「過去の記憶」
戦に勝った。
だが、伝令が知らせた報告はラザの高揚する気持ちを一変させるものであった。
「申し上げます、総大将アイル様、御負傷です! 怪我の程度は極めて重いとのこと!」
「父上が!?」
ラザは愕然とした。側近のブンシュクが言った。
「ここは私が引き受けます。おそらく、アイル様は教会に運び込まれているでしょう。ラザ様は父上様の元へ!」
「わかった、ここは任せるぞ!」
ラザは馬を駆った。混在する味方の兵の間を抜け必死に駆けた。
父が死んでしまったら、これから先どうすれば良い。誰がこの無力な民の兵団を率いればいいのだ。
村へ辿り着き村内を疾駆する。そして教会の前で飛ぶようにして馬を下り、扉を開け放った。
ステンドグラスから透き通る陽光が、戦神ラデンクスルトの剣を構えた巨像と、その下の台に倒れている一人の男を照らし出していた。
寝ている男の周囲では神官達が傷を癒す魔術を唱え治療に当たっていた。
母と弟もいた。
「ああ、ラザ!」
母が悲痛な表情で呼び、ラザは駆け付けた。
父、アイル・ロッソの傷は報告通り酷かった。腹を幾度も貫かれていた。
「傷口が塞がりません!」
神官の一人がラザに言った。ラザは素早く自分も神聖なる治療の魔術の調べを詠む。両腕に淡い城の白の聖なる光りが現れた。
止めどなく溢れる血の中に手を突っ込み、ラザは懸命に治療に当たり、信仰する戦神に祈り、すがった。
だが、程なくして目覚めた父がその腕を掴んだ。
「ラザよ……」
父の苦しげだが優しい声音が言った。
「父上、喋ってはいけません! 大丈夫、もうすぐに怪我は良くなります!」
だがラザの言葉に父は微笑んだ。
「もういい。自分のことは自分が一番わかっている。私はもう駄目だ」
ラザは反論しかけたが、父の真面目な表情がその口を閉ざさせた。
「よく聴け。今日より民を率いるのは、ラザお前だ」
ラザは驚きはしなかった。弟のベルハルトはまだ幼い。父の身が重傷だと耳にした時から、その死を予測し、自分が後を継ぐものだと心の何処かで覚悟はしていたらしい。
「女の身では重いかもしれんが、民衆もお前の言葉になら耳を傾けるだろう。後を頼むぞ」
それが父にして戦神の神官であり、難民の指導者アイル・ロッソの最期の言葉になった。
二
世は乱れていた。大陸を統治していた王国に、もはや力は残されていなかった。
貴族や将軍達は、各地へ戻り、王国に変わって世を治めようと大陸の覇権を懸けて争い出した。
各地で戦火が上がった。しかし、争いは硬直し、それでも彼らは戦争を止めなかった。
大陸は疲弊し、無力な民衆達がそのツケを払う結果となった。
平和を、住む場所を、食料を、家族を失った人々は流民となり、当ても無く大陸を彷徨った。
しかし、その耳にある噂が飛び込んできた。
南にいるアイル・ロッソという人物が流浪の民を受け入れていると。かくして民衆は合流し民団となり、各地からアイル・ロッソのもとを目指したのだった。
もう村は満員だったが、アイル・ロッソは慕ってくる人々を拒まず歓迎した。そして取りまとめ、次の年の食料を手に入れるために開墾させた。
しかし、この急速に膨れ上がったこの一団を各地の権力者達は恐れた。いや、恐れるふりをした。
決着のつかない無駄な戦は権力者達の誇りを蝕んでいた。
「南に集うあれは大陸を乱す邪教徒の一団である! 速やかに撃滅すべし!」
誰かがそう檄文を発すると権力者達は一度戦いの矛を収め、互いに同盟を結び、この民衆の一団を滅さんと動き出した。
