28話 考え方次第で
今の僕が
いまの
この境遇で
何を感じてるのかを
リエルの大豪邸 地下室
ツナグ「・・・」
リエル「・・・
・・・僕の想いを
・・・歌詞に
・・・してほしい
ツナグ「・・・」
リエル「ちゃんと
お礼はするからさ?
たとえば
”僕が関われなくても”
この地下室を
欠けているの
練習場にしていいとかね
ツナグ「・・・
・・・え?
リエル「ヴェルは
優しいね
昔からそうだ
そして
この事情を知って
つきあってくれる
君もね」
ツナグ自宅 23時
お互いの
部屋の窓から
会話する二人
カナデ「そんなことがあったの?」
カナデ「リエルさん
どうしたんだろうね?」
ツナグ「わからない
でも
あの言い様だと」
カナデ「私たちが
バンドメンバーを探して
リエルさんの家に訪ねた事」
ツナグ「気づいてるんだろうね
それで
迷惑をかけたくなくて
あんな言い方を・・・」
カナデ「歌詞は
どうするの?
私だったら
悲しい内容しか
思いつかないんだけど?」
ツナグ「悲しくは
ならなかったよ?」
カナデ「・・・その言い方だと
もう書いたの!?」
ツナグ「過去に書いたのに
ピッタリなのあったから
それは
大きく手直ししただけだよ?」
カナデ「・・・大きく
・・・手直し?」
カナデ「それって
最初から歌詞を
創ったって
判断してい~い?」
ツナグ「あくまで
大きく手直し」
カナデ「(・・・何が
・・・ちがうんだろう)」
ツナグ「・・・ただ
・・・どのように
・・・受け止めるかな
同時刻 リエルの大豪邸
リエル「泊まってくれるのだろ?」
ヴェル「独りはイヤだって
言うからな」
リエル「ありがとう」
ヴェル「で?
ツナグに
そういう内容の
歌詞を創ってくれと?」
リエル「・・・重いよね」
ヴェル「いいんじゃねえの?
ツナグは優しいし
たいていの事は
受け止められる人間だよ」
リエル「本当は
僕が歌詞を
頼んだ
その場で
思いついて
書けただろうに」
ヴェル「いくらなんでも
それは」
リエル「才能って
そういうものだよ?
ただ
すぐ書けるのに
書かないと言うのは
・・・
・・・戸惑う
・・・内容なのかな
翌日 学校
おい ツナグ?
ツナグ「ヴェル?」
ヴェル「どんな歌詞にした?」
ツナグ「見せたくない
リエルさんに
書いたのだから」
ヴェル「同情や哀れみや
そういう物じゃ
ねえだろうなあ!?」
ツナグ「それはないよ?」
ツナグ「でも
どう受け止めるかは
わからない」
ヴェル「・・・傷つける事
・・・書いてねえだろうな?」
ツナグ「・・・
わからない
ヴェル「おい!?」
ツナグ「ただ
僕の最大限の
歌詞の力で
リエルさんに
届けたい想いがあるんだ」
ヴェル「・・・
わかった
ツナグを信じるよ
放課後 リエルの大豪邸
リエル「ようこそ
さっそくだけど
見せてくれるかい?
待てないんだ」
カナデ
ヴェル「・・・」
見守る
カナデとヴェル
カナデ「(・・・悲しくはならなかったと
・・・言ってたけど)」
ヴェル「(・・・頼むから
リエが傷つく結果にだけは
ならないでくれ)」
リエル「・・・
その
歌詞を読み終えた時
リエルから
涙が溢れて来た
ヴェル「おいリエ!?」
リエル「・・・ちがう
・・・悲しい
・・・わけじゃない
ヴェル「え?」
涙を流して
大切な物を
抱きしめるように
ツナグの書いた
歌詞ノートに
力を入れる
リエル「・・・そうか
・・・そう
・・・考えれば
・・・良かったのか
カナデ「え?」
リエル「・・・
・・・創らなきゃ
ヴェル「リエ!?」
地下室へ
駆け出すリエル
ヴェル「おいリエ!?
今日 身体の調子が
悪い日だって!?」
リエル「怖いくらいに
身体が軽い!!
みんな
時間はあるんだろ!?
地下室に来てくれ!?」
地下室
3時間後
ヴェル「・・・あのなリエ?」
カナデ「・・・帰りたい
・・・夕ご飯もまだ
・・・明日 学校だし」
リエル「ごめんね?
でも最後
セッションして
おわろう?」
ツナグの
リエルのために
創った歌詞に
作曲していたリエル
3時間
4人で音合わせをしていた
ヴェル「悪い
リエが
わがまま言うなんて
めったにないんだ
頼むよ みんな?
明日 学校
休めばいいだけだろ?」
カナデ「・・・普通に
・・・休みたくないけど?」
カナデ「まあでも
正直に言うと
リエルさんの創った曲で
奏でてみたいかな」
ツナグ「ステキな曲になったし」
ヴェル「恩に着るよ
ツナグにカナデ」
リエル「ありがとうね
みんな?
さあ
彩ろうか




