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ウィーケスト・アーミー  作者: 神楽阪 舞
第2章 それぞれの「意思」と「遺志」
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忍び寄る悪意 ~絡み合う思惑~

第二部はっじまるよー(*´▽`*)

惑星プロキア・・・

プルメアから超惑星航行でちょうど一日の距離にある、総人口が100億を超える惑星

地表の4割を海が占めるが、陸地は都市部を除くとそのほとんどが熱帯雨林に覆われた緑の惑星

地下資源は少ないものの、人的価値の高い当星は現在連合軍と帝国軍が拮抗した状態が維持されている

数十にわたる多人種が住まうこの惑星で、近年帝国派の動きが顕著になっている

最終防衛線が宙域に展開された今、この不穏分子を取り除き、防衛線の確固たる構築を優先することとなったのである


-----------

【宙間揚陸艦・ブリーディングルーム】


『まもなくプロキア駐留軍港に着陸、各員揚陸準備を整えよ・・・繰り返す・・・』


艦内に到着および展開のアナウンスが流れる、友軍が掌握している基地に着陸するため襲撃がない分楽ではある

「全員!揚陸準備!!敵は居ないと思われるが訓練同様、迅速に行動するように!」

『了解!』

隊員全員の声が聞こえる

当作戦にあたり補充された兵士は20名、そのほとんどが女性だった

後方部隊に女性兵士が配置されることはあったが、前線に赴くことになる歩兵部隊では初めてとなる女性兵士が配置された当部隊は早速軍のプロパガンダに利用されていた

現在も従軍記者がドローンカメラを飛ばし、俺たちの姿をカメラで実況中継している


「どこの(くに)でもプロパガンダのやり方は一緒ですね」

エイミーが横でそう呟く

「そう言うな。そうでなくても最近は敗戦続き、士気高揚は必要だ。っとカメラがこっち向いたぞ」

俺とエイミーは姿勢を正す

他のメンバーも姿勢を正し、次の命令を待つ


しばらくすると艦に振動が走る、どうやら着陸したようだ

「各員展開!」

俺の掛け声と共に彼女たちは走る、訓練通りに迅速、そして正確に


外はしきりに降り続く雨

そして顔に吹き付ける湿度が高く生暖かい不快になる風

当惑星の気候は特徴的で現在のように雨が降り続く「雨季」が現在の気候だ

観測班によると、この天候はしばらく続くようだ


「各員割り当てられた施設にて待機、各小隊長は部隊長の元へ集合せよ!」

一通り指示を出し、俺は割り当てられた部隊長用の施設へと入る

しばらくしてアエルたち小隊長が俺の元へと集合する

「お疲れ様です、隊長」

「ふー・・・むしむしして暑い・・・」

「ルルベル、愚痴は後で聞いてやる。今は任務遂行中だ、あまりだらけるなよ」

アエルはそうでもないが、ルルベルはこの暑さが厳しいようだ、明らかにだらけていた

「ファナンも、あまり間抜けな顔を晒さないように」

「わかったよ、エイミーは相変わらず厳しいんだから・・・」

ファナンもルルベルほどではないが暑さが苦手なようだ、頻りに上着をパタパタと動かし上半身に風を送っていた

「研究で室内に籠りっきりだったけど、こういうのも悪くないねぇ」

着なれない軍服に身を包みまんざらでもない、といった表情を浮かべるエマ


「さて、全員そろった所で報告を聞こう」

「我々小隊、異常なしです」

「同じく異常なし」

「異常なし」

「異常なし」

「異常ありません」

「後方部隊も異常なしだねぇ」

「了解、では各員楽に・・・待て、楽にとは言ったが、ルルベル上着を脱ぐのはやめろ、仮にも任務遂行中だ」

「ぶー・・・いいじゃんべつにー」

そう言いつつルルベルは上着を羽織り直す。・・・隣でファナンもごそごそとやっていた

・・・脱ぎそうになっていたな


「まったく、さて話を戻すが、今後の作戦展開だが、我々も数日後には前線に出ることとなっている」

俺からの「前線」という言葉に全員の表情が硬くなる

「とはいえ、友軍の支援が主となる行軍だ。大きい戦闘はないと思われるが、敵の勢力圏に接する地域だ。密林という地形上、奇襲が考えられる。各員警戒を怠らないように注意されたい」