権力者達が欲しいのは自分達で貶めた名誉の回復であった。そのためだけに邪教徒と称してこの憐れな民達に宣戦布告したのだった。
アイル・ロッソは何度も何度も自分達は無害であるという使者を飛ばしたが、その訴えは跳ね退けられた。
もはや、生き残るには戦うしかなかった。
覚悟を決めたアイル・ロッソは民衆達の指導者となり、無慈悲なこの争いに身を投じることとなったのだった。
父であるアイル・ロッソの死後、ラザはその遺言通り新たな指導者として立ち上がった。民衆もアイル・ロッソの遺言もあり彼女を支持した。我らの戦女神ラザ・ロッソ! そう呼ぶ声がたちまち広がったのだった。
三
若干十七歳。父より受け継いだ神槍ソリュートを手に取り、ラザは兵を叱咤激励し、血みどろの戦を何度も指揮した。
敵は同盟を結んだ連合とはいえ、未だ互いに疑い深く、念のため全ての戦力を引き裂くわけにもいかずに一部の兵力だけをこの戦に派遣している。おまけに平和が長らく続いた時代にあり、戦を知る者はいなかった。数だけならばこちらの方が上だったため、だからこそ五分以上の戦を展開できたのだった。
そしてラザには父譲りの槍の才能があった。もう初めて人を斬った時の感覚など忘れてしまうほど敵を斬り捨てて来た。純白の神官の衣装が真っ赤で邪悪な色に染まるほど斬って斬って斬りまくった。斬りながら先頭に立ち己を貫こうとする白刃も矢にも恐れることなく兵を励まし続けた。
民衆は自分達の戦女神ラザ・ロッソの名を叫び死地へと突貫し続けた。
だが、戦に勝利する度に連合軍は意地になり戦いを挑んで来る。ラザは時に父と同じくこちらが無害であることを告げる使者を派遣したが、無駄だった。降伏は許されない。それが返事だった。何が何でも功績を名声を掴みたい。その一心で敵はこちらの降伏を拒むのであった。何度目かで使者の首が送り届けられてくると、ラザはもう釈明することを諦めた。やはり自分達が生き残るには勝つしかない。勝って大陸を支配する他ない。そういう考えも過ぎった。しかし、世界を治める器量など自分には無い。自分達は静かな平和さえ望めればそれで良かったのだ。どうすれば争いから解放されるのだろうか。彼女は悩みに悩んだ。
「勝つしかありませんよ、姉上。勝って勝って奴らの意地とやらを蹴散らしてやるしかないですよ」
弟のベルハルトが言った。
そしてラザが二十の時、未だに続く争いの中、母親が息を引き取った。父が死んでから元気を失い病気がちになっていた。何度も戦勝の報告をし見舞ったが、それでも辛そうな顔をして頷くだけだった。
心の支えが失われたのを感じた。ベルハルトは十六歳。剣術の修練を怠らなかったが、ラザの見たところその芽は出そうになかった。
そんなある日、川を流れて来た一人の男が運ばれてきた。
連合軍の密偵かもしれないと訝る声もあったが、男の左目は潰されていた。これすらも度を過ぎた偽装工作では無いかとの懸念もあったが、ラザは手厚く保護することに決めた。
三日後、男は目を覚ました。自分より年若く、弟のベルハルトよりは年上ぐらいに思えた。
男はシュタイナー・コルバーと名乗った。
金髪で青い目をしている。潰れている方の目は今は黒い眼帯で覆われていたが、それでも美しい男だった。
そして彼は剣術の使い手だった。寡黙な男だったが、人知れず剣を振るう姿を見たベルハルトにたちまち懐かれ、頼み込まれて、彼の剣を教えてやっていた。
言葉も少なくどこか孤高を望む様なシュタイナーの姿は、若い女や少女達には密かに人気があったが、大多数の人物が未だに猜疑の目を向けていた。
