55話 才能に容赦はない
この
超一級品のエンタメに
君の名前を使ってもいいのかな?
ネアの事務所 社長室
ワスア「今や
トッププロバンドグループ
そのヴォーカル
”レア・シーン”の
シーン・ユアの名前を?
ネア「・・・」
ネア「”欠けている”には
この音楽業界を
共に盛り上げて欲しいので
ネア「私も
刺激が欲しいし」
ワスア「なるほどね
いいだろう
可能な限りの力を
尽くさせてもらうよ」
ネア「ありがとうね」
ワスア「それで
ワン
リアル
アクション
そっちの話は
どうするの?
ネア「・・・」
ワスア「もしかして
乗り気ではない?」
ネア「・・・」
ネア「・・・リーダーのね
その人の言う未来が
本当にあるのでしょうか?
ワスア「・・・」
ネア「・・・この国では
・・・ムリだと
・・・思います
翌日 放課後 帰り道
話がある
カナデ「え?」
喫茶店
コーヒーを飲む
その相手
カナデ「あの?」
バラド「うちの
バンドに来て欲しい」
カナデ「”レア・シーン”にですか?
私は”欠けている”の
メンバーなのですが?」
バラド「そこを
抜けろとは言っていない
助っ人に来て欲しい
嬢ちゃんの
異常なまでの調和の旋律は
俺たちのバンドに必要だ」
カナデ「今さら
”レア・シーン”に
新メンバーですか?」
バラド「いや
ワン リアル
アクションにだ
カナデ「え?」
バラド「・・・
本物だけを集めた
本物の音を出せる
本物のバンドを創る
バラド「100年かかっても
見つからないと思ってたが
いや
見つかっても
本物の音を
アンサンブルできないと
思っていたが
本物の音を
アンサンブルさせられる
嬢ちゃんの調和力なら
嬢ちゃんが
最後のワンピースなんだ
カナデ「最後の?」
バラド「そして
君の
ワンピースが
奏でれば
すべての
音を繋げる
ワンオールになる
カナデ「・・・」
バラド「嬢ちゃんなくして
俺の夢は叶わない」
カナデ「その夢とは?」
バラド「・・・
この国の
”人気主義”を破壊する
本物の音が評価されず
人気があれば
クソみたいな
音と歌でも売れる
この国の腐敗を破壊する
カナデ「・・・」
バラド「実力のある者が評価される
それが本来あるべき姿だ
そのための
アクションを起こす
カナデ「それが
ワン リアル アクションですか?」
バラド「・・・
嬢ちゃんの
異常なまでの
調和の旋律が必要だ
カナデ「・・・」
バラド「・・・
・・・来てくれるか?
話が終わり
喫茶店を出て
この国の
人気主義を破壊する
そのための
ワン リアル アクションだ
カナデ「たしかに
人気主義だと
実力が無い者でも
高みに行ける
バラドさんの
言いたいことも
理解できるけど」
君が
カナデさんかい?
カナデ「え?」
ワスア「初めまして
私はこういう者だ
渡された名刺を受け取ると
カナデ「・・・」
カナデ「ネアの
事務所の社長さんなのですか?」
喫茶店
カナデ「(戻って来ちゃった)」
カナデたちを見て
周囲がヒソヒソと
何かを言っている
カナデ「(今日はオジサンに
よく話しかけられるな
なんで周りの人たち
私たちを そんなに?
あれ?
もしかして これが
ユミの言ってた
エンコーに見られてる?
さっきも
オジサン(バラド)と居たし)」
カナデさん?
カナデ「ひゃ!ひゃい!?」
ワスア「変な声が出てるが?」
カナデ「な!
なんでもありません!!」
ワスア「ネアに
君たち”欠けている”の
バンド合宿の動画を見せてもらった」
カナデ「あの時のですか?」
ワスア「エンタメとしては
超一級品 まるで
ドラマのようなリアルだ
これを
うまく利用すれば
プロになるのも簡単だろう」
カナデ「(・・・ネア
勝手に話を進めてる~)」
ワスア「それで
”欠けている”の中心人物
カナデさんに話があるのだが?」
カナデ「私って
中心人物?」
ワスア「どう考えても
才能では
カナデさんが
ずば抜けている
ワスア「技術面では
シアンに足りないが
そこは研鑽次第で
どうとでもなるが
才能は
そうはいかない」
カナデ「・・・あの?
”欠けている”は
皆で自由に楽しく
それが目的で
創ったバンドなので」
ワスア「つまり
プロには興味がないと?」
カナデ「ない・・とは
言いきれませんが
(仕事で
ツナグと過ごせるなら)」
ワスア「・・・
不確かを確かにして欲しい
カナデ「え?」
ワスア「バンド全体で見たら実力は
”レア・シーン”に迫る勢いだ
ただ
経験の差が明確に出ている
経験を積めば
”欠けている”は
トッププロバンドに
なれるだろう
なにせ
シアンとカナデさん
”本物”が二人も居る
音楽業界の
トップを走り続けるられるのも
夢ではない」
カナデ「買い被りでは?」
ワスア「カナデさん?
君は自覚した方が良い
君のヴァイオリンは
超一流の
国際コンクールで
優勝できても
おかしくない
カナデ「・・・え?」
ワスア「その
異常なまでの調和の旋律は
どこのバンドも
どこの楽団も
喉から手が出るほど欲しがる」
カナデ「・・・わ
私は趣味で
ヴァイオリンを奏でただけで」
ワスア「それでもいい」
プロに
なってみないか?
”欠けている”と共に
カナデ「・・・」
ワスア「カナデさんと
”欠けている”なら可能だ」
カナデ「・・・」
帰り道
回想
バラド「ワン リアル アクションに
来てくれないか?
俺の叶えたい夢に
嬢ちゃんの
異常なまでの調和の旋律は
必要不可欠だ」
ワスア「プロになってみないか?
そうするのなら
”ワンモア事務所”は
全力でサポートする」
回想 終了
カナデ「・・・そう言われても
・・・どうしろと?
・・・どっちを選べと?」
カナデ「・・・」
カナデ「・・・私は
・・・ツナグのとなりで
・・・奏でたいだけなのに




