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第五十九話 山を越えよう

「何で一緒に寝てるのよ?」

朝、詐欺師の一言で起きた。

隣を見るとサーシャがいた。確か昨日、潜り込まれたんだった。

「小さい子に手は出さないようにね。」



「おはようござ……リュリュさん、何してるんですか?」

「へっ!はっ!とうっ!た、助け――ひょお!」

「また、勇者殿をからかったんですか。」

外に出て、カマキリっぽい虫がいたので持ち帰り、詐欺師と糸で繋いでやった。

朝は食欲が旺盛らしく、凄い勢いで襲われている。

弱肉強食とは怖いものだ。

あ、追い詰められた。


「んぎぎ……」

偶然、近くにあったペーパーナイフを拾い、敵の刃を受け止めている。

「ん、んにゃろー!」

弾き返して、ペーパーナイフで切り返す。

称号の効果で相手が麻痺したようだ。

「はぁはぁ……勝利!!」

白熱した試合だったな。

「なんであるかコレ?」


虫の麻痺を解いてやり、肉のカケラをやって山に逃がした。

「死ぬかと思った……」

「残念だ。」

「残念って何よ!?」

「まぁまぁ落ち着いて。」

「朝っぱらから虫に襲われる私の気持ちも考えなさい!」

「やかましいである。」

まったくだ。


「お前、武器は持ってないのか?」

「武器?私が持ってたって効果は薄いしね。魔法使った方が手っ取り早いわ。」

じゃあ、さっき魔法使ったら良かったんじゃないか?

それに、称号の効果が意味ないな。


「妖精用の武器は特殊素材で作られたものじゃないと、威力もないから

ここら辺じゃ手に入らないわ。高価だし。」

いつかは手に入れといた方がいいかもな。


「そんな事より、ご飯にするである。」

「その言葉遣いも、そろそろ何とかならないか?」

「我が輩の勝手である。……それに止めどころも分からないである。」

じゃあ、今止めろよ。



昨日と同じように、食事を済ませてサーシャの薬作成を眺める事にした。


「薬は原料同士を混ぜたり、加工した物を混ぜて作るのである。」

「これ、自分で取ってくるの?」

「そうである。山の中だから材料はいろいろ揃ってるのである。」


粉末同士を薬研で混ぜ合わせてる。

「ちなみに今は何を作ってるんですか?」

「昨日、失敗した胃薬である。」

「……それって私達が、ここに来る事になった原因の薬?」

「その通り。」

胃薬がどうやって俺達を運んだというのか。


「あれ?」

「どうしたの?」

「何か失敗してそうな気がするのである。」

「え!?」

「何ですって!?」

「捨てるのである。」

そう言って窓から薬を投げ捨てた。


外から甘い匂いが漂ってきた。

「何、この匂い。」

「さっきの薬は甘い匂いで虫を誘い出す効果があるみたいなのだ。

……でも、今まで薬の失敗が分かる事はなかったのに、何で急に?」

覚えさせたスキルが役立った。

SPが足らなくて微妙な物しか覚えさせられなかったが、無いよりマシだろう。


サーシャはしばらく様々な薬を作っていたが、やがて、

「……うん。売る用の薬は確保できたのである。」

「んじゃ、さっさと行って売っちゃいましょ。」

「であるな。」


サーシャと俺達は山越えの準備をした。

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