45話 ひとりの不満
さあ?
魅せてもらおうか?
あなたたちの
マジ物のソウルを?
最終日
リエルの大豪邸
バンド合宿 最終日
シアン「とりあえず
集大成だな」
ティア「三日半で
3曲 完成させて
披露できるとは
思いませんでした」
ヴェル「最初は
ムリとしか思えなかったが」
リエル「歌詞と曲創りの
天才が居るからね」
ヴェル「あとは鳴らすだけだ
オーディエンスが
ネアだけってのが
物足りないがな」
ネア「じゃあ
今からリアルロストで
演奏する?」
ティア「予約もなしにですか?」
カナデ「明日 学校
19時には帰りたい」
ヴェル「サボれば
いいだけじゃねえ?」
ふざけんな
クソガキ?
ヴェル「あ?」
シアン「親が
汗水たらして
稼いでくれたお金で
通わせてくれるんだぞ?
無駄にしてんじゃねえよ?」
ツナグ「シアンって
実は真面目?」
ネア「ね~
目的が脱線してな~い?
はやく聴かせろ~」
ツナグ「いけない」
カナデ「じゃあ
始めるわよ?」
ツナグ
ヴェル
リエル
シアン
ティア「おう!!」
音を合わせ始めたメンバー
ツナグ「(そういえば
この6人で
本格的なお披露目は初めてか
シアンの注文通り
1曲目は
絶望を表現しますか)」
音たちが
競い合うように
騒ぎ始めた
これはロックだ
そして
音たちは
絶望を奏で始める
ツナグ「・・・
ツナグの歌声が
絶望を
さらに濃くした
ツナグ「さあ
はじまる
「俺は温もりが欲しかっただけ」
どんなに欲しくても
どんなに望んでも
いつも
俺は
何も
手に入らない
その叫びと共に
さらに音たちが
感情を爆発させる
寂しさと
悲しみで
飾られた道
俺は
そこしか
歩くことができない
何が悪かったの?
応えてくれる人なんて
居やしない
臆病で何もできなくて
そんな毎日に慣れてしまった
「それでいいの?」
・・・それしかできないんだ
要らない
もう欲しくない
こんなリアル必要ない
俺は温もりが欲しかっただけ
助けて?
もう救われたい
壊れた世界から
抜け出したい
・・・でも
・・・壊したのは
・・・きっと俺なんだ
シアン「(・・・感情が
・・・心に響く)」
リエル「(ツナグって
こんな歌詞も書けるのか
僕に創ってくれた
希望に溢れる歌詞と真逆)」
ティア「(そして
この歌詞のために
存在してるかのような
相応しい曲)」
ティア「(やはり
ツナグとカナデ
二人で一つか)」
ヴェル「(ってか
初めて
学校の音楽室で
ツナグと
セッションした時の事を
思い出す
ヴェル「(ツナグって
ツナグって
絶望の言葉に
想いを乗せるの
特に うまくねえ?
カナデ「(まぁね~
鬱々として
世界は広がってたもんね~
ツナグ「・・・」
カナデ「(・・・
私以外わ~♪
シアン「(・・・
・・・気に食わねえなぁ)
シアン(まるで
”わかってるかのように”
歌ってんじゃねえぞ!?
わかるって言うのならさあ!
音と感情で
わからせてみろやああ!?)
ツナグ「・・・
ぜんぶ 俺のせい
そんなこと わかってるのに
認めたくないプライドと
大きな見栄を張ってるだけ
ねえ?
どうれば良かったの?
答えが何も見えない
何もしないのではなくて
どうすればいいのか
わからない
・・・だからだね
・・・絶望しかないのわ
ツナグ「・・・
アァァァァァァァァァァァアア!!
アアァァァァァァアァァアァァア!!!!
シアン「(・・・
・・・なんだ
・・・その
感情を全部 乗っけた
シャウトわよおお!?)
シアン「・・・
・・・まるで
・・・まるでお前は!?
ツナグ「・・・
ありったけの
想いと感情と言葉を
ツナグ「・・・
ぜんぶ!
乗せろおおおおおおおお!!
ツナグ「・・・
要らない!
もう欲しくない!!
こんな
リアル必要ない!
俺は温もりが欲しかっただけ!!
そんな物はないって!
もう わかったから!!
希望なんて!
見なくて済むでしょ!?
もう それがいい!
もう 何も要らない!!
シアン「(・・・)」
激しいロックを表現したため
息を切らしてる全員
ヴェル「乗っけから
きついもんを・・・」
リエル「でも
充実感はすごいね」
シアン「・・・」
カナデ「シアン?」
ツナグの方に
歩いて行ったシアン
ツナグ「シアン?」
シアン「・・・
ツナグの
胸ぐらをつかんだ!!
ヴェル「おい!?」
ツナグ「・・・」
シアン「・・・
・・・お前さ?




