アマリリス誕生5
我が家のご飯は最高なのよね。なんたって和食も出るんだから。私がポパイに和食の作り方教えたからね。
今朝はおにぎりにお味噌汁、卵焼きに焼き魚付き。味噌や醤油作りは大変だったなぁ。お米がこの世界にあったのは良かったのよねぇ。
「「「いただきまーす」」」
見た事ない料理に手をつけれない国王一家。ただ1人を除いて。
「お姉ちゃま おいちぃでしゅ」
国王の末の姫のグロリア。昨夜の誕生日パーティーは不参加だった為、今朝から合流中。
可愛い!!!お姉ちゃまだって!いつか私にも妹か弟出来るかなぁ。父様母様 私の為に頑張って!
初めて見る料理を恐る恐る食べ始める国王一家。
「「「!!!美味しい!!!」」」
「でしょう。和食って言うのよ。レシピも全部アマリリスちゃんが作ってくれて、我が家の料理長が料理してくれたの」
母様の娘自慢。
「材料はすべて領地内で採れたものよ。この後収穫に行くから頑張ってね」
「「「…!!!?」」」
この人達驚き過ぎじゃない?まったく、全てを周りに任せすぎだよね。上に立つなら自分が率先してやらなきゃね。これは教育が必要よねぇ。
「お嬢おはよう。今日も頼むなぁ」
領民からアマリリスへの朝の挨拶。
「皆、おはよう。今日はお手伝いする人連れてきたから用事あったら言ってあげてね」
使える者は王様でも使え。だよね。
「お!助かる。今日はジャガイモと玉葱とキャベツの収穫があるからなぁ」
「そこの兄ちゃんと隣のガタイの良い兄ちゃんはキャベツと玉葱の収穫な」
農業責任者のじいちゃんが国王と近衛騎士に指示を出す。
「そこのお嬢ちゃんは私達とジャガイモの収穫ね。こっちおいで」
女子部のおばちゃんが王妃を手招きする
「子供達はそうだなぁ。鶏小屋の掃除と餌やりと卵集めて来いや」
「行こう!早くしないとお昼ご飯食べそこなるぞ!」
領民の子供達が王子達の手を引っ張り案内する。
残ったのは末姫のグロリア。誰からも指示されずちょっと泣きそう。
「グロリアは私達と一緒だよ」
アマリリスが優しく手を繋いだ。
「あい!」
嬉しくて目が輝くグロリア。返事も良いね。良い子だわ。
「なんで国王の俺がキャベツ切ってるんだ?」
キャベツを切る出歯膨張を一生懸命使い根元から切っていく。結構な力仕事。隣ではクローバーが慣れた手つきでどんどん収穫していく。
「お前こんな事いつもやってるのか?」
国王がクローバーに聞いてきた。
「1年前にアマリリスが農業改革してからだな。最初は鈍った体で気軽にやったら腰悪くしたよ。どれだけ体が鈍っていたか痛感したよ。明日か明後日筋肉痛になるから覚悟しろよ」
ニヤリと笑う父様。悪役か?
女子部のジャガイモ掘りでは母様も手伝ってる。
「農業久しぶりだわぁ 」
庶民出身の王妃は久々の土いじりに嬉しそう。良かった。
顔に泥と汗が付いた母様と王妃様。美しいわね。
鶏小屋の王子達は大騒ぎ中。
「汚い!これ掃除って! 無理無理!」
次男が叫んだ。相変わらずの馬鹿王子。
「ミラ やるしかないんだ」
諦めモードのセドリック。
「小さい子達は卵集めとけよ。そこのチビはネリネが面倒見てやってくれ」
子供達のリーダーのナズナが指示を出す
「はぁい。卵は割れやすいから気をつけて集めるのよ。見つけたらこのカゴに入れてね」
優しく教えるお姉さんのネリネ。子供ながら小さい子の扱いが上手い。
それぞれが出来ることを考えて動いていくのがフラワーガーデン領の皆の考えになっていた。
領地はどんどん栄えている。
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