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結界術師になりました。  作者: カロ。
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57.結界術の強度とスキルの効率的な使い方。

57.結界術の強度とスキルの効率的な使い方







「ここでいいか。」


ルガードについて歩いていくとギルド内から地下へと入っていった、どうやら訓練所は地下にあるらしい。


「こんなところに訓練所があったのか......。」


ギルドから地下に入ると土壁が続いていて壁には魔道具なのか明かりが等間隔でついている。

等間隔についている明かりの横には、等間隔で扉もついている。

扉には幅5センチ、長さ10センチほどの長方形の板がついていて。場所によって赤の板と白の板で分かれている。

赤の板がかかっている扉からは物音が聞こえるので、赤の板は使用中の札代わりなんだろう。


ここは実際にあるダンジョンより想像してたようなダンジョンっぽさがある。

前世でのダンジョンへのイメージと言えばこういう土壁で洞窟っぽさがあるのを想像していたけど実際には綺麗な大理石っぽい石壁で囲まれた所だったからな......。


「そういえば、買い物についていかなくてよかったのか?」


白い板を裏返して赤色にしてから扉を開けて中に入ろうとしていたルガードへ声をかける。


「ん? まぁ、買う物はいつも同じだからなぁみんなで行っても仕方ないだろ?」


「いや、何を買うか今後のために知りたかったんだが?」


「あ? あー、まぁすぐに次の機会がくるだろ。」


「まぁそうかもしれないけどさ......。」


ちょっと納得いってないがルガードが訓練所へ入っていくので俺も付いて中へ入る。


地下の廊下から訓練所の部屋の中に入ると思ったよりも広かった。学校にある体育館ぐらいの広さはある。

端の方に椅子と机がいくつか置いてあり休憩も出来るようになっているようだ。あと微かに空気を循環させているような音が聞こえる。ちゃんとした設備になっているんだな......。


「ここが訓練所なのか?」


「あぁ、そうだぞ?」


「ふぅん、訓練所ってゆうと外にあって広場になってると思ってたよ。」


入ってすぐ近くにある机に、外套ごとクスラを置きながらルガードと話す。


「外にもあるぞ? ただ前にも話したと思うが、スキルは他の人に知られない方がいい。だからここみたいに地下で訓練するのが普通なんだ。」


「ふむ、じゃぁ外にある訓練所は何のためにあるんだ?」


「外のは体が鈍らないように軽く運動するためとか、ギルドには特定の武器に詳しい教官とかがいるから、その教官に教えを乞う時とかに使うな。」


「ギルドに教官っていたのか......。」


「あぁ、冒険者の中でもギルドに気に入られたやつが教官になる事が多いんだが......剣や槍に盾の使い方。魔法の有効的な使い方とか、パーティーでの陣形の取り方など色々教えてくれるぞ。」


「へぇ......って教官は自分のスキルが知られてもいいのか?知られちゃダメなんじゃなかったのか?」


「まぁな。だが、教えると言っても基本的な事だけだ。それは冒険者を続けていると自然と知っていくような内容だからな。武器の持ち方、振り方。姿勢や体力づくり。スキルの使い方を教えたとしても技までは教えないって感じだな。」


