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ウィーケスト・アーミー  作者: 神楽阪 舞
第1章 「はじまり」の出会い
11/140

宇宙から降り立つもの ~Head back to safety[2]~

体調不良で間が・・・申し訳ありません_| ̄|○

【戦艦内部・医療ブース】


「貴方にはお話しておきたいのです。あの子、ファナンのことを」


そういうとエイミーはこちらをじっと見据え、傍らにあった椅子に腰かける

「俺に、か?」

「はい。貴方なら信用に値すると判断しましたので」

「・・・さすがに聞かない、という選択肢はないようだな。助けてもらった恩もある、聞くだけ聞こうか」

「ありがとうございます」

そういうと、エイミーは一礼し、ゆっくりと口を開いた

「私たちは貴方方からすると、同じ星系列の人間ではありません」

「・・・は?」

「そのような態度を取られるのは理解しています。ですが、これは事実です」

「はぁ・・・なかなか突拍子な話で」

「見た目や体の造りに差はありません。『ニンゲン』という意味では『同じ』です」

「まぁ、見た感じでは差はない、よな・・・」

そういってエイミーを眺める。確かに俺たちと違いはない、ように思える

長い紫髪を後ろに結んだ、瞳はやや赤みのかかった、オレンジ色のような不思議な感じがする

女性らしさを強調した、ちょっと変わった服装をしているな、という印象は受けるが・・・

「そうなると、一体どこから来たんだ?星系・・・ということは我々の、この星系とは異なる、他に俺たちのような『ニンゲン』が存在している、ということか」

「はい。少々情報が不足していますので、説明が難しいのですがそういうことです」


いきなりスケールの大きい話だが、他の星系があるという説は軍の研究班が立てていたな、今度悪友(アイツ)に聞いてみるか


「わかった、一緒というのは信じよう。しかし、そうなると気になるのが、なぜ言葉が通じているんだ?」

「それは、我々のデータベースに類似する言語があったからです」

「ほぅ・・・それはそれは。大した情報収集能力があるようで」

「恐縮です」

そう言って一礼するエイミー

「・・・他に疑問に思うところはあるが、そこはおいおい聞こう。それより、ファナンがどうしたんだ?」

「はい、では本題に。もうお察しが付いているかと思いますが、私以外を知らない子でして」

まぁ、そりゃそうだ。どう考えてもこんな場所に居たんだ。他の人とかかわることはまずないだろう

俺はそう思いを巡らせ、頷く

「あの子にこちらの文化を学んでいただく意味もかねて、貴方の『パートナー』にと思うのです」

「・・・へ?」

突然の提案に変な声を上げてしまった

「?こう言っては何ですが、ファナンはそれなりの良い子と思います。男性好みに育って・・・

「いやいやいやいやさすがにそれは?!」

「そんな被り気味に。まんざらでもないようで」

「いきなりそれはないだろ・・・気に入られて好意をもたれるのはありがたいがそういう目では」

「私は別に『見た目』が男性好みとは言っていませんよ?」

・・・


「・・・」

「・・・」


・・・恥ずかしい


「冗談はさておき、あの子は教養も一般常識、身を護る術も身に着けていますし、貴方へ好意を寄せているので、パートナーになるのは大丈夫でしょう」

「まぁ、先の戦闘でそこは問題ないだろうな」

教養や俺への好意とやらは確認できないが、身を護る点についてはあれだけの火器を扱えるのだ、そのあたりは問題ないだろう

しかし、パートナーねぇ・・・

確かに、正直なところファナンは可愛いと思った

戦場には似合わない艶やかな茶色い髪を後ろに束ね、あの重火器に似合わずスタイルも良かった

それに何よりその面影・・・


しかし話が旨すぎる、何かまだあるような気がするが・・・そこを探る意味でも近づくべきか・・・?


「(何やら思いを巡らせているようですね)どうでしょうか、受けていただけないでしょうか」

「・・・わかった、どこまで応えれるか判らないが、こんな俺で良ければ」

「ありがとうございます」

エイミーは一礼する

「でも大事なのは本人の意思だと思うが、そこはいいのか?」

「まだそれを言いますか・・・少々不安になりますが、大丈夫です」

エイミーは少々呆れた感じで上を見上げ、こちらに向き直し

「あの子は貴方をずっと看病していました。治癒装置(リペアキット)に任せておけばいいのに」

そういえば、俺の足元に居たが、ずっと・・・?

「意識が戻るまで、それこそ食事もほとんど採らずに、ですよ」

そう言ってエイミーはすっと立ち上がり

「あとは、お二人でお話して考えて頂ければ良いかと。できればお受けしていただけると幸いです」

会釈し、部屋から出て行った


・・・

覚悟を決めるしかないようだな


-----------

(全く、あんな献身的に看病するほど好意を抱くなんて、ほんと不思議ですね)


エイミーは通路を歩きながらそう思案する


(これが「ニンゲン」の愛情というものでしょうか)

思わせぶりな書き方って難しいですね(´・ω・)

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