38話 秘めた想い
僕には
怖いくらい
長いつきあいの
幼馴染が居る
その女の子とは
この世界に誕生して
0秒で出逢った
同じ産婦人科の
同じ分娩室の
同じ日に
僕らは産まれた
そして なぜか
家も隣同士で
お互いの
親同士も
仲が良かったため
その流れで
僕らは
いつも遊んで居た
保育園
小学校
中学校
そして高校
もう
15以上の
つきあいだ
いつも
一緒に居て
いつも
一緒に遊んで居て
カナデの周りには
いつも人で溢れてた
みんな
カナデの事が好きで
カナデには
人を安心させて
一緒に居てなごむ
不思議な魅力がある
なのに
カナデ「ツナグ~
あそぼ~?」
やけに僕は
カナデに慕われてる
カナデなら
男は選びたい放題だろう
カナデの
不思議な魅力に
堕ちない男は
ほとんど
居ないのではないだろうか?
なのに
なんで僕なんだ?
どこに行くにも
カナデは
僕を追いかけてくるので
僕たちは
常に遊んで居た
家に帰って
部屋に入ると
カナデ「えへへ~♪」
自分の部屋の窓を開けると
僕とカナデの部屋が見える
お互いに喋り続け
眠くなったら寝る
これが
現在も続いている
そんな生活を
15年以上続けて来た
僕は
地球上の
どの人間よりも
カナデと
過ごしている
ある日のこと
カナデは
得意気に
親に買ってもらった
ヴァイオリンを見せて来た
ツナグ「それ
どうするんだ?」
カナデ「ツナグと一緒に
音を奏でる~」
ツナグ「僕 楽器できないよ?」
カナデ「歌って?」
ツナグ「え?」
カナデ「前に
歌番組を見て
ツナグが創った歌詞
それを歌って?」
ツナグ「あの時のか
カナデが
ヴァイオリンを構える
この時からだ
僕が歌うと
君がとなりで奏でる
君の音に乗せて
僕の歌声を響かせる
その奏を繋いで
1つの物語になる
僕らは繋がっている
ツナグ「歌うよ?」
カナデ「おっけ~」
ツナグ「・・・
想いが溢れてくるの
たくさんあるの
どうしてか
わからない
貴女は僕の
とても好きな人
ここにある感情が
心いっぱいになって
止まらないんだ
めちゃくちゃなんだ
どうすれば
この想い
伝えることができる?
ねえ 教えてよ_
届ける方法
子供よりは大人で
でも
大人にはなりきれなくて
まだ僕は子供かな?
もう少ししたら貴女と
大人になれるかな?
この想い
どうすればいい?
もう 壊れそう
こんなに
切なくさせて
ズルいよ?
愛しさが溢れてくるの
どうしてなの?
そんなのは
わかってた
貴女は
僕の初恋の人
気づいたの
貴女が好きって
最初から
わかってたのに
素直じゃないね
遠回りばかりで
僕 素直になったよ?
もう つまらないことで
ごまかさないよ?
だから貴女は僕を見て?
ここに居るんだから
捕まえてて?
好きになった感情が
育っていくの
もう
戻れないの
ここにある
この想い
僕は
もう止まれないの
走ってしまうの
だから抱きしめて?
・・・僕を・・僕を
抑えて居て?
どうしても愛おしい
どうすることもできない想い
この心に素直に
どうしてなの?
想いが溢れてくるの
わかってたはずなのに
わかってなかった
どうしようもないの
想いにウソつけないの
本当は わかってた
貴女は貴女は
僕の好きな人
心から好きな人
どうしても好きな人
人の居ない神社で
音を奏でるツナグとカナデ
カナデ「やっぱりツナグは
歌がうまいね~?」
ツナグ「そうなのか?」
カナデ「ねえ~?
”貴女”って
だ~れ~??
ツナグ「・・・」
カナデ「もしかして~♪?
私のこと~♪?
ツナグ「ち、ちがうよ!!」
カナデ「そうなのかな~?」
ツナグ「・・・」
初めて思いついた歌詞が
カナデに対する
想いになってしまった
カナデを
カナデではない時の
呼び方では君と言うが
君にすると
バレてしまうかもだから
貴女にしたのに
カナデ「♪♪♪~」
ツナグ「・・・
・・・バレて
・・・ないよな?
現在
カナデって名前だから
奏でることを選んだんじゃない
君が歌うとなりで
私の曲を奏でたいから
奏でることを選んだの
ツナグ「(・・・
・・・え?)
君の歌声に乗せて
私の奏を響かせる
その歌声を奏でて
1つの物語になる
私たちは繋がっている
カナデ「・・・もう
ツナグじゃないと
ダメなんだ
ツナグ「・・・
このあと
”欠けている”は
結成されるのだが
ツナグ「(・・・10年前の
ちがう
もはや
いつから好きになったのかも
わからない
この秘めた想いを
ツナグ「(・・・このままに
・・・していいのか?)




