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メタリック・ファンタジー  作者: oga
第一章 森のトカゲ
3/105

オードリー奮闘

 前に2匹、紫と緑のやつがいる。

剣を担いで偉そうにしてんのが大将か?

後ろは草木で隠れてよく見えねーけど、とにかく、剣を取り返すのが先決だ。

俺が、トカゲの大将に狙いを定めた時だった。


「くらえっ」


「……!?」


 突然の閃光に、目がくらんだ。

オードリーが、強烈なフラッシュをたいたらしい。

 ちなみに、フラッシュ以外にも、スパイク、ヒーター、壁をよじ登る吸盤なんかも、オードリーには内蔵されている。

また、蓋を開けたら中は冷蔵庫だ。


 ……って、解説してる場合か!

今度は耳元でキュルキュルと地面を擦る音が聞こえ、次の瞬間には、ギャアアアーッ、というトカゲの悲鳴が聞こえた。

うっすら目を開けると、俺は顔をしかめた。

トカゲの大将が、オードリーのトゲで穴だらけになっていて、かなり悲惨な状況だったからだ。


「……同情するわ」


 オードリーは、そのまま反対にいるトカゲに狙いを定め、突進。

もしかしたら、あいつだけで全滅できんじゃねーか!?

って、おい!

トカゲは軽快にジャンプでかわし、オードリーはそのまま谷底へと落ちていった。


「あんの、馬鹿野郎っ」


 今度は一斉にトカゲ共が俺に狙いを定めてきた。

まさに、天国から地獄だ。

只でさえ足場が悪いのに、足の速さじゃ勝てっこねーだろ!

くそっ、全力で走ってるつもりなのに、あっという間にトカゲに並ばれた。

……一か八かだっ。


「うらあああーっ」


 俺は、谷底へとなっている場所目がけ、ジャンプした。

そして、上からぶら下がっているツタに手を伸ばす。

何とかそれを捉えると、宙ぶらりんの状態になった。

ここでやり過ごすか? だが、すぐ下が沼地になっていることに気付いた。

ラッキーなシチュエーションだ。

すかさず、パーカーのポケットからコアを2つ、取り出す。


「ギャアギャアッ」


 トカゲ共は、沼地の中に足を突っ込み、ぶら下がっている俺を下から剣で刺そうとしてくる。

ツタがちぎれる前に、雷、ナマズ、とコールし、コアを沼地に投げた。

すると、雷属性のナマズが形作くられ、バシャバシャ暴れ始めた。

トカゲは、いきなり足元に現れたナマズに驚き、手にしていた剣で斬りつけた。


「ギャアアアアアアーッ」


 電流が沼地一帯に流れ、その場にいたトカゲはピクリとも動かなくなった。



 

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