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4話 冒険者講義①

お待たせしました!

今週も土日更新でいきます!

4話 冒険者講義①




翌朝オレは普段より少し早く起きた。


講義に遅れない為に準備はしっかりとしようと思ってのことだ。


食堂へと移動すると若い女性が女将さんの変わりにホールに出ていた。

こっちに気づいたその女性は挨拶をしてくれた。



「おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」


「あぁおはよう、それなりには眠れたかな?」


「そうですか、それならよかったです。あ!私はここの看板娘でカリンっていいます!」


「オレはフェイだ。よろしく!とりあえず朝食を頼む」


「はい!少々お待ちくださいね!」



改めて自称看板娘のカリンを見ると茶色の背中まである髪を後ろで一纏めにして縛って顔は美人というより可愛らしい顔立ちで親しみを感じる。


そんなことを考えていると朝食が運ばれてきた。



「お待ちどうさまでーす!」


「お!うまそうだなー」


「うまそうじゃなくて旨いから冷めないうちに食べてねー」


「あぁ、いただくよ」



朝食のメニューは、黒パンのスライス2枚とソーセージが5本、それにサラダとチーズそれからスープだ。



「おう、坊主相席いいか?」


「え?あ、はい」


「おうわるいな。」



そういうと目の前に30程の髭面の冒険者のような装備の男がすわっていた。



「お、今日のメニューはその組み合わせか!パンにソーセージとサラダ挟んで食べるとうまいぞ!」


「え?そうなんですか?ではそれやってみますね。」


「なんでぇ。そんなに畏まってよ。もっとフランクにいこうぜ!」


「いや、目上の方ですしそういう訳には」


「いいっていいって、それよりそんなんじゃ舐められるぞ!」


「それじゃぁ、そうさせてもらう」



このあと、たわいもない話をして朝食を終えたのだが、結局さっきの人は誰なんだろ? 名前を聞きそびれてしまったのがなぁ。

それからオレは冒険者ギルドへとゆっくりと向かった。

朝のスカイブルーは活気溢れるいい街だと思った。


冒険者ギルドへ着くと初心者講習受付と書かれた臨時窓口が設置されているのを見つけたのでそちらへと向かった。



「おはようございます。初心者講習に参加の方ですか?」


「はい!」


「それでは此方にお名前をご記入していただきまして講習料としてこちらのメモセットを購入して頂きましたら、2階の講習室へ行ってください。」


「あれ?講習は午後からの予定では?」


「そうですが今年は皆さん集まるのが早かったので時間を早めて進めることになりそうなので申し訳ありませんが・・・」


「わかりました。」




別に受付の女性が悪いわけではないのだからあんな申し訳なさそうな顔をしなくても・・・


それにしても開始時刻が早くなることもあるのか、気を付けないとな。


オレは2階へと続く階段を上がり出ている看板にしたがって講習会の会場へと進んだ。


そして、でかでかと講習会会場と書かれた看板のある扉の前へとたどり着いた。

扉を開けようと手を伸ばすとなかからなにやら言い争うような声が聞こえてきた。

一瞬中へ入るか迷ったがここにいてもしょうがないと思い扉を開けて中へと入った。


中へと入ると今まで言い争っていたのが嘘のように静かになったがその代わりにオレへと向けられる視線が集中しているのがわかった。


なんだいったい?なぜ視線が



「おう、お前か?今朝グレイクさんと仲良く朝食を取っていたのは」


「グレイクさんが誰か知らないが確かに朝冒険者ふうの男と飯を食べたな。」


「っち」


「ちょっとリートやめなさいよ!ごめんなさいね。こいつが。あ、私はミースよろしくね!」


「ッチ!」


「もう!」


そういうと、話しかけてきたリートとかいうやつとミースは自分たちが確保していた席へと戻っていった。


さて、オレもどこか席は空いているかなっと?


お、あそこが空いてるな。

オレは二人がけの机の片方が空いている席へと向かった。


というかそこ以外はたぶんパーティーで使っているのか集まって話しているので近寄りがたい。



「隣いいか?」


「いいけど、いいの?」


「なにがだ?」


「私に近寄っていいの?」


「意味がわからないがかまわないが。」


「なら好きにするさ。」


「そう・・・」



うーん、変わった子だなぁ。

オレはそんなことを考えながら講義が始まるのを待つのだった。

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