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フィリス、合流

遅れてごめんなさい。


エリュクトが連れてきた女性は妖艶で綺麗な女性だった。

もしかすると、エリュクトはああいう女性が好みだったりするのかな?


「どうも、フィリス・ネアといいます。エリュクトとは、婚約者とでも言う関係でしょうか?」


こ、婚約者!?

そ、そんなどちらが口説いたのでしょう?

私が迫っても無反応で、挙句に背の小さい方が好きとかのたまったにも関わらず、今度は私よりも何もかも大きい女性を連れて来るなんて!


「違うよ。少し文化的な違いがあっただけ。それに、僕は医療行為をしただけで、男女間で行う、誓い的な行為をした覚えはないよ。」


ニコニコと否定するエリュクト。

その笑顔にすら愛おしいと感じる私はもう、ベタ惚れである。


「本当に?本当に何もないの?キスとかしたんじゃないの?女の子にとっては特別なんだよ?医療行為とか言って誤魔化さないでよ?」


私がそうやって、エリュクトに詰め寄る。

エリュクトは、恋愛感情を理解していない節がある。


「ちょ、ちょっと。フィア、怖いよ?確かに口付けはしたけど、フィリスの治療をするために必要だっただけだよ。ていうか、なんで僕はこんな言い訳がましいコトを…。」


やはり、エリュクトはキスをしてしまったようです!

地団駄を踏む私を見て、フィリスさんがニヤリと笑う。


「ムキーっ!なんですか!なんなんですか!フィリスさんは、ちょっと綺麗で、ちょっと妖艶で、ちょっと包容力ありそうで…。って!なんで私は敵を褒めてんじゃー!!」


フィリスさんの笑みはとても優しげで包容力のありそうな母親のような笑みだった。

まさか、エリュクトはマザコン!?


「よろしくお願いしますね。フィアさん。これから、旅をご一緒するのですから。」


これは牽制されているのだろうか?

それとも、ただの挨拶?


「え、ええ。よろしくね。フィリスさん。私のコトは呼び捨てでいいですよ。フィアって。」


「わかりました、フィア。私のコトはフィリスさんと呼んでください。」


私は思わずズッコケそうになった。


「そこは、呼び捨てでいいって言うところじゃないですか!?」


他のみんなも私と同様にズッコケそうになっていた。


「では、私のコトはネア様でいいですよ。」


エリュクトがバシッとフィリスさんの腰を叩く。

頭を叩くには、背が足りないようだ。


「アホなコトをしていないで、行くよ?フォーア、今日はどこまで行く予定だったっけ?」


いきなり話を振られたフォーアがビクッとするが、スラスラと話す。


「次の野宿予定地までは、今日中には難しいですね。今日は次の休憩予定地で今日は休みましょう。」


というか私、役に立っていない気がします。

戦闘もほとんどしておりませんし、地図もフォーアよりは出来ませんし、むしろ、何ができるのでしょう?


そっと、エリュクトの手が私の手を握る。

エリュクトを見れば、ニコリと笑いかけてくれました。

もしかすると、私の内心に気付いて、慰めてくれているのだろうか?


「じゃあ、次の休憩地点まで行こうか。フィアも、変なコトを考えていないで、急ぐよ?エリスはユニに乗せてもらって。フォーア、次の場所への指示はお願いね。エル、後ろの警戒をよろしく。じゃ、出発。」


エリュクトの手の暖かさが、私を気にかけてくれる優しさが、とても嬉しかった。

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