「了解」

「あとは・・・」

各々に作戦開始時間と、展開する部隊の進行順、密林での休息の取り方などを説明する


「では、各員解散。何かあればすぐに連絡すること」

『了解』


各員が持ち場へと戻っていく、俺は続けて大隊長への報告を行う

「ネフェル少将、本日の第13部隊報告書を送りました」

「受領した、ザラート隊長の部隊が一番精確に報告を上げてきている、なかなかのものだ」

「ありがとうございます」

「しかし君がこうやって隊長をやっていると聞いたときはびっくりしたぞ。士官学校以来か」

「はい、お久しぶりです」


ネフェル少将・・・士官学校の時の教官だった彼が今回のプロキア戦の総指揮官

過去に幾度かの戦場で多大な戦果を挙げ、特に森林帯での奇襲戦を得意としていた

個人として、その狙撃の腕は連合軍の中でもトップクラス、俺も訓練で扱かれたものだ・・・


「しかし、13部隊はいいな、華があっていい。私の部下もそっちに配属されたいと嘆いていたぞ」

「はい。・・・まさか少将からそのようなお言葉がでるとは意外でした」

「ははは、私も人だ。そのような感想をもつこともあるさ。さて、今回は後方を担ってもらうが、少々思うところがある」

「はい、どうされましたか?」

「このプロキアの地形だ、私がもし帝国側の指揮官だったら・・・間違いなく後方の補給部隊から仕留めると考える。間違いなく君たちを狙うだろう」

「はい、戦いの定石です。後方・・・すなわち補給路をたたくのは基本です」

「そこで、私の子飼いの直掩部隊をそちらに回そうと思う。先に伝えておこうと思ってな」

「ありがとうございます」

「周りは教え子に甘い教官だ、などと思うだろうがな。いや、この場合だとあわよくばお零れを、などと思うか」

そう言って画面越しに髭をなでる少将の姿が映る

「ともあれ、そういうことで私の部隊がそちらの近辺をうろつくと思うが決して監視などといった類ではない。君たちは君たちで任務を遂行してくれ」

「わかりました、少将もお気をつけて」

「ありがとう。お互いの武運を祈る」

そう言って表情を引き締め敬礼をする少将の姿は貫禄あるものだった


懸念していたことは司令部も把握していた

そう、これだけの熱帯雨林が鬱蒼と茂る地域、進軍のスピードも落ちるが、それ以上に「奇襲」の危険が大きい

現に現地部隊の被害はそういった後方を襲撃されての殲滅、さらに現地ゲリラ部隊との連携攻撃にやられている節がある


先の伝達でアエル達には伝えているが、少なからず被害はでるだろう

被害がでないことに越したことはないが、まったくの無傷とは行かないだろう


先行きに不安を感じつつ、通信タブレットの電源を落とし、装備を整え睡眠を取ることにした


-----------


《SIDE:ルーンファウス軍プロキア駐屯軍》


「連合軍の揚陸艦を基地に確認。展開された部隊は歩兵と車両を中心とし、数は10から15大隊と思われます」

「了解した、引き続き情報の収集を」

「了解」

「やれやれ・・・引きこもったと思ったらここにきて強襲か」

敵司令官はおもむろに立ち上がり、そばにいた副官に伝える


「憂いを断つためにここは全力をもってあたる、各部隊に伝達、我々も出るぞ」

戦闘描写どうしようかなぁ・・・一応やりたいことは決まってるのですが、表現が難しい><

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