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メタリック・ファンタジー  作者: oga
第四章 南極探検
54/105

番外編 魔族サイド 

卵かけご飯じゃないよ

 雪原地帯にある基地局。

先日、メロンパンらがそこで、謎の穴を発見したが、実はその穴の先には、とある都市が存在している。

都市の名は「デビルズ・シティ」

100万人の魔族の住まう、一大都市である。

その街の上空に浮かぶ球場で、人々を熱狂させるスポーツが開催されていた。






「そろそろ始まるッス」


 球場の自由席。

その最前列に陣取っているのは、金髪を逆立てた若者、イーダである。


「ねぇ、これって、どういうスポーツなの?」


 着物のような服を着た黒髪の女性、ウーナが質問する。


「ほんと、ウーナは世間知らずッスね。 今からやるのはT・K・Gっていう、球技ッス」


 T・K・G、通称トカゲ。

その名の通り、トカゲの頭部を玉がわりにする。

トカゲの頭部を持ち、ゴールラインを割れば得点となり、タンカー、キッカー、ゴーラーの3人一組のチームで編成される。

 ゲームの出だしは、キッカーがパチンコでトカゲの頭部を飛ばし、ゴーラーがそれをキャッチするが、タンカーが行く手を阻むことになる。


「このゲームの見所の一つが、タンカーとタンカーの激しいバトルッス。 タンカーは、盾と剣を使っていい決まりになってるッス」


「えっ、じゃあ、相手を殺しちゃうこともあるの?」


「それは流石に反則負けッス。 あっ、そろそろ始まるッス!」


 格式高いクラシックと共に、鎧を纏った者が数人、球場内に現れ、剣を抜いた。

それを天に掲げると、奧の控え室から、3人の男が現れた。

歓声が巻き起こる。


「あれは?」


「チーム・オーディンっす」


 今度は、軽快なポップミュージックと共に、チアリーダーが乱入。

パフォーマンスを終えると、反対側の控え室から、3人の女が現れた。

更に大きな歓声が巻き起こる。


「心なしか、後から出てきたチームの方が人気?」


「あっちはチーム・セイレーンっす。 男のファンが多いッスね」


 選手が出揃い、ゲームがスタートする直前、イーダの耳が、メッセージを受信した。


「イーダ、今、どこにいる?」


「アーロさん!? 彼女とスポーツ観戦に来てるんッスよ。 後にしてもらえませんか?」


 余談だが、従来、魔族の頭には角が生えており、魔力の発信、及び受信の役割を果たしていたが、帽子がかぶれない、ダサいなどの理由から、近頃は角を落とし、別な発信、受信器を付けるケースが増えてきた。

イーダの場合、その機能が付加されているプロミスリングを身につけている。


「……分かりました。 このまま、映像送って下さい」


「どうしたの?」


「会社の上司ッス。 ウーナは、試合見てるッス」


 イーダは、とある企業の侵略推進部に配属しており、メロンパンらの住む地上を乗っ取る計画を進めていた。

上司がイーダの網膜に、直接映像を送る。


「……これ、最近攻撃をしかけた時の映像ッスね」


「その通りだ。 そのまま見ていろ」


 シロクマが街の兵隊と交戦する映像が流れ、しばらくすると、見覚えの無い球体と、男が現れた。


(……丸い、石?)


 その謎の球体は、突如、男と一体化し、シロクマに向けて光弾を発射した。

シロクマの頭上に、9999の数値が浮かぶ。


「カンスト!?」




 

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