったようだねぇ」

少しくぐもった・・・はっきりと聞き取れないが、間延びした女性の声が聞こえてくる


「ああ、あまり動けないと思うよ。重傷だった君は今、組織培養カプセルの中だからねぇ」


発せられた言葉の意味が解らず、ふと自分の右腕を見てみる

そこには幾重ものケーブルが繋がった自分の腕

腕の傷口では見慣れない機械が忙しなく動いている


なるほど、と合点がいく

視界が薄緑色なのと、はっきりと声が聞き取れないのは培養液の中であるからか

こういったもののお世話になるのは御免と思っていたが、世話になってしまったか・・・


自慢ではないが、これほどまで重傷を負うことは普通無い

・・・まぁ、大体は"即死"するわけだが


近年、帝国軍・・・先刻まで相まみえていた敵国、そして我々の連合軍、共に軍事技術進歩は凄まじく、もはや防ぐ手段はないという段階まで進化を進めている


こちらも対抗できる火力がない、というわけではないが、劣勢に立たされているのは紛れもない事実である

実際、先の戦闘で見たこともない新兵器が展開されていたことからそれはもう疑う余地はない

また、楽観的な戦況が伝わる時点で、もはや手遅れなのは間違いないだろう・・・


このままでは連合軍は確実に負ける、そういった厭戦気分が広まっている状況である

・・・意識が逸れたな


「まぁ、もう少し治療すればそこから出られるし、出てからいろいろと聞かせてもらうよぅ?」

そういって彼女は俺が入っているカプセルを軽くノックしていった

(さて、どんな話が聞けるのか)


-----------

「さて、お互い初対面だし自己紹介から。私はエマ。エマ=カールトン。連合惑星生体研究チーム所属。見ての通り科学者やらせてもらってるよぅ」

エマと名乗った彼女は見た目は20歳後半だろうか、軽くウェイブのかかった茶色のロングヘア

目の下に隈が少しできているが、その目は二重でぱっと見は美人と言える・・・

体つきも女性らしさが強調されている

そして、私は科学者ですといわんばかりの白衣をまとった、見た目、不健康そうな女性だ


「俺はザラート=マクラウド。連合軍「ザディアス」星所属、現在は第一歩兵連隊長を拝命している」

「おおぅ、()の連合きってのザディアス星出身で・・・精鋭部隊の連隊長さん。生きてるのは納得、というわけだねぇ」

うんうん、としきりに首を縦にふり、こちらをしっかりと吟味するかのように見ている


「納得、ということは、やはり先の戦闘で生き残っていたのは類稀、だったということか?」

「そうだねぇ、まぁ察しの通り。生き残りは隊長さんだけだったねぇ・・・残念だけど」

と両手を広げ参った参ったといった感じのジェスチャーを取っている

「そうか・・・。戦争とはいえ救われないものだ」


共に戦った仲間たちに軽く黙祷を捧げつつ、彼女からの質問、そして俺からも質問をしていった

先の戦闘から俺は2週間、カプセルの中で眠り続けていたこと

先の戦闘は休戦となり不可侵条約が締結され、履行されていること

結果、連合軍は撤退となったこと


「休戦・・・とはいえ敗北か」

「仕方ないさ、両軍痛み分けとはいえ、損害が大きすぎたからねぇ」

「しかし、研究者が治療とは珍しい。本来なら担当は衛生兵や医療チームではないのか?」

「あぁ、それはねぇ。先の落下物がちょっと訳ありでねぇ」

そういって頭をくしゃくしゃとするエマ。そして今日一番真剣な顔つきで


「あれは・・・たぶん戦艦。それも未知のだよ」


少しずつ説明を交えながら進めていきます(*´▽`*)

途中で説明回を織り込む予定です

・・・たぶん(・ω・)

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