なるほど......。



「んじゃ、そろそろ始めるか。まずは準備運動だ。」


ルガードはそういうとストレッチをし始めた。

ストレッチの方法はよくある体育の授業の時とか運動前にさせられるようなやつに似ている。


「ケイもちゃんと筋伸ばしておけよ?冒険者は体を壊さないようにするのが大事だからな。」


「了解。」


ルガードと同じように見様見真似でストレッチを始める。


んー、ストレッチって大事なのは分かってるけど異世界に来てからやってなかったなぁ......まぁ前世でも高校生以来ストレッチなんてやってないんだけどね。


上半身の筋を伸ばし、下半身の筋を伸ばし。大きく伸びをしてストレッチ終了だ。


「ふぅ、んー......ケイが使えるのは防御系のスキルだったよな?」


「あー、まぁルガードならいいか......。俺のスキルは結界術って名前だよ。」


「結界術か......聞いたことないスキルだが...教えてよかったのか?」


「まぁ...俺が何をできるのかちゃんとわかっててもらってた方がいいかと思って。」

スキルを知られたところでルガード達と敵対する事なんてありえないって事は十分わかってるしな、いちいち言ったりはしないが...。


「そうか......。んで、その結界術は壁を作れるって認識でいいのか?」


「そんな感じかな?」


「ふむ......そうだなぁ、味方を守る場合を想定した壁を作ってみてくれるか?」


「了解。」


ルガードの目の前に見やすいように水色に色を付けた結界を作る、大きさは俺が立って隠れれるぐらいにする。厚さは5センチぐらいにしておくか。

特殊な効果は無く、普通の結界だ。


「これが結界か......。ふむ。」


ルガードはひとつ頷くと結界を手で触ったりノックをするようにコンコンと叩いて感触を確かめている。


「壊してみてもいいか?」


「あぁ、いいよ。」


結界の前に立つルガードが拳を構えるとそのまま殴る。


ガンッ


「おおぅ。結構硬いな。」


試しだった感じで軽く結界を殴ったルガードは少し驚くともう一発殴るのか構えなおした。


「ふんっ」


パリィン


「ふむ......なるほど。」


先ほどより力を入れたのか、ルガードが殴ると結界がガラスの様に砕け散ってキラキラと光りながら消えていった。


「これが普通の?結界か?」


「そうだな。何の効果もついてない結界だ。」


「なるほど......この結界だと...ふむ、そうだなぁ。油断しているオークの攻撃を受け止めれるぐらいか。」


「油断したオーク?」


「あぁ、油断したオークと言うか...本気を出していないオークって感じか?」


なるほど?普段使うような力加減だと壊れないけど、戦闘になって本気を出してきたら壊されるぐらいって感じか?


「例えばだが、もっと硬い結界を作る事はできるか?」


「硬い結界か......やった事なかったな。」


氷の結界とか変化球な使い方は結構してたが、王道?な使い方はしてなかったな。結界何だから硬くすることなんて初めに思い付きそうなのにな...。


硬くなるようにイメージしてもう一度同じ大きさで結界を作る。


「多分これで硬くなったと思うけど。」


硬さをイメージしたからかいつもより少しだけマナを使った気がする。いつもは消費1だけど今回は5ぐらい使った感じかな?何となくだけど。

ルガードの目の前には先ほどと同じ結界が張りなおされた、見た目が同じなので分かりずらいと思うが......。


「んじゃ、もう一回壊してみるぞ。」


ルガードもさっきと同じ様に構えて結界を殴る。


ガンッ


「ふむ......。」


ルガードがひとつ頷くともう一度構える、するとさっきと違って腕の筋肉がもりっと盛り上がって血管も浮き上がる。


「ふんっ」


パリィン


さっき壊れた結界と同じ様に砕けて散って光になって消えていく。


「どうだった?」


「んー......。まぁまぁ?」


「何だよまぁまぁって。」


「さっきより硬い事は硬いが......これぐらいじゃぁ心もとない、まだ硬く出来るか?」


ぐぬぬぬ......そこまで言うならやってやろうじゃないか!


「見てろよ!」


ちょっとイラっとしたので力を込めれるだけ込めて結界を作る。

ぐぬぬぬぬぬぬ.......。


「はっ!」


手を前にだして気合一発、本気で力を込めて結界を作った。

マナもかなり消費した感覚がある。50メートル走を一本、本気で走ったぐらいの疲労感だ。

マナを一応見ておくか。


MP 150/180


30も消費したのか......普段氷の属性を付与して使う結界でも1しか消費しない事を考えるとかなり使ったな......。


「これでどうだ!」


見た目は全然変わらないが強度はかなり上がったはずだ。


「おう。んじゃ試すぞ。」


ルガードはそういうとさっき結界を壊した時と同じように筋肉がもりっとなって少し溜めを作ってから結界を殴った。


ガンッ!


