表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大蛇  作者: ひろぽんすけmarkⅡ
5/19

桜花


再び爺さんの家にたどり着くまで、別の獣達が襲ってこなかったのは運が良かった。


先ほどの戦闘で「ギックリ腰」を再発した爺さんを背負いながら、あの獣と戦う事は出来ないだろう。


何とか家に入ると、身体に装着した甲冑を脱がせてベットに寝かせた。


「あいたたたた……年寄が無理するもんじゃないのぅ。これでも昔はヴァルス王国に「鉄腕のロスゴット」あり、と言われたもんじゃが……よる年波には勝てんわ」


「ロスゴット……? それが爺さんの名前か?」


「ん……? おぉ……へリオ・ロスゴット。それがワシの名じゃ、知り合いには「ロス爺」とも言われておるがの」


流暢に日本語を話すが、名前は西洋風なのか……この世界が異世界としても妙な感じを受けるな。

それと、ヴァルス王国……この辺りを統治している国と言う事なのか?


「そういえば名前を言っていなかったな……俺は、木嶋 龍。知っているかどうか分からないが……日本人だ」


俺の言葉を聞いた爺さんは、何かを思い出したように目を見開き、急に起き上がろうとした。


「なにっ!?日本人じゃとっ!!!……お、オヌシは……あたっ!あたたたた……」


腰にきたのか爺さんはベットの中で痛がっている。


この反応……日本人、いや日本を知っているのか?



「……爺さん。日本を知っているのか?」



爺さんは深呼吸をしながら落ち着いて話し始めた。


「これも神のイタズラなのか、それとも運命なのか。まさか、ワシが生きているうちに「桜花 宗次郎」の継承者に会えるとはの。なるほど……それなら先ほどの力も合点がいく。そして、その黒髪と衣服……間違いなさそうじゃの」


「話がまったく見えない。継承者とは一体どういう事だ? その桜花 宗次郎とは何者なんだ?」


「一言でいえば、そうさな……今から三百年前にヴァルス王国を強大な力で立て直した「伝説の男」と言えばよいか。桜花 宗次郎も日本と言う国から来た日本人と言っておったそうじゃ。無論、ワシの知る限りでは、日本と言う国は「この世界」には無いがの」


三百年前……俺と同じ日本人がいた。


「明日、桜花組のものがワシを訪ねてくる。その時にワシから七代目に「この事」を伝えるように話してみよう。今日は色々あって疲れてしもうた。年寄は、もう寝かせてくれ……」


「爺さん!待ってくれ……まだ、聞きたい事が……」


爺さんは目を閉じると寝息をたて始めた。


たいぶ疲れていたのだろう……俺は爺さんに布団をかけてやり、近くにあったソファーに寝転んだ。



桜花 宗次郎……どうやら、この男を探る事が俺が「この世界に来た理由」に繋がりそうだ。


そして、俺の右腕に宿った「あの力」の謎も宗次郎と関係があるのかもしれない。


……とにかく、明日になれば分かりそうだ。




俺は、ぼんやりと天井を見ながら眠りについた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