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ウィーケスト・アーミー  作者: 神楽阪 舞
第2章 それぞれの「意思」と「遺志」
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忍び寄る悪意 ~誰が為の戦争か~

なんとか書き込み中・・・がんばりますっ

ドガガガガガガガ!


こちらの拠点を囲むように帝国兵は展開し、その重機関銃から無数の銃弾が放出される

先の襲撃の時とは違う、大口径の重火力は築き上げた土嚢をいともたやすく弾き飛ばし身を隠す兵を炙り出す


「装甲の継ぎ目を狙って!」

ある部隊の兵士たちは連携し、重装歩兵に向け攻撃を行う

キィン!ギィン!!

何発かはその装甲に弾かれるが、運よく継ぎ目に命中した弾丸は内部にめり込む

継ぎ目から侵入した弾丸は内部で暴れまわり、ほどなくして相手は動かなくなる


「躊躇わず撃ち続けて、衝撃で敵の装甲が剥がれるから!」

ある部隊は躊躇わず連続で銃撃を続け、金属疲労を起こした装甲が剥がれ落ち、むき出しとなった部分にさらに銃撃を加え倒す


「敵の足は遅い!回り込んで集中砲火!」

ワーウルフ達は持ち前の機敏さで相手を翻弄し、全周囲から集中攻撃を仕掛ける

さすがの重装歩兵も防御の薄い背面からの攻撃は耐えきることができない


戦闘が長期化するにつれ、徐々に対応ができてくる連合軍に対し、足回りの弱点を突かれた帝国兵は

その数を減らしていくこととなった


「エマさん、次の負傷者を!」

「はいよぅ!しかしこれは大変だねぇ・・・持ちこたえればいいけど」

運び込まれる負傷者の数は前に比べ比較にならないほど増えていた

配属されている兵の半数以上が運び込まれている

幸いだったのは、どれも致命傷に至っていなかったこと

さらに優秀な治癒装置の存在もあった

「(しかし、この負傷の仕方は少々不自然ですね・・・まるで「計算」されているような)」

エイミーは負傷兵の手当を進めながらそのように感じていた


-----------


「当方ノ・・・戦力ノ半減ヲ確認」

「コレ以上ノ戦闘ハ難シイカト」

「さすが、見込んだだけの指揮官なだけある・・・これならば・・・」

そういうと

「・・・でるぞ!この戦闘に終止符を打つ!!狙うは指揮官のみ!!」


ファーシルは最後の残存兵力を一点集中で投入し、指揮官、すなわちザラートのみを狙う作戦に出た

すべてはこの作戦のため

周りの部隊を疲弊させ、突破を容易とするための作戦だったのだ


-----------


一瞬、敵の攻撃が止んだ。そう錯覚させられるような静けさが戦場を支配する


「(あの指揮官なら・・・この消耗したタイミングを逃すはずがない)」

ザラートは指揮所から敵状を伺う

しばらくの間を置き、敵の重装歩兵が姿を現す


「敵の第二派!中衛陣地突破されます!!」

「中衛部隊は後方に!隊長すみません・・・!」

「敵、最終陣地に到達・・・突破されます!」

こちらも消耗しきった戦力では防衛ラインの維持は困難、さすが、この波状攻撃は厳しいものだ

だが、こちらもまだ「切り札」がある・・・!


「連合軍の指揮官は居るか!」

「ああ、ファーシルだったな!そういえば、こちらは名乗っていなかったな!俺の名はザラートだ!!」

「ザラートか。相容れぬ者同士、ここで決着を付けようぞ!!いくぞ!!!」

ファーシルは重装歩兵と歩調を合わせ周囲を制圧しつつ接近してくる

こちらも散発的にだが、抵抗を続ける


・・・さすがにこちらの方が消耗激しく、護衛の重装歩兵を削りきることができていない

ファーシルは2丁の自動小銃を乱射し、さらに前進する

俺たちが構えるトーチカの外壁が弾丸で大きく抉られていく

「ザラート!少ない戦力で耐えきっていたが、やはり最後にものをいうのは物量ッ・・・!残念だが、そろそろお終いにしよう!!投降するなら今ぞ!」

ファーシルは判っていた、投降には応じないだろうということを

あの指揮官なら、まだ何か策を準備しているだろう、と

あの声色、顔を、目を見れば判る・・・!

(さぁ、仕掛けてこい!遠慮はいらん!!)


「・・・ファナンっ!今だッ!!」

「了解!!」

ファーシル達、重装歩兵がこちらの拠点の「中心」まで到達したとき、ファナンがそれを放つ

帝国軍もまだその存在を把握しきれていない、その武器を

「なっ、なんだとっ?!」

(こ、これは一体・・・ははは、これは一本、取られたな・・・)

刹那、ファーシルの面前に赤い破壊の焔が広がる

ファナンが撃ち放ったグレネードキャノンはファーシルを守るように配置した重装歩兵に着弾

着弾点となった敵兵は一瞬にて蒸発

その余波はさらに周囲の敵兵を薙ぎ払い、ファーシルもその爆風に吹き飛ばされる

辛うじて残った重装歩兵も

「囲めッ!足の止まった相手はいい的!」

残りの部隊、ワーウルフ達が周囲から残った火力をすべて叩き込む

続けてファナンがもう一撃、燃え盛る火焔の中に撃ち込む

何もない拠点の中央であればその過剰な破壊力を心配せずに使うことができる

こちらもそれなりの代償を支払ったが、俺たちの勝利だ・・・!


「ファーシル・・・悪いな。まだここで、負けるわけにはいかないんでな・・・!」

ファナン大活躍ッ

・・・ちょっとバランスブレイカーな気がしなくもないですが

まぁ、オーバーテクノロジーってSUGEEEE!ってことで一つ (∀`*ゞ)テヘッ

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