民衆達の見ている前でラザとも手合わせしたが、相手の技量はこちらを越えていた。まさしく一陣の風そのものだった。上には上がいる。そう思い知らされたのだった。
民衆はラザが敗れたことに衝撃を覚えていたが、シュタイナーの力を認めないわけにはいかなかった。そして、シュタイナーの方もこちらの戦に参加するようになっていった。最初は主にベルハルトの側近としてだが、彼の剣の冴えは敵陣の有力な豪傑を幾人も討ち取るほどの腕前だった。戦果を上げる度、民衆は彼に信頼を置き、やがてそれが完全なものへとなった。ラザは傍から見ていて嬉しく思った。
そしてそんなシュタイナーに剣を教わり、ラザがすっかり見放していたベルハルトの剣術の才能が開花したのだった。
教会の前でラザは石段に座り、二人の戦いの様子を眺めていた。
普段は民兵達の調練のために出向いているので、まさか弟がここまでやれるようになるとは彼女も思わなかった。
ベルハルトの動きはラザにも追えなかった。気付けばシュタイナーは跪き、ベルハルトは剣を振り抜いた姿勢のまましばし硬直していた。
「あ、姉上、やりました! シュタイナーからついに一本取りましたよ!」
我に返ったベルハルトが嬉しそうに報告してきた。
「ああ、ここまで剣術が上達するとは思わなかった。ベル、よく頑張ったな」
ラザもまた喜び、弟を抱き寄せて抱擁し、祝い、その努力を労った。
「ブンシュクにも報告してきます! シュタイナーに勝てたら良い剣をくれると約束したのです!」
ベルハルトはキラキラした笑顔を見せて走り去って行った。
「シュタイナー、ありがとう」
剣の手入れに余念の無い男の前にくるとラザは礼を言った。
ベルハルトが立派な剣士に成長していたことはひとえにシュタイナーという師があってのものだった。それと弟の眩しい笑顔を見て彼女も心が晴れやかになったのだった。
「あいつは俺をも越えるだろう」
金髪の美青年は静かにそう応じた。そして顔を上げた。黒い眼帯をした色白で端正な顔がこちらを見る。そして相手は立ち上がった。ラザより身長は高かった。そのため相手は右の綺麗な青い目でこちらを見下ろした。
だが、普段は読めないこの剣士の顔がどこか苦悶しているとラザには感じられた。シュタイナーが言った。
「あいつの側についていてやれ。あいつは自分の持つ心の大きさ以上の憎しみに駆られている」
「どういうことだ?」
ラザが尋ねるとシュタイナーは応じた。
「あいつは戦に向いてはいない。敏感過ぎる。戦をする度、同胞の死に対する悲しみと、憎悪で心ははち切れんばかりになっている。俺は剣術でそれを吹き消そうとしたが、それは間違いだった。逆に憎悪に拍車を掛ける結果になってしまった」
シュタイナーは悔やむように言うと言葉を続けた。
「あいつのことを心から理解する女でもいれば良いのだが、あいにくいないようだ。だからこそ、姉であるお前があいつの心を慰め救ってやるしかない。俺が思うに、それは女の純粋な優しさにしかできないことだろう」
その急激に卓越した剣技からベルハルトが一軍の将となると、シュタイナーもまた彼の側近から一軍の将となった。先陣の斬り込み隊の中隊長だ。寡黙な男だが、戦となると苛烈な性格になった。民兵を叱咤激励し敵陣を鬼の如く崩してゆく。
「あ、あの……」
ある日、調練から戻ってくると村の少女達がラザを取り囲んだ。
何事かとラザはびっくりし、問い質そうとしたが、先に向こうから口火を切った。
「ラザ様はシュタイナー様のことをどう思われますか?」
「私がシュタイナーのことをどう思うか?」
ラザが尋ね返すと少女達は真剣な表情で揃って頷いた。
