~運命を紡ぐ星の光(スターダスト)~
『皆さ・・戦争が終結・・・はや10年・・・ザザザ・・・』
無機質なAIが告げる自動放送が何十年と続いた戦争終結の言葉を紡ぐこの世界に
"有機生命体"は存在していなかった
かつて栄華を極めた国家はすべて消滅し、文字通り「何もない」世界へと変貌してしまった
荒廃を極めた赤く焦がれた地表より数本の光の軌道が宇宙めがけ伸びていく
その軌跡を追いかける多数の赤い光の筋
・・・赤い光はかつて、一つの国家が開発した殺戮兵器「無慈悲なる鉄騎兵」
打ち出された光の軌道が一つ、また一つと消滅させられていく
それはさながら、かつて繁栄を極めた国家が消滅するかの如く
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『無慈悲なる鉄騎兵・信号途絶・警戒レベルニュートラル』
光の軌道はかつての有機生命体が残した一抹の希望
来るべき戦争終結後の新境地に向けての「最後の」希望
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「・・・もはやこの戦争に大儀はなく我々はもう」
「・・・神罰。我々は報いを受けなければならない」
「・・・創ってはならぬモノを我々は」
「・・・せめて最期の希望」
「・・・願わくば我々の、唯一の【罪滅ぼし】となれば」
「・・・いってらっしゃい・・・そして、ごめんなさい」
白いコートを羽織った数名の人物が見上げるそれは
希望となるのか、はたまた悪夢となるのか
それは本当に「神」にしかわからないのかもしれない
無機質な機械音声が静まり返る空間に響く
鉄器兵の追尾を振り切ったソレはかつての母星を離れ、まだ見ぬ世界へと向け躍進する
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『生命維持機能・オールグリーン・・・各種チェック開始』
『・・・システムオールグリーン』
『モードニュートラルにて待機』
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『コース上に条件を満たす惑星を感知』
『・・・スキャン、知的生命体による武力衝突を確認』
『・・・偽装機能・展開、惑星への降下を開始・・・』
『・・・【サンプル】へのダメージ算出・・・影響は微細、命令続行』
希望を託されたソレは何を齎すのか、物語はまだ始まったばかりだった
原案は学生の頃に叩き上げた物なので、いろいろとツッコミどころ満載かと思いますが、精いっぱい続けて行こうと思います。
よろしければ暖かい目で見守ってください。