4話 あの日課はムダではない
結局
遅刻したツナグとカナデ
ユミに「おはよ~」と言われるが
怖くて返せない
放課後
音楽室から聞こえる
エレキギターの音に
興味を示し足を止めると
カナデ? 遅刻~?
学校 教室 朝
「ヴァイオリン持ってて
走れなくって~」
ユミ「メイクを汗で
落としたくなかったんでしょ?
あと髪が乱れるとかも」
「全部バレてる~」
ユミ「もう 図星?」
そこに遅れて
ツナグもやってきた
ユミ「マザル君も遅刻?」
そう言って
おはよ~と声をかけるが
ユミ「・・・ムシ?」
「相変わらずだねツナグわ」
ユミ「挨拶を返したところが
見たことがない
やっぱり
人として欠けてるのかな~?」
・・・言い過ぎ
ユミ「え?」
「言い過ぎよユミ?」
ユミ「・・・ご・・ごめん」
「ツナグは
挨拶を返すのが怖いだけ」
ユミ「そんな人間が居るの?」
「ツナグって名前なのにね」
その
カナデたちの様子を見て
(相変わらずカナデは強いな
芯は通すし物怖じしない
それに比べて僕は・・・)
放課後
山積みのプリント運ぶ
良いように使ってくれるよ
うちの担任わ
エレキギターの
音が聞こえる
これって
音楽室の廊下
・・・
この音には興味がある
普段
聴かないような音だからか?
普段 聴いてる
繊細で相手の心を
優しくつつんでくれるような
そんな音色ではなく
この音は
ダイナミックで
力強くて
自分を主張してるような
「これが俺の音だ!」と
叫んでるような
そんな感情を感じる
いったい誰が
鳴らしてるんだ?
おい?
聴きたいのなら
入って来たら
どうだ?
え?
手を引かれ
音楽室に引っ張られる
ヴェル「どうだ俺の音は?」
聴いた事のない
そんな音色
ヴェル「それって誉めてるのか?」
そうだと思うよ?
ヴェル「なんで
不確かなんだよ?」
少し不満そうに言う
ヴェル「まあいいや
なんか唄えよ?」
え?
そう言われて
エレキギターは鳴らされた
・・・
ヴェル「そりゃあ戸惑うよな
俺の創った曲だ
”初めて聴いた曲”に
歌を合わせろなんて」
いつだって
なんだって
どんな事も
うまくいかずに
嘆いて憂いて
すべてを
投げ出して来たんだろ?
ヴェル「・・・こいつ」
マイクを構え
「続きがあるぞ?
鳴らさないのか?」と
ツナグの
目が訴えている
ヴェル「・・・おもしれえ」
どんな想いで
過ごしてきたの?
それすらも わからずに
理解できない物を
理解しようとしていた
いつだって 全部そう
分かり合おうとしない
わからない物を
ただ
わからないと否定するだけ
何が欲しかったの?
それすらも わからずに
僕は
何を求めて来たのだろう?
ヴェル「・・・おい?
初めて聴く曲だろうが
なんで即興で
曲に合わせて
歌詞を創ることができる!?
普通の人間は
できないんだろうな
でも
毎朝
カナデとしている
セッションを思い出す
やっぱ あの
ムチャ振りは
普通ではなかった
ヴェル「あ?」
ここからが
サビなんだろ?
舞台は
整えたぜ?
相応しい歌詞を
創るから
最高な
音を鳴らせよ?