ラザは軽く思案することも無く正直に打ち明けた。
「心強い男だ」
「それだけですか?」
少女達が詰め寄る。
「良い戦友だ」
今度は軽く思案し、そう答えると、少女の中の一人が心の内を曝け出したかのように口を開いた。
「そ、その、お好きとかでは無いのですか?」
「好き?」
そこでラザは察しがついた。少女達はシュタイナーに恋しているのだろう。それを自分に遠慮していたらしい。
ラザは微笑んだ。
「シュタイナーは好きだが、友としてだ。だからお前達が彼に思いを寄せようが私は何とも思わないぞ。むしろ、積極的に当たってくれとこちらから頼みたいところだ」
女の純粋な優しさにしかできないことだろう。
他ならぬシュタイナー自身が言ったことだ。彼にだって悲しみや憎悪の感情があるはずだ。
その返事を聴くと村の娘達は大いに安堵し、同時に狂喜して頬を可愛らしく桃色に染めたのだった。
ラザはシュタイナーの言葉を思い出し、ベルハルトの側になるべく寄り添おうとした。時には抱き締めたが、弟は気恥ずかしい様子を見せるだけで、シュタイナーの言っていた悲しみや憎悪などとは無縁に思えて仕方がなかった。
「ベル、大丈夫か? ずっと戦続きで心が休まらないだろう? どうだろう、今日は久しぶりに私と並んで寝てみないか、昔語りでもしようではないか」
「姉上、御心配いりません。私は大丈夫です。それよりも次の戦こそシュタイナーよりも敵将を討ち取ってみせますよ」
ベルハルトは不意に無邪気な笑顔を引っ込めて神妙な顔になって言った。
「姉上、この戦い、必ず勝ちましょう」
「もちろんだ、ベル」
ラザは頷いた。
「絶対、絶対ですよ」
「ああ、絶対だ、ベル」
四
そして月日は流れた。
ラザは二十四になっていた。
己の保身に走る敵の権力者達は連携の取れないまま、彼らが生み出した流浪の民衆によって駆逐される寸前だった。
ラザは弟のベルハルト、それにシュタイナー、そして父の代からの宿将ブンシュクら、主だった将を集め今後どうするか決めた。
結論が出た。勝機は今しかない。次の戦で敵勢を一息に滅ぼし尽してしまおう。自分達のささやかな安寧を掴むにはそれしかない。と、結論が出た。
だが、いつもそうではあったが、こちらが仕掛ける前に敵勢が攻めて来た。
これまでの結果は百戦百勝とも言っても過言では無かった。かと言って民兵達が浮き足立っていたわけでもなかった。
神のみぞ知る、避けようの無いたった一度きりの全てを決する悪夢が迫っていた。
戦場となる平原に兵を展開したところ、斥候が青い顔をして戻って来た。
「敵ですが、騎馬も乗り手も鉄の装備で固められてます」
ラザは驚いた。重装の騎兵の登場だった。権力者達もまた自分達の窮地を悟り、各自本国から温存していたこの恐ろしい兵団を呼び寄せて来たのだろう。
ラザは嫌な予感がした。しかし退くわけにもいかない。数の上では勝っている。だが、胸騒ぎは収まらなかった。
地を揺らし敵勢が突進してくる。
「ラザ様御命令を!」
兵達が急かした。
今更背を見せるわけにもいかなかった。後ろには村がある。
「迎え撃て!」
ラザは叫んだ。かくして双方の兵はぶつかりあった。
ラザも槍を振るったが、重装甲の騎兵の前には斬る術が無かった。
敵の一方的な殺戮が展開された。民兵達は次々斬られ、打ち付けられ、踏み拉かれて死んでいった。
進んでも退いてもこの殺戮の嵐は止まないだろう。思えば今まで生きてこられたのが不思議なぐらいだった。
ラザは覚悟を決めた。
その時、二騎の騎影が駆け付けて来た。
