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ジュークNISMO

 遙香は愛車のアクセルを踏み込んだ。


 一昨年まで乗っていたのは2WDの黒系ジュークだったが、悠輝がアークソサエティから逃げる際に運転して廃車にしてしまった。


 その後、アークから絞り上げた慰謝料で購入したのがこの日産ジュークNISMO4WDだ。色はまた黒系にしたがったが、パールホワイトが一番高かったのでこれにした。


 本来はフェラーリやポルシェの様な高級車にするつもりだったがご近所の眼もある。クルマを験力で認知されなくすればいいが、それもどうかと思うし、何よりジュークを気に入っていた。


 家族でアウトドアをするのにSUVは最適だ。遙香自信は余り好きではないが、英明が大好きなのだ。恐らく普段忙しいので、そういった時に家族サービスをしたいのだろう。


 だが、それもこの二年ほど行っていない。


 それでも英明と話し合って、再びジュークを購入することにした。ただし最上級のスペックだ。

 唯一、色が法眼のFIATの500X Cross Plusと被ってしまったのは失敗だった。おそろいみたいでゲンナリする。


 朱理も「ボンちゃんカラーじゃなくなった……」と微妙に残念そうな顔をしていた。


 遙香は五時起きで、つくばくんだりまでそのジュークを飛ばしてきた。目的地は智羅教の本部だ。


 もうすぐ着くが、意外なのは壷内玄馬が拠点を変えなかったことだ。


  よっぽど自信があるのか、それとも罠か。


 遙香は戌亥寺が襲撃されたとき、スサノオから玄馬の居場所を突き止めていた。そして、彼に印を付けておいたのだ。


 玄馬が地球の裏側に行っても見失うことはない。


  それに気づかれたか……

  まぁ、どっちにしろ、あたしには関係ない。


 それより気になるのは残してきた朱理たちのことだ。


 壷内尊がどう動くかわからない。式神を介しててでも接触していれば印を付けることができるが、そのチャンスがなかった。


 本来なら向こうの出方を待ちたいところだが時間はかけられない、尊は声優を殺し廻っている。


 朱理の殺害に失敗した後、佳奈を狙った。他にも誰かを襲う可能性がある。被害が拡大する前に、玄馬から力尽くでも情報を引き出さなければならない。


  空振りじゃないといいけど。


 玄馬が尊の居場所を知らないと無駄に娘たちを危険にさらしたことになる。もし、遙香がいない状態を尊が狙っていたなら、朱理が戦うことになるはずだ。


  満留じゃ頼りないし、一応保険はかけて……


 遙香は空に異様な気配を感じ、視線を上げた。


 巨鳥がこちらに向かって飛んでくる。


  迦楼羅か、本当にドローンね。

  空を飛んで、そこから見える映像を操縦者に送って。

  おまけに攻撃もできるから、軍事用ってことかしら。


 小馬鹿にしたような笑みが浮かぶ。自分への出迎えがこれだけだとしたら、見くびるにも程がある。


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