表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/61

中央広場上空

「永遠、おじさんッ、ガシャドクロは壷内の身体に対応しているわ!」


 地上で刹那が叫んだ。


「聞いたか、朱理。なるべくダメージの大きい部位を狙うぞ」


「うん!」


 朱理は視線を巡らせた、ダメージが大きいのはやはり頭蓋骨だろうか。


 その隙を突くように、バラバラになった背骨が次々に向かってくる。


「裂気斬!」


 悠輝は裂気斬を連発し、片っ端から背骨を真っ二つにしていく。


 朱理は視線を下に向け、刹那たちの様子を覗う。


 うずくまっている刹那を尊が蹴り上げた。


「姉さん!」


 梵天丸と座敷童子は刹那を守ろうとしたのだろう、二匹ともボロボロになって横たわっている。


「ボンちゃんッ、ザッキー!

 どうして効いてないのッ? 姉さんの読みが外れた?」


 朱理は思わず地上に戻ろうとした。


 巨大なだいたいこつが振り下ろされるようにして襲い掛かる。


「裂気斬!」


 骨が巨大すぎるのか、傷付けはしたが切断することは出来ず、避けきることも不可能だ。


「チッ」


 朱理の肉体からだを使い舌打ちをすると、悠輝は両足に験力を込め朱理にぶつかろうとした巨大な骨を蹴りつけた。


 かなりの衝撃が身体を貫き、下へ向けて吹き飛ばされる。


 しかし、験力がクッションとなりダメージを軽減して、吹き飛ばされる角度も変えられた。これで地上までの距離が稼げる。


 何とか験力で足場を作り出し、体勢を立て直す。


「いっっっっったぁ~い! 脚が壊れちゃうッ」


「ご、ごめん! とっさだったから……」


「もうッ、一番ダメージ受けた! だから呼びたくなかったんだよ」


「本当にゴメンッ、叔父ちゃんが悪かった。とにかく今は御堂たちを助けないと」


 そうだ、今は叔父とケンカをしている場合ではない。


 刹那を探すと、満留がナイフを持った尊と組み合っている。


 朱理は急いで助けに行こうとした。


「よせ、また阻まれるだけだ」


「じゃあ、どうすれば……」


「ガシャドクロを破壊すればダメージが行くのは間違いない。恐らく簡単に破壊できる部位は、尊に行くダメージが小さいんだ」


「なら、一番頑丈そうなところを狙えば……」


「恐らく。朱理、嫌がらずにシンクロしてくれ!」


「わかった!」


 刹那たちを助けるためだ。多少、いやかなりプライベートな部分を悠輝に知られてしまっても仕方ない。


 シンクロしてしまうと完全に精神を解放し、悠輝を受け入れることになる。これが遙香なら強制的にやられてしまうのだが、叔父はそれほど精神を操る技術に長けてはいない。だから朱理自身で心の壁を取払わなければならないのだ。


 朱理は意を決して心を解放した。悠輝の感情や記憶が自分の中に流れ込んでくる、同様に自分の記憶と感情も叔父に伝わってしまう。だが、それと引き換えにより強力な験力を使用できる。


 悠輝が朱理の視線を上に向けた。他の骨に守られるようにして頭蓋骨が浮かんでいる。


「行くぞ!」


 叔父の意思に従い、朱理の身体は圧倒的な速さで髑髏へ向かって駆け上がっている。


 ガシャドクロの他のパーツが、彼女の進撃を阻もうと飛んでくる。


 敵の動きよりこちらの方が遥かに速い。迫り来る骨をことごとかわし、それでも避けられない場合は破壊し、朱理は頭蓋骨へ近づいていく。


 だが、両脚の骨が行く手を遮った。デカいのに他の部位と比べ物にならないほど素速く、連携で朱理を攻撃してくる。


「これだけ強いと言うことは、逆に壷内の念が強く込められている証拠だ。

 朱理、コイツを破壊して突き進むぞ!」


「うん!」


 朱理は精神を集中させ験力を引き寄せた。悠輝の験力も自分の中に注ぎ込まれているのを感じる。されに彼がイメージした巨大な焔の斧の映像が頭に浮かんだ。


裂焔斬れつえんざんッ!」


 悠輝がイメージしたよりも更に大きな焔の斧が両脚の骨に命中し、叩き折る。 


「ぎゃぁああぁあああぁあああああ!」


 地上から尊の悲鳴が聞こえた。


 悠輝と朱理はそれを無視し、無防備になった髑髏を狙う。


 二人は再び意識を集中し、実物を見た朱理は先程見た物より大きくて重そうな焔の斧をイメージした。


 悠輝と共に裂帛の気合いを込めて裂焔斬と叫ぶと、焔の斧が命中し、ガシャドクロの頭蓋骨はじんになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