「おぉー......さっきよりだいぶ硬いな。」


「ふふん。」


流石に硬くなっていたようで結界がルガードの拳をはじき返した。ちょっとドヤ顔が入ってしまったかもしれない。


「よしっ次はそれなりに本気でいくぞ?」


「お、おう。」


ルガードが再び構えると同じ様に筋肉がもりっと盛り上がる、さらに何かスキルを使ったのかルガードから凄みみたいな、威圧感のような物が増した。

そのままルガードは溜めに入る。


「はっ!」


ガンッ............パリィン


結界はルガードの拳を少しの間耐えたが少しすると砕け散った。


くそっ......本気で硬くしたのにルガードに壊された。


「今のはかなりよかったな。あれなら大抵の敵の攻撃を防げるんじゃないか?少し過剰な硬さな気もするが。」


「そうはいってもルガードは壊したじゃん。」


「まぁ今のは結構本気で殴ったからな......ふむ、ケイはスキルを使う時何を考えている?」


「何を...?特には何も?」


「そうか......ケイはスキルがイメージ次第で効果に差が出るのは知っているか?」


「それは......知らないかも?例えばどんな風に変わるんだ?」


「あー、そうだな......。例えば今の結界だが硬くするのに何をイメージした?」


「何をって......何を?ただ硬くなれーって思いながら結界を作ったが?」


「そうじゃなくて、もっと具体的に。自分が知っている硬い物をイメージしたりどう硬くするかとかをはっきりと想像したか?」


「ふむ......?」


そういわれると硬くはイメージしたが。どう硬くかは考えてなかったかも?岩の様にとかダイヤモンドのようにとかは想像してないな。


「スキルはイメージで効果が変わってくる。例えば俺は力を増幅するスキルを持っているがただ漠然と力が強くなりたいと思って使うんじゃなくて、ドラゴンの鱗を砕けるだけの力を想像してスキルを使ったり、自分の筋肉の量を増やすようなイメージをして使っている。」


「ほうほう?」


「まぁ実際にドラゴンの鱗を砕けるだけの力や筋肉が増えたりはしないが、そんなイメージをして使ってるってことだな、それにきちんと想像してスキルを使う事によって効率的に使えるようになるんだ。効果が上がるだけじゃなくて消費マナが減ったりな。」


「何でちゃんと想像する事で効果あがったり消費マナが減ったりするんだ?」


「詳しくは知らん。俺もそうやって教えてもらっただけだからな。知りたければ学院にいくか自分で調べるしかないんじゃないか?」


肝心な所をしらんのかいっ。

けどまぁ、何となく想像はできる。ただ漠然と結果だけを求めて想像するんじゃなくて、ちゃんとその間の過程も想像する事によって消費されるマナが効率的になるんだろうな。


魔法とかが分かりやすいのかもしれない。例えば火とか。

火を知って入れば火自体は使えるだろう。ただどうして火が燃えるかを知っていれば火を強くしたり弱くしたりするときに効率的に使えるってことなんだろう、そこで消費マナが変わってくる。


って事かな?まぁそれで納得しておこう。

前世でもっと勉強しておけばよかったかな......異世界に来てまで勉強の事で後悔するとは思わなかったな......。

たとえ世界が変わろうとも知識は力か。


「ちょっともう一回同じ強度の結界を作ってみる、今度はちゃんとイメージをして。」


「おう。」


自分が知っている中で硬い金属のイメージをする。見て触った事があるのはチタンやタングステンあたりだろう、どっちのほうが硬いのかはちゃんと知らないが。

人間の俺からすればある一定以上の硬さは全部同じく硬いからな......。


まぁとにかく硬いイメージをする。後は結界の密度も上げるようにイメージする。密度が上がれば硬くなるだろうっていう単純な考えだ。


少し溜めてから結界を作る。見た目は変わらない。消費マナはどうかな?


MP 175/180


ルガードと話している間にマナは全快していたので、消費したのは5だ。

硬さは......。


「壊してみてくれるか?」


「おう、いくぞ。」


ルガードが拳を構えて筋肉がもりっと盛り上がる。


「せいっ!」


ガンッ!!


「おぉー?」


結界はルガードの拳を受け止めて壊れない。


「おう、今度は壊れなかったな。同じ強さで殴ったんだが。」


ルガードは構えをとくと殴った手をひらひらさせている。痛かったのかもしれない......。


ちゃんとイメージする事でここまで結果が変わるのか......。今までかなり適当に使ってたんだなぁ。もっとちゃんとスキルの使い方を考えるべきか、一応新しい技とかはいつも考えてはいるんだが。



「んじゃ他にも色々試してみるか。」


「おー。」


この機会に試せる事は色々やろう。

ちょうどいい相手もいるしな......ニヤリ。






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