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メタリック・ファンタジー  作者: oga
番外編
98/105

赤井流星 その18

 中に入ると、一汗かいた後のミツマメが、そこにいた。

長い髪を1つに束ね、黒のローブを羽織り、キセルを口にくわえている。


「よくここまで来たわね、赤井流星。 ……吸い込まれそうな、白い肌ね」


「……ゴク」


 10メーター以上離れてんのに、威圧感がハンパない。

だが、逃げる訳にはいかねー。

俺は、拳を握り固め、前へと踏み出した。


「あんたに、聞きたいことがある」


「……何かしら」


「以前、ここにチズルとヒロハルっつー人間が来ただろ。 今、2人はどこにいる?」


「……」


 俺の問には答えず、タバコを薫らすミツマメ。


「答えろ!」


「2人をどうするかは、議論が分かれてたとこ。 今、こっちの世界から、人間界に乗り込もうとしてる輩がいるんだけど、そいつらの進行中止を求めて、ある男が私に賭けを持ちかけて来たの」


 何を隠そう、メロンパンのことだ。

だが、賭けには負けて、メロンパンは死んだ。

オードリーの映像も、中途半端な所で途切れてて、その後どうなったかは分からない。


「結局、賭けには私が勝った。 だから、約束通り、人質の2人をウチで経営してるファストフード店の数量限定バーガーにしようと思ったんだけど……」


 この案件を釜の協議会に提出した所、意見が割れたらしい。

ちなみに、釜の協議会っつーのは、この世界を統べる7人のオカマ達の議会のことだ。


「人間擁護派の議員たちが、猛反対してね。 だから、昨日、妥協案を提出して、それが受理された」

 

 

「妥協案?」


「人質を2つに割って、1人は助けるけど、もう1人は予定通りバーガーにするわ」


「……もう1人って、どっちだ」


「女の子の方よ」


 俺は、ミツマメに詰め寄り、胸ぐらを掴んだ。


「どこにいるっ! 居場所を教えろっ」


「無駄よ」


 ……な、んだ? 




 

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