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結界術師になりました。  作者: カロ。
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53.護衛依頼 #4

53.護衛依頼 #4








「おー。」


パチパチパチ


従魔屋でのルーの苦渋の決断から少し経った頃、今は大通りでやっている大道芸人っぽい人達の芸を見ている。


大道芸に手を叩いて称賛するルーと一緒になって触腕でぱちぱちしているクスラ。


今はもうすぐ日が暮れそうな時間だ、少しづつ日が陰ってきている。


大道芸人の人達は朝からずっとやってるのかな?さすがに休憩は挟んでるだろうけどすごい体力だな......。


今はスキルか魔法かで出した火の玉をお手玉みたいにしてジャグリングしている。

がっつり火を掴んでるけど熱くないんだろうか......火耐性があるのか他にタネがあるのか、不思議だなぁ。



一通り大道芸を見終わったあと再び収穫祭の散策を開始する。



「次はどこに行くんだ?」


「んー......。」

ルーが腕を組んで空を見上げつつ考える。口がアヒル口になってる......後、あんまり見上げるとクスラが落ちそうだ...。


「うーん、もうすぐ日が暮れるし今日の所は帰る!」


「了解。それじゃぁ帰ろうか。」


ルーを先頭に屋敷への道を歩いていく。クスラを頭の上に乗せたまま鼻歌を歌いながら歩いているルー。

聞いたことないメロディだけど、どこか懐かしい不思議な曲だ。


「明日はどこか行くところ決めてるのか?」


「ん?んー......もっとちゃんとしたアクセサリーが欲しいから商業区に行こうかなぁ?」


「ちゃんとしたアクセサリー?今日のはちゃんとしてなかったのか?」

俺からすれば普通にいいアクセサリーだったと思うが...。


「大通りの露店にあるのは見習いの職人が作ったものだったりで比較的安価な物が多いんだよ?質のいい服やアクセサリーは商業区のお店まで行かないとおいてないの。ケイはファッションにうとそうだから私が教えてあげるわ。」


確かに俺はファッションには疎いが......。


そう話すルーはどこか大人びた様子で子供といえど女性って事かな?小学生が背伸びしてるように見えて微笑ましい。


護衛騎士の女性の方を見ると頬が緩んで少しほほ笑んでいた、が見られているのに気付いたのかキリッとした表情に戻ってしまった。


話す機会が無くて未だに名前すら聞けてない彼女......そもそも無口で全然喋らないし護衛中は周囲に気を配っているので話しかけれない。屋敷に帰るとルーはすぐに部屋に戻ってしまってそれに合わせて彼女もついていってしまうから話す機会が無いんだよなぁ......。


「そっか......任せるよ。」


「えぇ!任せなさい!」


話している間も屋敷への道を歩いている、だいぶ日も陰ってきて綺麗な夕日が見える時間帯だ。この後も祭りは続くのか人通りはお昼時より多くなってきている。


「むー、人が多いわね。こっちに行くわよ!」


そう言ってルーは大通りから横道に逸れる。


そっちは......裏通りになるのかな?大丈夫なんだろうか。こういう道って危なかったりしないんだろうか。


「待ちな嬢ちゃん達!」


危ない道だったようだ。


筋肉ムキムキの汚れた革鎧をきた男が3人、道を塞ぐように立っている。後ろから足音がしたので振り返ってみるとさらに男が2人出てきた。

それぞれ片手剣を装備しているが手入れしていないのかボロボロの装備だ。


全部で5人か......取り合えず結界で動きを止めれるように発動の前段階で結界をとめておく。肩と腰と足首にそれぞれ二つずつ力を入れても動けないように準備していく。


護衛騎士の女性が素早くルーの前に出て守りを固めたので俺は後ろを警戒する。


「何よ!あんた達!」


「へへっ見たらわかるだろ?無駄な抵抗はやめて大人しくするんだな?」


そう言いながら腰にさしていた片手剣を抜いてその刃をしゃぶる様になめている。


「うわぁ......。」

ホントにあんなことする人っているのか......思わず声が出ちゃったよ。


護衛騎士の女性も腰にさしている剣に手を置いていつでも抜刀出来るように構えている。


「あなた達の方こそ誰を相手にしてるのか分かってるのかしら、ミアとケイにかかればあなた達なんて瞬殺だわ!」


ここにきて護衛騎士の女性の名前が判明である......ミアさんか...。見た目からは想像できないかわいい名前だな。


「それはどうかな?こっちには強力なスキル持ちのお頭がいるんだぜ!」


前の3人のうちの横にいるひょろがりの下っ端っぽいやつが三下っぽいセリフをはいている。

漫画の中でこういう下っ端ポジションのやつはいたが、異世界で本物に出会うとはな......。


というかさっさと攻撃して結界で動きをとめちゃいけないんだろうか......?様式美があるのかわからないが護衛騎士のミアさんもまだ動かないし...手を出していいのかわからない......。


「へっへっへ。」


チンピラ達は笑いながらも少しづつ近づいてくる。


「あー、どうしたらいいのかな?」


チラッとミアさんの方を見ながら呟いてみるけど警戒してて話す余裕はなさそうだ。ルーもミアさんの後ろでチンピラ達の事を睨んでいる。

取り合えずルーに準備していた結界の数を増やして全部で10個ぐらい同時に結界をはれるようにしておく。


こんだけ準備してれば何かあっても大丈夫だろう......きっと。


「いくぞおらぁ!」


どうしようか考えているとリーダー各っぽい真ん中にいたやつが攻撃を仕掛けてきた。


ミアさんが剣を抜き応戦する、リーダー各の上段からの振り下ろしをうまい事さばいた。

ミアさんの剣は刀身が少し青みがかっていてかっこいい。


もしかしてあれって異世界代表各の金属、ミスリルだったりするのかな......?

