17話 いつも私はウソをつく
・・・君が
・・・いけないんだよ?
君が
あのとき
私に
歌と
歌詞を
魅せたから
回想
私とツナグは
同じ産婦人科の
同じ分娩室で産まれた
いちおう
私の方が
7分はやく
産まれたらしい
その時からの
つきあい
家も隣同士
通う
保育園も同じで
小学校
中学校
高校も同じで
もはや
幼馴染と言う
次元を越えている
「赤ちゃん馴染み?」
とでも
言えばいいのだろうか?
そして
名前も
ツナグとカナデだから
運命?
いや
もうこれ
運命さえ
超越してる?
保育園の時から
みんなに
「いつも
一緒だね?」
と言われるから
カナデ「そーだよ?
だってツナグは
私のゲボクだから~」
と
アニメで聞いた
下僕と言う言葉を
意味もわからず
使っていた
まあ
誕生日も同じだから
お互いに
プレゼント交換もしていた
いつも
一緒に育って
いつも
一緒に居て
もはや家族??
お互いの家も
自分の家みたいに
出入りしてて
5歳の頃だっけ?
一緒に
歌番組を見てたら
ツナグが
歌を唄いだした
想いが溢れてくるの
たくさんあるの
どうしてか
わからない
貴女は僕の
とても好きな人
ここにある感情が
心いっぱいになって
止まらないんだ
めちゃくちゃなんだ
どうすれば
この想い
伝える事ができる?
ねえ 教えてよ?
届ける方法
子供よりは大人で
でも
大人にはなりきれなくて
まだ
僕は子供かな?
少し背伸びすれば
貴女に届くかな?
この想い
どうすればいい?
もう 壊れそう
こんなに
切なくさせてズルいよ?
愛しさが
溢れてくるの
どうしてなの?
そんなのは
わかってた
貴女は
僕の初恋の人
カナデ「・・・」
カナデ「・・・ツナグ?
歌がうまいね?」
ツナグ「そう?」
カナデ「でも
テレビの歌詞ではないよね?」
ツナグ「字幕の漢字がわからないから
思いついたの言葉にしたよ?」
カナデ「・・・」
私の自宅に
駆け込むように
入って行って
カナデ「お母さん!
わたし!!
ヴァイオリンを
習いたい!!
回想 終了
夜23時 帰り道
カナデ「(あのときテレビの曲
ヴァイオリンが奏でる曲で
ツナグが創った歌詞で
替え歌を唄っていたから
あのとき君が
私に
歌と
歌詞を
魅せたから
カナデ「(・・・私は
君の歌に
メロディを乗せたくて
君の創った歌詞に
私の創った曲を
奏でたくて
カナデ「(だから私は
奏でる事を選んだ)」
”カナデって名前だから
奏でる事を選んだんでしょ?”
カナデ「(よく
周りに
そう言われるけど)」
カナデ「(・・・)」
カナデ「(・・・いつも
・・・私は
・・・ウソをつく
だって
本当の事を伝えたら
君の事が
好きだって
バレてしまうから
ツナグ「そういえば
カナデはなんで
奏でる事を
選んだんだ?」
カナデ「・・・
カナデって名前だから
奏でる事を選んだんだよ?
ツナグ「やっぱ
そうだったか」
カナデ「(・・・
・・・本当
・・・いつも
・・・私は
・・・ウソをつく




