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メタリック・ファンタジー  作者: oga
第四章 南極探検
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武装モード

「早くしろ、俺に手を触れて、武装モードオン、って言うだけだ」


 わけわかんねーけど、やるしかねーのか?

こんな肩に傷を負った状態じゃ、どうにもならねーし、躊躇してる内にシロクマの野郎がこっちに来る。


「わーったよ」


 俺は、オードリーに手を触れた。


「武装モード、オン!」


「遅いですっ」

 

 シロクマが、氷の刃を振り下ろす。

突然、猛吹雪が発生した。

同時に、オードリーが水銀みたく形を変えて、俺の体にまとわりついてくる。

何だこれ、キモいんだが!

吹雪を受けて、俺の体は氷漬けになった。

丁度、谷底のドラゴンみたく、身動きが取れない。

武装モードになったはいいが、動けねーんじゃ意味ねーだろ!

すると、頭から声がした。


「そのまま、光の槍を撃て」

 

 何か、ヘッドセットみてーなのが頭についてる気がする。

光の槍?

だから、最初から説明しねーとわかんねっつの。

どうやってうちゃいいんだよ、と思ったが、凍ってて声が出ない。

眼球だけは動かせて、それで腕を見ると、大砲みたいなのがついている。

物騒だな、おい。

その銃口は、シロクマに向いていて、指に引っかかりがある。

こいつか?

俺は、指にかかっているトリガーを引いた。

その瞬間、銃口から、ハンパない威力の光弾が発射された。


「……!?」


 氷を貫くと、シロクマに命中。

シロクマの胴体にでかい穴が開くと、弾はそのままどこかへ飛んでいった。

弾の通り道は、何かで削り取った後のようなものが残っている。


「今度は、光の矢だ」


 俺は背からエンジンをふかし、熱で氷を溶かした。

何が起きてんのかさっぱりだが、要するに、人間ガン〇ムみたいな状態っぽい。

翼を更に展開し、エネルギーの充電を始める。


「50パーセント…… 70パーセント……」


 ちょ、怖いって。

何する気だよ……


「90パーセント…… 充電完了! 光の矢、発射!」


 背中の翼から、光の塊が発射されたかと思うと、それが散り散りになり、住民を襲ってる生物に降り注ぐ。


「ギャアアアアアアアアアアアッ」


 どうやら、光の矢、ってのは、ロックオンした敵に追尾するミサイルみてーなもんらしい。

光の矢を打ち終えると、オードリーは俺の体から離れ、元の球体に戻った。


「……って、おい!」


 光の矢に射抜かれた敵の中に、人が混ざっている。


「住民に当たっちまったじゃねーか!」


「そんなわけない。 安全装置がついていて、人間は狙わないような仕組みになっている」


 じゃあ、あそこに倒れてんのは何だよ!?

俺は、倒れてる人の元に走った。







「だ、だいじょぶっすか?」


「……」


 返事は、無い。

死んじまったのか?

……ん?

何か、妙だ。

顔は普通の男だが、角みてーなのが生えてる。


「こいつ、人間じゃねーのか?」


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