小説とか漫画とかでよくでてくるミスリルという金属は青みがかっていて魔法が通しやすい金属だったりで高価なやつだったりが多かったけど実際はどうなんだろうか?


上段振り下ろしをさばいた後も何度も剣と剣のぶつかる音が聞こえる。今戦ってるのはリーダー各だけで他の手下は見守っているだけだ。


「ちっなかなかやるじゃねえか。おい!やるぞ!」


リーダー各の男が手下に声をかけると何もせず待機していた残りの4人が少しずつ動き出した。


「ケイ!あなたも見てないで何かしなさいよ!」


「お、おう......手を出してもいいのか?」


「いいに決まってるでしょ!早く!」


「はい。」


タイミングが分からず手をこまねいているとルーに怒られた。

幼女相手でも男は女の子には勝てないってことか......。


「それじゃぁ......。」


取り合えず動きを止める為に準備していた結界を発動する。分かりやすいように色付きで。


「ぐっ...!何だこりゃぁ動けねえ!」


「お、お頭ぁ!こっちも動けねえです!」


体の関節部分のほとんどに、色付きの小さな結界を付けて固定したチンピラが5人動こうとしても体が動かずにもぞもぞとしてどうしようもなくなっている。


これで一安心かな?ドラゴン並みの力があれば結界を壊せるが......多分それはないだろう...けどまだどんなスキルや魔法が飛び出すかわからないし警戒はしておこう。


「くそっ!俺の剛力スキルでも動けねぇだと!」


強力なスキルって筋力増強系のやつだったか。どれぐらいの強さのスキルかわからないが結界は壊せないようだな。


「ケイ......。」


「な、何かな?」


チンピラ達が動けない事を確認してうんうんと頷いているとルーがジト目で睨んできた。


「簡単に対処できるなら、最初からして欲しかったわ!」


「いやぁ......何か手を出していいのかわから......はい、すいません。」


言い訳をしているとルーのジト目に合わせてミアさんのジト目まで追加されてしまったので慌てて謝った。


「まぁいいわ。ミア、お願いね。」


ふぅ......何とかなったかな?







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「そう、それは大変だったわね。」



あの後、ミアさんが腰につけていたポーチから注射器みたいな物を取り出してそれをチンピラ達に刺すとチンピラ達が一瞬で意識を失った。


それは何なのか?と聞いたところ。地球で言うところの警察、ここでは騎士や衛兵になるのかそうゆう人達しか持てない特殊な魔道具らしい。

犯罪者を危険無く捕まえるための物だって話しだ。地球にいた頃でゆうスタンガンみたいな物なのかな?


意識を刈り取った後。縄で縛って衛兵を呼びに行き、引き渡したので後は任せて屋敷に帰ってきた所でどこから情報を手に入れたのかクラリエさんに詳しいことを聞きたいからと呼び出されて説明し終わったところだ。


「えぇ、まぁ大変でしたけど......ああゆう輩ってよくいるんですか?」


いつもの部屋でメイドさんが入れてくれた紅茶とお菓子をいただきながら話しをする。


「そうねぇ、出来るだけ取り締まってはいるのだけれど......どうしても全てはいなくならないわね。」


やっぱりどれだけ取り締まってもああいう人達はいなくならないんだなぁ......。


「捕まえた後はどうするんですか?」


「気になるの?」


「まぁ......一応、関わってしまったわけですし。」


「ふぅん......そうねぇ。奴隷にして辺境の開拓にまわすはずよ。」


「奴隷......。」

いるんだ......?


「あら?奴隷がいる事を知らなかったのかしら?」


呟いた言葉が聞こえたのかクラリエさんが不思議そうに聞いてくる。


「そうですね......それっぽい人を見たことが無かったのでいるとは知りませんでした。」


「そうねぇ、奴隷になった者は人目のつかない辺境に送られて兵士に見張られて開拓作業をしているから、見る機会なんて普通に暮らしてれば無いのかもしれないわ。」


なるほど......それで街中でそれっぽい人を見ないわけか。


「他に話すことは無いかしら?......そう。それじゃ、聞きたい事は終わったしもう休んでもいいわ。帰ってきたばかりで疲れてるのに呼び出してごめんなさいね?」


「いえ、報告するのも護衛依頼の仕事の範疇ですから......構わないですよ。」


奴隷がいるってことも知れたしな......。椅子から立ち上がり、残っていた紅茶を一気飲みする。


「それじゃぁ失礼します。」


「えぇ、ゆっくり休んでちょうだい。」






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