ベルハルトとシュタイナーだった。
「姉上、ここは我々が引き受けます! 残存した兵力を集結させて次の戦いに臨むのです!」
ベルハルトが言った。シュタイナーを見ると彼も頷いた。
ラザは頷き、指令を飛ばした。
「全軍退却!」
去り際に振り返った。ベルハルトと、シュタイナーの姿が敵に呑まれたところだった。
五
ラザは葛藤していた。
被害は甚大だった。
このまま戦に備えて勝てる見込みはあるだろうか。悪魔の様な重装の騎兵達に勝つ術は本当に残されているのだろうか。
兵達は負けても尚、士気が上がっていた。ラザが現れると兵達、そして女子供、老人達が集まり、まるで狂ったようにラザの名を三唱していた。
彼らはラザの名を唱え、その姿を胸の内に抱いて死ぬ覚悟だろう。
ラザはその姿を見て首を振った。
「駄目だ! そんなことをして何になる! 良いか、皆、我々では敵に勝利はできない! 今すぐここから逃げるのだ! 逃げて逃げて逃げ延びよ!」
その言葉に兵も民衆も戸惑いを見せた。
「命を粗末にするな! さあ、時間のあるうちに早く……」
「姉上! 大将がそんな弱気でどうしますか!?」
声が轟いた。
見ればベルハルトの姿がそこにあった。
彼の纏う純白の神官の衣装は血塗れだった。
「ベル! シュタイナーは?」
「死にました。私を、私を庇って……」
ベルハルトが涙を流しながらそう言った。ラザは心臓が凍るような思いをしたが、今の自分は大将だ。動揺してはいけないと踏み止まった。
兵が民衆が困惑した顔でこちらを見ている。ラザは彼らに向き合った。
「皆、速やかにここを離れよ! 逃げるんだ! 命を大事にしろ!」
だが、誰も動かない。
「ラザ様、御免!」
宿将のブンシュクが近寄って来た。そして彼はラザを羽交い絞めにした。
「ブンシュク、何をする!?」
不穏な空気が漂った。するとベルハルトと主だった将達が近付いてきた。
「姉上、お許しください」
ベルハルトが言った。
「どういうことだ、ベル!?」
すると二人の将がラザの口を抑え込み無理やり開かせ、瓶を近づけて来た。
ラザは抵抗したが、その口に瓶が押し付けられ、中に入っていた液体が口に流れ込んできた。
途端にラザは喉に焼けつくような強烈な痛みを覚えた。
彼女は声を出そうとしたが、出て来たのは言葉にもならない音だった。
「姉上、こんなことになって残念です。ですが、我々は負けられないのです。シュタイナーのためにも、父上母上、死んでいった多くの同胞のためにも!」
ベルハルトが言い、彼は兵と民衆を見て言った。
「これよりは、亡きアイル・ロッソの長子、このベルハルト・ロッソがお前達を導く! 薄情な戦神はもはや我らを見捨てた! これより我らが信望するのは邪悪の神! その加護の下に戦い続けるのだ! さすれば必ずや連戦連勝、戦に勝てるであろう! 我々はまだ戦える! そして勝つ!」
「我々はまだ戦える! そして勝つ!」
兵と民衆とが声を上げて応じた。
ラザは涙を流し、諫めようとしたが声が出せなかった。その喉から出てくるのはやはり枯れ果てた音だけだった。
「この村では戦うに不利だ! 丁度いい場所がある、皆、ついて参れ!」
ベルハルトが言うと、兵も民衆も士気が上がり彼の名を称えたのだった。
それから先はラザにはよくわからなかった。
気絶させられ、気が付けば暗い一室に閉じ込められていたからだ。
ベルハルトは、民達はどうなったであろうか。
だが、ここまでは何も聞こえて来なかった。
そうして訪れる者も無く、静寂のみが支配する暗闇の中でラザは飢え、そして死んでいったのであった。