アマリリス誕生8
14歳になったアマリリスとカルミアの結婚式が近づいていた。
14歳の誕生日に王宮の舞踏会でデビュタントの時すでに領主の座を譲り受け、国王から立国の了承を貰いフラワーガーデン領はボダイジュ国になっていた。
つまりアマリリスは小国ながら女王の立場に立っている。
アマリリスのデビューは伝説になるのは間違いなかった
両親譲りの美貌の上、国王の王冠に付いているより大きなサファイアのティアラ
エスコートしているのは眩しいくらい見目麗しい妖精王。その上、立国し、女王となった。
伝説にならないはずがなかった。
国王は舞踏会の次の日、王太子だった長男のセドリックに王位を譲り、退位した。退位した翌日には元王妃と一緒にフラワーガーデン領に行き、カサブランカ達と冒険者に戻る為の用意をしていた。
舞踏会から1ヶ月が過ぎ、結婚式当日、アマリリスのドレスは純白の中にキラキラと虹色に透き通って見える宝石の小花が縫い付けられている。ベールにも同じように小花が。長いベールは成長したグロリアと国民の少女がベールガールを務め持っている。
いまでも少年の様な顔をしたカルミアがアマリリスの手を取り少し涙目になっていた。
待ちに待った日に感極まっている。そんなカルミアの手をギュッと握る。
結婚の誓いや初めての唇へのキス。国民から歓声があがる。
「これからよろしくね。貴方の子を沢山産みたいわ」
アマリリスがカルミアの耳元で囁くと
「もちろんだ!アマリリスも子供も幸せにするよ!」
微笑みながら喜ぶカルミア妖精王。
アマリリスは沢山のお祝いをしてくれる人達に向かって声をかけた。
「ありがとう!皆んなが私を守ってくれるから、私も皆んなを守るからね!」
アマリリスが右手を上げると国を囲む様に光の壁が出来た。この光の壁は魔獣や悪意のある者を通さない結界。
この結界のおかげでボダイジュ国では盗賊が襲ってくる事も魔獣に襲われて国民が死ぬ事も無くなった。
アマリリスはカルミアと子達と国民と同じ様に汗を流しながら幸せな日々を過ごしていきました。
アマリリス誕生編はこれで終わります。
次回からは本編に戻りますのでまたよろしくお願い致します。
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