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ウィーケスト・アーミー  作者: 神楽阪 舞
第7章 仮初めの「虚実」と「真実」
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創られし”者”と”物” ~遠き世界で結びつく点~

「マスター!マスター!!」

ミーヴィが珍しく慌てた口調で呼び掛ける

「どうしたんだ・・・?」

「すみません!急ぎお知らせしたくっ!指揮所にお願いします!!」


急ぎ指揮所に向かうと、そこにはアエルとミーヴィが居た

「どうしたんだ急に?」

「マスター!お休みの所申し訳ありません、こちらを見て頂けますか!」

俺の面前にスクリーンが投影される

そこには現在の宙域が、そして一点の反応、その反応箇所がズームアップされていく

「これは・・・何かの人工物の様だが?」

「はい。こんな宙域の外れにある事もですが、どうもこの施設・・・生きているようです」

「なっ?!ま、待て、それはどういう事だ・・・」

「そのままの意味です。信じられませんが、生体反応が認められます・・・そして何より、この反応・・・」

ミーヴィは改めてこちらに向き直り

「恐らく、私達の居た世界のモノ・・・"銀河系"に関係するものと推測されます」


突如捕らえられた謎の反応・・・

生体反応が認められ、しかも、どうやら"銀河系" ミーヴィ達の居た世界に関係のある物であるようだ

この発見に関し、急遽全員を集め考えをまとめる

「この状況です、何かしらの解決になるのであれば積極的に調査すべきかと思います」

「私は反対だよ!危険な感じもするし、この状況じゃ何かあったらそれこそ大変だよ!!」

「私はザラートの意見に賛成かな。このまま何もしない、でも参っちゃうのは私達、だと思うし」

「私もファナンさんと同意見です。このままでは私達がダメになるのは間違いありませんから」

「だねぇ・・・何かしら行動はしないとダメ、だろうねぇ」

「私とミーヴィはマスターに従います」

「ウチが意見を言える立場ではないけど、なんか懐かしい感じもする・・・大丈夫と思う」

「ルルベル、ここは申し訳ないが、俺に免じて折れてくれないか?」

「まぁ、ザラートの意見なら従うよ?どっちみち、選択の余地はなさそうだし、ね」

「では、全員の意見を纏め、この施設を調査する事とする。俺とルルベル、アエルは人型で調査に。他はシエルにて有事の際に備え待機を」

『了解!』


俺とルルベル、アエルはそれぞれグロリアス、ミリアム、サクルワズンで出撃

確認された施設へと向かう

「近くで見ると・・・人工衛星・・・にしては不思議な形をしているな」

「うん・・・何だろ、翼のように広がっているのは・・・キラキラしたパネル、なのかな?」

「筒状の物が3本繋がってるようですね・・・入口は無さそう、ですね」

「一体これは何だろうな・・・?」

ルルベルとアエルが言う様に、この構造物

3本の筒状の物が繋がっており、枠組みの外側には何かしらのパネルが幾重にも張り巡らされていた

その一部は破損しているのか、周囲にパネルの破片らしきものも確認できた


俺達がこの謎の施設、構造物を調べていると、突然

「ざ、ザラート!施設から微弱だけど何かしら通信が・・・!そちらにも回します!」

アエルから通信が入る、と同時に聞き慣れぬ「言葉」が流れてくる

『・・・re ・・・ ・・・u belo・・・』

「一体、何を伝えようとしているのだろうか・・・アエル、この内容をシエルにも」

「判りました」

先ほどから同じ内容を伝えてきてるようだが、これは

『ザラートっ!聞こえるッ!?』

「どうした?ファナン」

『その衛星からの通信、内容が判るよ!所属は何処か、って聞いてる!』

「なっ?!判るのか?!」

『う、うん!"エイゴ"はそこそこ喋れるから・・・って、英語(エイゴ)って言っても判らない、よね』

「とりあえず、判るに越した事はない、そちらから応答できそうか?」

『やってみる!何かあればまた連絡するね!』


やはり、関係アリの施設だったか

しかし、そうなるとこれはどういう事だ?

なぜ、ファナン達に関係する施設がここに?

一体どうやって?いや、これだけの施設、存在が今まで判らない、というはずがない

いくら調査の良き届いていない外宙域とはいえ、この距離であれば十分調査範囲だ

帝国はともかく、連合が調査で見落とすとは考えられない

戦時中はともかく、戦争前であれば尚更見落とすとは考えられない

となると、隠蔽されていた、ということか・・・?

しかし、なぜ・・・?


思案していると、改めてファナンから通信が入る

『ザラート!相手からこちらの事を受け入れる旨の返事があったけど、どうする・・・?』

「信用できる相手か?」

『うん、話た感じだと問題はない、と思うけど・・・』

「判った。感謝する、受け入れを願うと返答を頼む。あとはあちらの反応を待とう」

『うん、了解だよ!』


しばらくすると、3本の筒状の施設の一部が展開され、誘導ビーコンだろうか、宇宙空間に緑色のガイドが点る

「何もないとは思うが、各員十分に注意しろ!」


シエルが、そして俺達人型も順にこの施設内へと入っていく

最終誘導は施設が行っているのだろう、シエルがゆっくりと施設内で停止する

そして艦がしっかりと固定される


俺達の人型も並び停止する


後ろでハッチが静かに閉じる

閉じると同時に、周囲の灯りが一瞬消え、そして再度点灯する

「艦周囲に空気が観測されます・・・マスター達に影響ないレベルです」

「なるほど、そうなるとここで生活をしている、ということか・・・?」

機内で周囲の様子を引き続き警戒する

しばらくして、大きな部屋の奥にある扉が開く、そして

『Wellcome!Inhabitants of different planets!』

そう言って現れたのは一人の男性だった

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